第2話 ラック村
戦闘シーンを書きました。
難しすぎww
15分ぐらい歩いていると、ようやく街を見つけることができた。街というか村だった。もう日が暮れる時間となっているので、この村で1泊させてもらおう。
見つけた村はお世辞にも大きい村とは言えない。だが、村には活気があり、とても楽しそうだった。
村の周りには5メートルほどの柵で覆われており、夜魔物に襲われないようにしている。
俺は入り口の前にいる門番?の人に話しかけてみると
「あの~ここで1泊してもいいですか?森に迷い込んでしまって」
体の大きい門番はどう見ても俺より年上なので敬語を使った。てか体がでかいから迫力がすげ~
「うん?なんだ坊主。知らない顔だな。この村で1泊したいのか?この村には見ればわかると思うが宿屋のような建物はない。ほかのところに行った方がいいと思うがな」
と答えてくれた。
「それが、今お金を持ってなくて、行く当てが・・・。柵の中に入れさてもらえば、食事も宿も必要ありませんので」
俺が困っている顔をしていると、何か感じてくれたのか。笑顔を見せ
「そういうことなら、仕方ないな。いいぜ、この村で1泊していきな。もちろんお客を入れるんだから食事も宿も出すから安心しな!村長に言えば大丈夫だからな!!」
門番はそう答えてくれた。この村の住民は優しい人ばかりなどだろう。
「本当にありがとうございます!!」
深々と頭を下げお礼を言い、村の中に入っていった。門番の人もついてきてくれて、いろいろ案内させてもらった。
そして
「お~いみんな!!客を連れてきたぞ~~」
門番がそういうと村にいた50人程度の人たちが集まってきた。
「この坊主は森の中で迷い込んだらしいんだ。名前はえ~と」
「相川疾風です!!突然すいません。今晩は泊めてもらいにここにきました」
そういえば自己紹介してないと気づき、名を名乗った。だが村の人たちはきょとんとした顔で
「アイカワハヤテ?苗字があるってことは貴族の方ですか?ですがそんな貴族は聞いたことありませんが」
この世界には基本苗字というものは存在しない。苗字を持っている人は貴族か王族だけらしいのだ。日本では普通なのだが・・自己紹介するときは気を付けよう。
「すいません。相川というのは別名というか、気にしないでください。疾風と呼んでくれれば」
誤魔化した。そういうと、
「そうか、そうか。了解した、ハヤテ!!」
と門番の人が俺の背中バンバンたたく。ちょっと痛いな。
そして俺の前に杖をついたおじさんと若い女の子がきた。
「そうですか。森に迷い込むとは災難でしたね。どうぞゆっくりしていってください。私は、ラック村の村長、ライオックといいます」
「私は、マリです。ライオックおじいちゃんの孫です」
二人は自己紹介してくれた。ここはラック村というのか。覚えておこう。
そしてマリと名乗った女の子は頭にはバンダナを巻いており、服装はエプロン姿で、いかにも家事ができますよ的なオーラを出していた。あまり盗み見をするのはよくないと思うが、鑑定眼を使ってみる。
名前:マリ
種族:人族
年齢:15歳
職業:未定
レベル:23
HP:350/350
MP:100/100
ATK:50
DFN:60
魔法:E
スキル
「家事全般」
・・・家事を完璧にできるようになる。
やはり家事全般のスキルを持っていたな。おそらく家の手伝いをしていくうちに身についたスキルなのだろう。魔法のランクというのはどこまであるのか疑問に思った。俺はS、マリさんはEとなると
S・A・B・C・D・Eまでは確実にありそうだな。
「今日はうさぎを若者たちが狩ってくれたので、みんなで肉を食べているところです。ぜひ一緒に食べてくださいませ」
村長は俺を歓迎するのかのように言った。おそらくこの村では貴重であろう肉を俺に与えようとしているのだ。本当に良い村だなと思った。
「いえ、肉は必要ありません。ですが、この村の人たちと話はしたいと思っているので、夜まで楽しみたいと思います」
