表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
題名なし01  作者: Luca
1/1

そうはならんやろ

おにまいにハマって昔書いてた性転換もの引っ張り出しました文才は無いから読みにくいと思いますが読んでいただけたら幸いです

無題


昔から可愛げがない…子供らしくないと大人たちは僕に言う

…子供らしいとはなにか、周りの奴らみたいに阿呆みたいな事で阿呆みたいに笑って大人たちが言うことは全部正しいですとイエスマンでいればいいのか。

耐えれなかった…辛かった…発言をしただけで顔色を変える大人達に腹立たしさ、けど子供だから何も出来ない憤りを感じていた。

そのうち、期待するのを辞めた…発言するのを辞めた…僕は…



---------------

一節、そうはならんやろ



ジリジリジリジリ(バンッ!!!)…


無駄の音のでかい目覚ましを力任せに叩き俺は目が覚めた。いつも以上に重い体を起こし、無理やり意識を覚醒させていく。


「…頭いてぇ…」


内側から叩かれるかのような痛みに思わず顔を歪める


「…薬…あったけか」


頭を押えリビングに向かい、いつもの場所にある頭痛薬を手に取り炊事場へと向かった。


「…」


水道水をコップに次ぎつつふと思う


いつぶりか…昔の夢を見た…

…不愉快だ…ダメだな気分が落ち込んでしまう


「…飯作るか」


飲んですぐ効く訳もなく、俺は頭の痛みに耐えつつ家族の朝ごはんの支度を始めた。



俺、和嶋咏(わじま うた)小学四年生、三人兄弟の長男だ。

毎朝ご飯、夕方家の片付けは俺の仕事になっている。まぁ、慣れてしまっているし苦ではない。家族仲は正直良くない。主な原因は俺だろうが…俺がいなかったら家族仲は良好なのだろうかと思うと泣けてくる。心にも無いことを言ってしまったが、母親とは正直仲が悪いとかのレベルではない。父親は…俺が避けてしまっている…正直こっちは申し訳ないと思う。

妹と弟がいる。妹の(はる)と弟の(かける)だ、可愛い、神、天使なり。


「…今日はやけに思いにふけってしまうな」


味噌汁ができる頃には頭の痛みは幾分かマシにはなっていた。

目玉焼きを皿に移していると父親がリビングに出てきた。

ふと時計を見ると丁度7時になるところ、もうそんな時間かと一旦切り上げ妹と弟の部屋に向かう。


「Zzz」


可愛い

俺は2人の頬をぺちぺちとした


「2人とも…起きる」


そういうと2人は重い瞼をゆっくりと上げだした。可愛い。


「おはよう、ご飯、下来い」


そういうと二人ははにかんで笑い、体を起こした。


「「おはよぉ、咏にぃ」」


はいかわいい


「うん」


2人が起きたのを確認し、俺はリビングに向かった…リビングには母親の姿があった。

会話はない。目も合わない。何年も続くから慣れてしまった。

その後はひりついた空気のまま、支度をし俺と妹達は父親と同じタイミングで家を出た。


学校に着くとランドセルから上履きを取りだし教室に向かった。何故ランドセルの中に上履き?そんなん学校に置いてたら捨てられるか隠されるからに決まってるだろ。

いじめ?まぁ、そんなところだな

教室に着くと速攻で自分の机に向かい最低限の準備をして俺はうつ伏せになる。

唯一の救いは陰湿な嫌がらせはあったものの直接的な暴力等がなかったことだな。

聞こえてくる陰口を無視し、俺は意識を深く落としていった。

俺は学校では基本的に寝ている、起きるのは給食と帰る時のみだ。


「…ぃ…ぃ」


沈んできる意識の中何か聞こえてくる。

…呼ばれてるのか


「…う…にぃ」


「…誰だ」


俺がゆっくりと体を起こし声の主の方を見る。そこには妹がいた…はるぅ!?


