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49話 魔族会議 その2

ご意見・ご感想をお待ちしております。

  その少女の外見は、一言で言うならば…‥……そう…‥……『白い』の一言で表せる程の白い姿をした少女であった。


  身長は130程の小柄な幼い少女であり、肌や髪の毛、爪まで真っ白であった。髪型は、短く首もとで切り揃えられているが、左右の横の部分だけが腰まで長く三編みにされている。容姿の奇抜な少女であるが、その服装も奇抜であり、白く細いビニールテーブを胸や陰部などの必要最低限な場所に巻いて隠したような露出の激しい格好をしており、その上にブカブカの袖は長く裾は短いフード付きの、白衣とパーカーを混ぜ合わせたような服を羽織っていた。


  そして、一番特徴的なのが目であり、白目の部分は黒く、瞳は血のように真っ赤であった。


  そんな奇妙な少女が、魔族の重鎮達が集う会議室の…‥……まして、12団長の1人である、エル=ムーの腕の上に悠然と笑いながら座っていたのだ。


「二人共二人共。彼を苛めないでやってくれよ?エル=ムーも手を下ろしな?」


  少女はさも当たり前のように、ハルンへと詰め寄っていたフロフロッピとエル=ムーへと話しかけながら、エル=ムーの腕よ音もなく降り立った。


「リリ=リリメシュリー=リリメーム・様?」


  エル=ムーは一瞬だけ目を見開くような動作をしながら少女の…‥リリの名前を呼んだあとに瞬時に腕を戻し、その場に跪いて臣下の礼儀をとった。


「ジュゴゴゴゴ?ジュジュ!!」


  すると、今まで黙っていたアブソリュシャスもが、慌てたように跪づいた。


「リリ=リリメシュリー=リリメーム様!!」


  同時に、席に付いていた他の者達も同様に、彼女へと跪づきだした。


「よしよし分かればいいんだよ!ホラホラ!皆顔を上げなよ!これじゃあ会議にならないだろう?それに僕が固苦しいのは苦手なのを知っているだろう?」


  エル=ムーの腕から降りたリリは、腰に手を当てながら顔を上げるように彼らへと促した。


「シカシ、上位ノ者二礼儀ヲ尽クスハ臣下ノ務メ。如何二許サレヨウトモ、礼儀ヲ欠クハ恥トナリマス」


「そうでごじゃりまする。まして、相手が四天王の一角であらば尚更でごじゃりますよ。『死王リリ=リリメシュリー=リリメーム様』」


  そう…‥…彼女こそが、『陸王ザイール』と並ぶ四天王の一角であり、魔王軍の『不滅』と恐れられる命無き者達で構成された軍を率いる総司令官であり、あらゆる死者魔法(ネクロマンシー)を使いこなす死者の支配者『死王リリ=リリメシュリー=リリメーム』その者であった。


「よしなよしな!僕は君たちの直属の上司じゃあないんだよ?カイーツくんにイノセリアくん。頭を下げるのは上司のザイールと姫ちゃんだけにしなよ!まぁ取り敢えず、頭を上げて席に付きな」


  と、リリは手をヒラヒラさせながら彼らに頭を上げるように指示し、円卓のエル=ムーとアブソリュシャス達の後方にあった、高い位置にある四天王専用の豪奢な席へとついた。


「ソレデハ…‥……」

 

  頭を上げたイノセリア達は、そのまま先程までの自分達の席へと戻った。


「じゃあじゃあ会議を始めようじゃないか?ってハルンくんよ…‥そろそろ目を開けたまえよ?危機は去ったからさ」


  席についたリリは、いまだに目を閉じて覚悟を決めた顔のハルンへと声をかけた。


「はっ!い…‥…生きてる…‥…ってリリ=リリメシュリー=リリメーム様!?な、なぜ此処に?南のバグラム王国へと遠征に行っていたのでは?!」


  目を開いたハルンは、自らの生を実感しながらも、ここにいるはずのない四天王の存在に驚愕し、目を見開いた。


「ソレハ・ワタシも・同意します・マスターは・シャクロ様と・共に・3日前に・遠征に・出たばかりの・筈・デシタガ?」


  エル=ムーの言う通り彼女はつい先日に、聖王国の旗下にある軍事国…‥『武王国バグラム』へと配下の団長を1人連れて遠征に出たばかりの筈であった。


「んっ?んっ?バグラムかい?あれならとっく陥として終わらせてきたよ。シャクロに事後処理を任せて、僕だけ先に帰ってきたんだよ」


「「「「「なっ!?(ジュジュ?』」」」」」


  何気ないように語るリリであるが、その言葉に団長一同は驚愕すると共に戦慄した。


  バグラム王国は、『聖国の盾』と呼ばれる難攻不落の国であり、勇者程ではないが精強な騎士団と軍を持っており、その武力は人間の国でも上位のものであった。如何に精強を誇る魔王軍といえど、容易くに手を出すことができないでいた国であった。