村長は少しびっくりした顔で俺の方を見ていた。だが、すぐに笑顔になり
「わかりました。寛大な心に感謝します。では、村の案内を孫のマリに任せるので聞きたいことがあれば何でもマリに聞いてください」
そういって、マリさんが近づいてきた。近くで見ると、しっかり顔が整っており、とても綺麗だった。
「ではご案内します」
マリさんはこの村のことやこの世界のことをいろいろ教えてくれた。
まずはこの村のことから。このラック村は住んでいる人も少なく、貧しい生活をしている人がほとんどらしい。また、特別なスキルを持っている人もいない。だが、村のみんなで協力し、支えあっているという。道理で、この村の人たちが優しいわけだ。この村の人たちは人間を見捨てない。そういう人たちなのだろう。
そして、この世界のことを聞いた。俺が異世界人というのは知られてはまずいと思い、田舎で暮らしていてこの世界の仕組みのことはあまり知らず、故郷が盗賊に破壊されて、生き残りが俺しか残っていないという設定にしておいた。
その話を聞いたマリさんは俺の頭を自分の膝にもっていき、優しくなでてくれた。
これはいわゆる膝枕というものだ。
「つらかったでしょうね。家族を失い故郷までも破壊させるとは。存分に休んでいってください」
これは嘘の話でとても心が痛むが、ここまで慰めてくれるとは思わなかった。やっぱ優しいな。「あと、敬語で話すのはやめてください、さん付けもいりません」と言われた。私は年下だからだという。
膝枕している間にたくさんの質問をした。この世界には冒険者ギルドがあるということ。魔王を討伐するために勇者パーティーが結成されていること。魔物にはランクが設定されており、F・E・D・C・B・A・S・災害級となっている。同じように冒険者にも、F・E・D・C・B・A・S・国家級となっている。そのほかにもたくさん話してくれたが、アテナさんから教わったのがほとんどだった。話が終わり、俺が起き上がろうとした瞬間
「きゃぁぁぁぁぁぁーっ!!」
「女、子供、老人はすぐさま建物に入ってくれー!!」
悲鳴と男性の声が聞こえた。なにかあったのだろう。急いで声がした方にむかう。
すると、村の中に狼が3体いた。マリさんいわくこの狼はフェンリルと言って、D級の魔物らしい。よく人族を襲い、餌にしているという。なぜ入ってこれたのか。それは、俺が話しかけた門番の人が村のみんなに合わせるために一時的に監視を怠ったせいだ。つまり、フェンリルが入ってきたのは俺のせいとなる。何とかしなきゃな。
「皆さん、落ち着いて!!ここは俺が何とかします。ですから下がって!!」
大声を上げ、指示を出す。鑑定眼を使ってみると
名前:フェンリル
種族:狼族
年齢:10歳
職業:未定
レベル:29
HP:800/800
MP:0/0
ATK:180
DFN:140
魔法:なし
スキル
「咆哮」
・・・叫び声で威嚇することができる。
スキル持ちの魔物との闘い。それにレベルも高く、3体もいる。すると
「まて、坊主一人に任せられるか!これは俺の役目だ!」
「いえ、俺が話しかけたばっかりにこの事態を招いています。だから、俺が決着をつける!!それに武器を装備してないと倒せない相手だと思います。俺は魔法が得意なので」
そういうと、門番の人は歯を食いしばりながら下がってくれた。そういえば、名前を聞いてなかったな。あとで教えてもらおう。
かといって、俺がフェンリルに勝てるという保証はない。ゴブリン程度の魔物との一対一なら何とかなるが、D級モンスターに3体いるという不利な状況。ついさっきまで高校生だった俺が勝てる相手ではない。命を懸けた戦いなどはじめてなのだから。でもこのチートスキルを使ってやるしかない。
俺は魔法を駆使し、フェンリルへと立ち向かった。
フェンリル3体は一斉に走ってきた。かなり早い。俺は氷の魔法を使い地面を凍らせた。すると
フェンリルが滑っった。よし!!