「…部活は?」


そう聞くと春は呆れたように言う。


「陸上は今終わったよ、教室の窓空いてたから朝かと思ったら寝てたの?」


なるほど…どうやらクラスのやつら全員もう既に帰ったわけだ…起こしてくれてもええやん…((´∀`*))ヶラヶラ


「それよりも一緒に帰ろ?咏にぃ」


「…そうだな」


俺はランドセルを取り、春と一緒に帰路に向かった。


「咏にぃ寝すぎだよ」


「そうか?」


「そうだよ!」


なんてことない会話をしながら俺は春と歩いていた。春が少し前を歩きその後ろを俺が着いていく感じだ。

元気な春を見ていると自然と気持ちが緩んでいく気がした。

ふと今日の夢を思い出す…


「咏にぃ?」


「…どうした?」


「大丈夫?」


春はそう言いながら俺の顔をのぞき込む。

多分俺はそれほど酷い顔をしていたのかもしれない。


「大丈夫だ」


「そう?ならほら!信号青のうちに早く渡ろ!」


気を使ってくれているのだろうさっきよりも少し明るい気がする。

春はトタトタと横断歩道を駆けていった。

隣から来る…車に気づかずに…


ほんと悪いことというのはどこまでも続いていく。狙ったかのように…悪い予感…本当に本当に…


「はるぅぅ!!!!!!!!!」


ドシャン…!!!!!


………

…………


「……にぃ…ん!!!…!!…!!」


……………


落ちる…落ちていく…

深い感覚だけが……

…死ん…だ…な

…沈む意識の中…

走馬灯…思い出が蘇る…

あれは…5歳の時

親戚の兄が○○(親戚の兄の母)と結婚したいと言い俺の母親が笑いながらそれは出来ないのよと言っていた。そういう決まりだからと。親戚の兄は腑に落ちない様なので俺は分かりやすく劣性遺伝子、優性遺伝子等説明をした…ふと母親を見ると引いていた…引いていた。お前が答えれないから答えたんだよ!!!

てか聞かれたから答えた…


「だけだろうか!!!!」


(ビクゥ!!!)


知らない人と目が合った…看護師さんかな?…点滴を片手にその人は硬直している。

…ここどこだやばい頭回らぬ


「……!!目が覚めた!えーと!大丈夫?!自分誰だか分かります!?」


忙しない人だなぁ…

俺は呆れながら頷く


「あーとえと!とりあえず先生呼んでくるので安静に待っててください!!!」


そう言いながら急いで病室を出て行った。

状況を整理しよう…確か…

学校帰りだよな……なんも思い出せん

何とか思い出せないかと首を傾げていると、何分くらいたったろうか、真面目そうだがどこかいたずらっぽい笑みを浮かべた男性が入ってきた。


「やぁ、調子はどうだい少年よ」


「…」


見てわかんねぇのか全身痛くて動かねぇよ…

てかホント何があったんだよ


「何も覚えてないって顔だね?それと見て察しろって目もしてる」


嫌なんだほんとこの人


「とりあえず、君の担当医になりました。神堂(しんどう) 源次郎(げんじろう)という者です。単刀直入に言うと君は事故にあったんだよ」


事故…事故……

そこから一気に記憶が呼び起こされる。


「妹は!!!」


そうだ、俺は事故にあった…俺の事はどうでもいい、妹が…妹が気になって仕方なかった俺は思わず声を荒らげてしまった。


「落ち着いて、大丈夫。君が寸前で妹ちゃんを押して身代わりになったおかげで妹ちゃんはかすり傷さ」


良かった…良かった…

ん?なんか…


「ところで本題なんだがね君の体についてだ」


妹の春が助かったとても良かっためちゃくちゃ嬉しい…良かったのだが、なんか違和感が…なんだ…主に喉にさっき声を荒らげたからか…声…声…


「…咏くん、聞いているかい?」


…声…声


「…なんか高くね…」


「え?あー、声のことかい?それはさっきも言ったけど女の子になったんだしそれは必然的な事だよ」


…は?

「は?」


「どうしたの?」


意味がわからない

「意味がわからない」


「…今説明したけど聞いてなかったのかい?全く…咏くん、落ち着いて聞いて欲しい。君は女の子になってしまったんだよ」


「…は?」


思考停止中


「理由はわからない、何せ前例がないからね。髪が白くなったのもそれに関係してると思うんだけど」


「…いや、そうはならんやろ…」


動かないからだに無理やりムチを打ち、俺は軽く自分の体を見た、腰上まで伸びた綺麗な白髪、明らかに縮んだ手足…高い声…


「…先生」


俺はとても情けない…高い声で呼びかける


「…どうしたの?」


「…助けてくれ」


「無理かな❤」


「…ノォォ…」


拒絶反応…俺は意識を無理やり肉体から切り離した。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