  そして、そのバグラム国は通り名のとおりに聖国を守る盾として活躍し、魔王軍の聖国進軍を妨げてきた長年の目の上のたんこぶ的な厄介な国であった。


  そして今回、魔王より聖国の殲滅の為の足掛かりとして、そのバグラム国の攻略を命じられたのがリリが率いる『不滅』であったのだが、その話を聞いた各団長達は『流石のリリ様でも、あの強国相手では時間が掛かるか、陥とすのは無理かのどちらかだ』と噂がされている最中であったのだった。


  故に、そのバグラム王国をたったの3日で陥落させて戻ってきたというリリの話に、皆が皆驚愕し、言葉をなくしてしまっていたのであった。

 

「なんだいなんだい?皆して目を丸くして?あんな力しか取り柄のない国なんて、僕が本気になれば、あっという間さ!」


  などと、リリは本当に何てことないかのように言い始めた。


「ほ、本当に…‥バグラムを陥落させたんでごじゃるか?」


「なんだいなんだい?疑っているのかい?」


  リリは頬をプクリと膨らませて、子供っぽい拗ねたような態度をみせた。


  しかし、そんな彼女の子供っぽい可愛らしい態度に反して、彼女の本質を知るカイーツ達団長は、警戒心を最大まで引き上げて油断の無いように一層に気を引き締めた態度をみせだした。


「い、いえ…‥…そういう訳ではごじゃりませんが…‥…しかし、あそこには勇者程ではないにしろ、屈強な騎士団が…‥…特に『爆斧のガザルド』などの騎士団長クラスは中々に厄介で…‥……」


「うんうん?ガザルド?あの子なら、もう僕のお友達(・・)の1人になってくれたよ?他にも一杯のお友達や予備品が手に入ったから満足だよ!」


  屈託の無い笑顔を見せながらそんな事を言う彼女に、イノセリアやカイーツは恐怖で戦慄した。


  なぜならば、彼女の言う『お友達』とは、その言葉通りのものではなく、彼女の『魔術』を用いて扱い易い従順な『玩具』にしたという意味なのであったからだ。


「そうで…‥ごじゃりますか…‥……」


「あの子あの子はね?中々に良い友達になってくれそうだよ!多少抵抗されて壊れちゃったけど、他の友達から足りない部分をもらってくっつけたから、普通に動くようになったしね!それにね…‥……」


  と、子供のような無邪気な笑顔で嬉々として新しい『お友達』についてよっぽど自慢したかったのか、止まることなく語るリリであるが、彼女の配下の団長以外の者達としては、正直身の毛のよだつ話であった。


  それもその筈である。リリの言う『お友達』とは、リリ自身の死霊魔術によって蘇えらせれた、死者達のことなのであるからだ。


  リリは魔王軍四天王の中でも、魔王に次ぐ魔力を持つ実力者であり、禁断魔法とされる死霊魔術や魂操魔術においては魔王すらも越える程の知識と技術力があるとされている実力者である。


  そして、その己の魔術を活用し自分の好みの数多くの死者達を蘇えらせて配下に加えているのだ。


  更には、その死者達を魔術で変化させて異形の化け物にしたり、時には玩具の人形の如くバラバラにして組み換えたりと、魔族から見ても異常と取れる悪癖をもっているのだ。


  故に、リリと同じ不死者の軍であるエル=ムーやアブソリュシャス以外の団長達は、正直『もう聞きたく無い』と、本心では嫌気がさしつつも、それを表に出して下手にリリの不況を買い、自分が『お友達』の対象になってしまう事を恐れて、彼女の話を首を縦に降りながら苦笑いで聞いていた。