つかさず攻撃を繰り出す。創造を使って弓を生成した。弓熟練のスキルを持っている俺は的確にフェンリル1体の心臓を貫くことができた。一体倒したことに油断していると
「「ワフッッッツ」」
二体同時に嚙みつこうとしていた。まずいと瞬時に感じ、急いで創造で盾をつくる。だが、一体の噛みつきをはじくことができたが、もう一体は足に噛みつき叫んでしまった。
「ぐぁぁぁぁぁぁっぁぁぁl!!!」
初めてダメージを食らった衝撃で、意識が飛びそうになるが、何とか持ちこたえる。
やばい!!血が止まらない。それにダメージの影響で集中できず、うまくスキルを使うことができない。再び2体のフェンリルが襲ってきた。そのとき
「はぁぁぁぁぁ!」
「ハヤテを離さんか!!!」
番人の人や若い人たちが助けてくれた。みんな武器を装備しており、万全の状態だった。
「大丈夫か、坊主!!」
番人の人が声をかけてくれた。本当優しいな。このままだと俺は役立たずになってしまう。恩を返すためにフェンリルを倒さなければ・・
「はい・・もう大丈夫です!助けてくださりありがとうございます!!」
「気にすんな」という声や「本当に大丈夫なのか」などの声も聞こえる。だが、このままでは終われない。
俺は集中するために目を閉じた。そして覚悟が決まった。あと二体のフェンリルを倒すと。
木の魔法を使い近くにあるツタでフェンリルを拘束させた。その間、火の魔法でとどめをさす!
魔法名はわからないので、適当に叫んでみる。
「ファイアボール!!」
手の中に火の球を作り出し、拘束されているフェンリルに投げた。一体が焼け死にもう一体はツタを嚙みちぎり、よけられた。
「チッツ!!」
舌打ちしながらも、逃げたフェンリルから目を離さない。そして創造を使いゴブリンを倒した聖剣を生成する。
ゴブリンとの闘いでとんでもない威力が出たのは実証済みだ。なら、斬撃でたおせるんではないかと考えていた。弓でもいいが横に動きながらの敵を細い矢で当てることは今の俺では無理だ。だから、攻撃範囲が広い斬撃で何とか・・
剣を上げ、横に切裂く。すると
「ビュンンンン!!」
斬撃が飛んでいき走っていたフェンリルに見事命中した。ふぅー。何とかなったな。
呼吸を整え、村のみんなを安心させるために
「フェンリルは倒しました。心配は無用です」
と宣言すると、「うぉぉぉぉぉ!!」 「さすがハヤテ!!!」などと称賛の声を飛んでいた。
俺が招いてしまったことなんだけどな。
「ありがとう坊主!!正直フェンリル3体は倒せるか微妙だったんだが、坊主のおかけでなんとかなったよ」
番人の人がそういう。かなわないと分かっていたのに戦おうとしたのか。すごいな。
「いえ、それとフェンリル3体は差し上げます。食糧として保存してください」
「ハハ!!本当にお前ってやつは」
背中をバンバンたたく番人に愛想笑いで返事した。俺、怪我しているんだけどなw
「今宵は宴じゃぁぁぁ!!」
村長が叫び、夜のパーティーが開かれた。
村の人たちは俺の周りに集まり、「これうまいぞ」とか「ここに住まない?」などと言ってくる。
話を聞いていると、番人の名前の人はマックスというらしい。漢らしいな。
パーティーも終わり、マリさんがと村長が住んでいる家にお邪魔させてもらった。内装は広くはないがよく掃除されており、きれいな場所だった。毎日マリさんが掃除をしているのだろう。
部屋に案内され、俺はベットに寝転がる。足には包帯を巻いて治療しているが、まだ痛む。その痛みで眠れず、起き上がりステータスを確認することにした。
名前:相川疾風
種族:人族
年齢:18歳
職業:未定
レベル:38
HP:1500/8500
MP:3000/12000
ATK:4500
DFN:3400
魔法:S
スキル
「言語理解」
・・・どんな言語でも会話ができるようになる。
「鑑定眼」
・・・相手のステータスをいつでも確認することができる。
「魔眼」
・・・相手の魔法をコピーすることができる。また、暗い場所でも、普段通り目が見えるようになる。
