12月6日②
旦那ちゃんは初めての沖縄にワクワクしながら、那覇空港にその一歩を踏んだ。
めんそーれ沖縄。
12月というのに、ここは暖かい。
ジャケットを脱いでも、じんわりと汗をかく。
旦那ちゃんは完全に、目をきょろきょろさせて、おのぼり気分だ。
一方、旅慣れしている嫁ちゃんは迷うことなく、ずんずん歩いて行く。
そう、今日はスケジュールが詰まっているのだ。
子犬のように、嫁ちゃんに全幅の信頼を寄せ、後ろを歩く旦那ちゃん。
わんわん。
手早く、荷物受け取り場で、キャリーバックを引き取ると、空港のレストランで沖縄名物ソーキそばを頂く。
それから時間が押しているのに、親戚一同に贈るペアグラスを、空港の琉球ガラス屋で購入することにした。
品数が多すぎたのか、店員さんが慣れていないのか・・・包装に事のほか手間がかかられて、二人してイライラ。
旦那ちゃんは、これが噂に聞いた、うちなータイムかと思った。
ようやくゲットし。両手に荷物を抱え走って空港を出た。
空港を出て、すぐの場所にレンタカー会社のバス乗り場へと向かう。
多くのレンタカー会社ののぼりが立ち並ぶ中、目当ての会社を探す。
そういや、親が沖縄は車がないと遊べないと言っていたのを、ふと思い出した。
係の方の案内でマイクロバスに乗り込み那覇の街を走る。
旦那ちゃんは、思いのほか那覇が都会なのにびびっていた。
彼は街中を運転するのが苦手なのだ。
まして見知らぬ土地・・・沖縄・・・旦那ちゃんは一人緊張する。
右往左往でレンタカーを借り、ナビに目的地である恩納村のホテルを登録し出発する。
旦那ちゃん、きっと大丈夫だ。
お前ならやれる・・・気がする。
おっかなびっくりで車を走らせ、ほどなくして高速に乗る。
次第に運転にも慣れて、気持ちに余裕が出来た途端に、雨が降り出した前言撤回、視界が見えないくらいの豪雨となる。