  その後も、リリによるお友達自慢の話が暫く続いた。


「という訳だよ…‥……アレアレ?少し話過ぎちゃったかなかな?」


  やがて満足したのか、リリは話を止めた後にキョロキョロと団長達の顔を伺いだした。


「イイエ・大変に・有意義な・話・デシタ・マスター・ありがとう・ございます・今後の・参考に・させて・頂き・マス」


「ジュルルル…‥……ゴシュブ!」


  そんなリリに対し、彼女の直属の配下である団長達は、礼を述べると共に頭を下げた。


「そ…‥そうでごしゃりますね!よ…‥良い話を聞かせてもらったでごじゃるな!なぁフロフロッピよ?」


「えっ…‥…?あっ…‥…そうでケロね?うん、為になったケロね!!」


「ウム…‥…今後ノ…‥…参考ニナリマシタネ…‥……ウム」


「え…‥…えぇ…‥…非常に参考になる意見でしたね、はい。私の団でも活用できないか検討してみましょうかね?はい」


  そんな二人の師団長に遅れながらも、他の団長達もリリの機嫌を損ねない程度の、当たり障りの無い返答で答えていった。


  そんな団長達の返答を聞いたリリは、ウンウンと頷いた後に自分の座る席へと深く腰を落ち着かせリラックスした体勢になりながら、口を開いた。


「そうかいそうかい?そう言ってもらえれば嬉しい限りだよ?それじゃあ脱線したが、定例会議に戻ろうじゃないかい?」


  そう提案してきたリリに、各団長達はやっと話が終わってくれたかと安堵しつつも、直ぐ様に会議に望む状態へと頭を切り替えていった。


「とっとっ!…‥……その前に…‥……」


  だが、皆が会議を始めようとした瞬間に、リリが再び口を開いた。


「君だ君だ!フロフロッピくんに言いたい事があるんだった」


「ケロ?アタシにですかケロ?」


  余り接点の無い筈であるリリからの名指しに、フロフロッピーは困惑しながらも彼女が一体何を言ってくるのかと、緊張した面持ちで構えた。


  他の団長達も、リリが何を他の四天王の配下である団長に言うのかと、期待と恐怖が入り交じった気持ちで二人を警戒しながら凝視しだした。


「さっきのさっきの話なんだがね?」


「さっきの話?ケロですか?」


  突然に先程の話と言われたフロフロッピは、一体何の話なのかと思い返しながら、リリの言葉の続きを待った。


「あれだよあれだよ!『玉』のことなんだけどさ?詳しく知りたいんだろう?」


  リリのその一言に、各男性団長達は驚愕して目に見開きながらリリとフロフロッピの二名を凝視した。


「えっ?もしかして、その玉の詳細を教えてもらえるケロですか?」


「ウンウン教えてあげるよ」


  やっと教えてもらえると喜ぶフロフロッピの様子を、リリは先程までの子供のような笑顔ではなく、幼い外見からは想像すらできないような妖艶な…‥そんな怪しく楽しげな笑顔をしながら彼女のことを見ていた。

 

「マスター・私にも・教えて・頂きたいと・愚申・シマス」


「いいよいいよ!いくらでも教えてあげるよ!…‥…いくらでもね?」


  エル=ムーの言葉にも、快諾をするリリであったが、やはりその目は怪し光り、面白い玩具でもみつけたかのような喜色が浮かんでいた。


  そんなリリやエル=ムー達の様子を、話の置き去りにされた男性団長達は、それぞれの思いを浮かべながら見ていた。


(言うのでごしゃるか?まさかこの場で…‥四天王たる方の口から?いいんでごじゃるか?誰か止めた方がよいのでは…‥いや、止められる訳がないでごじゃるね…‥…うん…‥最早、流れに任せるでごじゃるか…‥というか、フロフロッピには刺激が強いのではないでごじゃらないか?いまだに子供がどうやって生まれるかも知らないというのに…‥警戒しとくでごしゃるか…‥……)


(四天王タル方ノ御手ヲ煩ワラセルトハ…‥…シカシ…‥…ヤハリダカラトイッテ、コンナ場所デ男ノ股間ノ話ナドハシタクハナイナ…‥……ウム…‥……リリ様二任セヨウ…‥…ソレガ一番ダナ…‥……ソウイエバ、フロフロッピハカナリノ初心(うぶ)デ有名ダッタ筈ダガ…‥…一応警戒ヲシテオコウ…‥……)


(助かりました…‥……本当に助かりました。リリ様に説明をさせるのは些か心苦しいですが、こんな会議の場で股間だの生殖器だのの説明をするのは御免ですからね…‥…。リリ様には本当に感謝ですよ…‥……しかし、リリ様は私より遥かに歳が上なのは理解していますが…‥……見た目が幼い少女に股間の話をさせて良いのでしょうかね?…‥……なんでしょうか?想像したら心苦しさと同時に妙な興奮感と背徳感感じるような?はて?私は一体どうしたというのか?)


「グジュルルル…‥……」


  などと、それぞれが様々な思いを抱いて警戒したり、よく分からなかったり、ガチでアッチ方面に覚醒しかけたりするなかで、ついにリリが口を開いた。


「『玉』っていうのはね…‥………‥……」






























  その後、リリから『玉』の詳細を聞いたフロフロッピは、あまりの羞恥から暴走し、顔を真っ赤に染めながら会議室で暴れだした上に、何故か手近にいたハルンに対し魔術や拳で八つ当たりをし始めて、彼女が落ち着いて冷静になるまでは、会議が再開できない状態となってしまったのだった。

死霊術師 リリ=リリメシュリー=リリメーム

Lv:799

称号:【死霊術師】【無邪気ナル者】【探求者】

【遊戯者】【霊魂操作士】【弄ブ者】【虐殺者】

【不死者】【拷問官】【肉体改変者】【博士】

【幼キ魂】【死者ノ統率者】【露出狂】【死王】

HP:130000

MP:31000

攻撃力【物理】:650

防御力【物理】:1000

攻撃力【魔法】:5500

防御力【魔法】:5100

素早さ:1500

知識:2800

運勢:300


装備:【人皮の白位】【怨念の髪止め】【神経紐】

【永久機関】【死者の書】【魂の水晶】

【疑念のイヤリング】【リビング・リング『魂』】

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