「ストレージボックス」
・・・どんな物でも収納することができる。時間が止まっており、素材や食材が腐ることもない。
「全属性魔法」
・・・火・水・木・氷・土・雷・風・光・闇・無ありとあらゆる魔法を使える。
「経験値100倍・スキル習得」
・・・魔物を倒したときにもらえる経験値が100倍になる。
またスキルが覚えやすくなる。
「創造」
・・・有機物以外なら想像しただけでなんでも生成できる。しかし、中途半端な想像だと生成することができない。
「状態異常無効」
・・・状態異常が効かない。
「身体強化I」LV28
・・・身体能力が上がる。100LVに到達すると身体強化Ⅱへとなる。最大Ⅴまで
「剣熟練I」LV37
・・・剣の扱いに補正がかかる。100LVに到達すると剣熟練Ⅱへとなる。最大Ⅴまで
「槍熟練I」LV1
・・・槍の扱いに補正がかかる。100LVに到達すると槍熟練Ⅱへとなる。最大Ⅴまで
「斧熟練I」LV1
・・・斧の扱いに補正がかかる。100LVに到達すると斧熟練Ⅱへとなる。最大Ⅴまで
「弓熟練I」LV18
・・・弓の扱いに補正がかかる。100LVに到達すると弓熟練Ⅱへとなる。最大Ⅴまで
「盾熟練I」LV8
・・・盾の扱いに補正がかかる。100LVに到達すると盾熟練Ⅱへとなる。最大Ⅴまで
「魔法熟練I」LV46
・・・魔法の扱いに補正がかかる。100LVに到達すると魔法熟練Ⅱへとなる。最大Ⅴまで
「限界突破」
・・・レベル上限が∞となる。
「ステータス大幅アップ」
・・・基本のステータスが大幅にアップする。
「家事全般」
・・・家事を完璧にできるようになる。
スキル
「咆哮」
・・・叫び声で威嚇することができる。
レベルも上がり、ステータス大幅にアップ。プラスフェンリルが持っていたスキルまで手に入れていた。強くなりすぎじゃね?と思っていた時に「コンコン」扉をノックする音が聞こえた。
「マリです。少しいいですか?」
俺はステータスを閉じ、どうぞと言って、マリを部屋に入れた。マリの格好は着替えていて、バンダナをはずし、髪は肩の高さぐらいの短めの黒髪。服装はかわいらしい水玉模様。寝巻姿なのだろう。
「お怪我は大丈夫ですか?かなり出血していましたが・・」
「大丈夫だよ。少し痛むが、耐えられないほどではない。それで、何か用でも?」
「えぇ」と答えてくれた。
「実はハヤテさんにはこの村の村長になってくれればなと……おじいちゃんは年で村長をやめないといけません。このままだと私が村長になることになります。ですが私には到底その器ではありません」
村長というのは村のみんなのリーダー的存在。そう簡単になれるものではないはず。それは小さい村でも大きい村でも同じだ。
「なぜ俺に?俺はここにきて一日もたってないぞ」
「フェンリルとの闘いを見ていて私は感じました。この人なら任せられると。それにハヤテさんと一緒にこの村で暮らしてみたいなと////」
顔を赤めながらマリはそう言った。なぜ赤くなっているのだろうか。風邪気味かな?
「すまないが、村長にはなれない。俺は冒険者になってこの世界を救うと決めているんだ」
申し訳ないという表情で頭を下げた。マリは
「そうですか・・仕方ないですよね。立派な夢をお持ちで」
少し残念そうな顔をしていた。
「では、もう少しだけこの村に滞在しませんか?きっと村のみんなも喜ぶでしょうし!」
マリには村長の話を断らせてもらった。このぐらいの要件ならのまないとな。
「わかった。あと一週間この村でお世話になることにする」
マリは喜びを爆発させるかのような満面の笑みをとなった。
「はい!!残り一週間ゆっくり休んでください!!」
そういってマリは部屋を退出した。ベットに寝転がると急に睡魔が襲いかかってきて眠りにつくことができた。旅のことは明日考えよう。
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