最終日
「望ちゃん、お土産見にいかない?」
「そうだね。今日最終日だし」
「昨日は大変だったね」
「あぁ…うん。あっ」
「望ちゃん?」
「大輔か。良かった」
本当に良かった。あの二人じゃなくてとても良かった。
「?二人なの?」
「うん」
「わぁぁ!!三大王子だぁ!」
さ、さんだい王子??
大輔のことを言ってるのか??こいつは王子か?いや、王子気質はあるとは思うが…
「三大王子?」
「望ちゃん知らないの?三大王子は大輔さん、ルイさん、長谷川様ののことを言うんだってぇ!」
「ふーん。伊集院様も入りそうじゃない?」
「伊集院様は王様だってさ」
「あー、なんか納得してしまった自分がいるわ」
「ねー」
「近衛様ぁ!行きましょうぉ!」
「あっ、はい!それじゃあ二人共」
「おー」
「はい。さよなら」
わー、人気だね。
女子の僕を見る目がとても怖いです。
女子怖いです。僕も女子ですけど…
「そういや、白鳥様はなんて呼ばれてるの?」
「姫」
「そっかー、姫かー………え?」
「なんか、昔女装させたら似合ったとかそんな理由と、望ちゃんとしゃべってる時が恋する乙女みたいだってことで」
違うクラスの時女装とかさせられてたのかな?
あと僕と喋ってる時が恋する乙女みたい?
ただのファンではないのか?ね?ね?
あんなやつに好意もたれてるとか嫌です。はい。とても嫌です。
白鳥ファンのひとには申し訳ないですが、正直嫌い…じゃなくて苦手なんですもん。
「うん。白鳥は僕のファンなだけだよ?」
「・・・本当に?」
「そうだよ~。告白されてないし」
キャラでは好きとはいわれたけど僕自身は好きとは言ってないし…ねっ!
「いややや、望ちゃんの性格もなにもかも好きだよ?元の方がファンで今は好きな人だし」
「「白鳥(様)!?」」
「ヤッホー!先生が自由にしていいって言ったから来たんだっ」
「俺もいるぞ」
先生逃げたな。
おい。逃げたな!
っていうかナチュラルに告白されたぁぁぁ!?
本当に白鳥ファンのひと殴って下さい。
殴られた方がましです。ほい。
顔にどう…ぐへぁ!?
お腹にです…か!?
な、なかなか良いパンチですね。
ぐふぅぅ…
とか言いながら旅行は終わりました。
雪奈ちゃんとの溝が出来たのは言うまでもない。




