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魔法先生ユーノ⑥

 個人レッスンが10回目を数えるころにはルカ君の魔力操作の腕も上達し、私がしてあげなくても素の魔力による基本攻撃、魔力弾を放出することができるようになった。もちろん、私と二人でしたほうが放出される魔力量は増すのだが。


 それにしても早い上達だと思う。私のところに来る前にはすでに学長殿の魔道具を使っていたというし、魔力の操作の基礎はできていたのだろう。あとは練った魔力に属性を加えることができれば、初級の攻撃魔法が完成する。メジャーなところでは火、水、風、土の四大魔元素。果たしてルカ君と相性がいいのはどの元素だろう。


 でも、これ以降は学校でゆっくり学べばいい。魔力操作の基礎はしっかりできているし、これから学校に通っても「神童」の名を傷つけることはないだろう。


「よく頑張ったね」


 レッスンもひとまずは修了。私は頑張ったルカ君の頭を撫でてあげる。


「えへへ、ユーノさんのお蔭です。本当に、ありがとうございます」


 と、天使ちゃんとツアラが私とルカ君を「じとっ」とした目で見ている。


「……あの二人、ちょっと怪しいですよ」


「それの。なんというか、二人の間の雰囲気がの」


 ……おませさんの少女二人が何かを言っている。二人には何度も言ったのだけれど、これはれっきとした訓練なのだ。それにどこぞの学長殿と違って、私は年下のエルフにそういった興味はない。


 でも、確かにルカ君といると少し落ち着くのは本当だった。どことなくお父さんに似ていて、子どもになったお父さんを相手にしているような、そんな気がするのだ。ご両親は亡くなったというけど、ルカ君にその経緯を聞くのも憚られる。


 そのようなことを天使ちゃんとツアラに説明していると、なにやら外が騒がしいことに気が付いた。


「魔物が出たぞー!」


 外で誰かが大きな声で叫んだ。人里まで魔物が出るなんて、緊急事態である。もしかしたら、ルカ君が護身用魔道具で退治した魔物がまた出没したのかもしれない。賢者として、ここは助けないわけにはいかない。私は天使ちゃんとツアラをつれて外へと飛び出した。

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