魔法先生ユーノ①
第4話です。
これまでのあらすじ
転生者や転移者が抱える諸問題を解決するために動くユーノと天使ちゃんは、教会で保護されていたLv.99転移者、戦乙女族の少女ツアラを拾う。初めは周囲に高慢な態度をとるツアラだったが、南方の山脈への遠足を通じて彼女はその態度を少しだけ和らげるのだった。ツアラを加えて三人となったユーノパーティ、一歩前進━?
「お疲れ様でした、ユーノさん。ところで今、ネウンベルグは『第二の神童』が現れたって噂でもちきりなんですよ」
そんな事を冒険者組合のお姉さんから耳にしたのは、私たちが南の大山脈から帰り、クエスト完了の報告をした時のことだった。
「ユーノさん達がクエストで街を離れている間、この街や周辺の村に魔物が大発生しまして。そこであふれる魔物をばったばったと切り捨てて、街の人たちを救ったのが、とあるエルフ族の少年、ということです」
「そうなんですか。隠れた才能、現る、ですね」
「発生した魔物のほとんどは危険度の低いレベル10~20の植物系・虫系モンスターなんですけどね」
「それでも、すごいですね。普通の子どもが相手にできるほど、魔物だって弱くはないですから」
「……」
「……」
◇◇◇◇
受け付けのお姉さんが私にそう興奮気味で話してくれたのには理由がある。第二の神童がいるということは、第一の神童もいるということ。そしてそれは私だった。
9年前に両親と離れ離れになり、憔悴しきって街へ帰る途中、襲ってきたゴブリンの群れをお守りの指輪の魔法効果増幅機能を使って退治したのが始まりだった。
思えば私はあの時から、成長しているようで成長していないなあ、第二の神童くんには、私のような道を辿って欲しくないな、そんなことを思いながら自宅で長旅の疲れを癒していると。
ドンドンドン
と家のドアを叩く音。なんだか嫌な予感しかしない。レヴの店が火事になって、アリーナが駆け込んできた時のことを思い出させる。もしかしたら今回も私の指輪の対価に関係する事件と関りがあるかもしれないけれど、まさか事がこうも立て続けに起こるはずもない。ここは天使ちゃんに任せて、居留守をしてしまおう。
「……」
「……」
応対に出た天使ちゃんが、なにやら誰かと揉めているようだ。と、天使ちゃんが困った顔して戻ってくる。
「……なんか、エルフ?の男の子が家の前で土下座してるんですけど……」
「ええ……」




