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受付部のみなさんです

 査定部から、いつもの受付に行くと、朝の混雑した時間をこえたため、ゆるっとした空気でよく顔を合わせる面々が出迎えてくれた。


「いらっしゃ~いクロウ君」

「・・・こんにちわ」

「にゃ、こにちわー!!」

 受付カウンターから顔をのぞかせた3人が僕を見て声をかけてくれた。僕からもペコリと頭を下げる。辺りに冒険者の姿がいないと、この3人とミミリーさんは、受付の奥のテーブルへ茶器をならべてお茶を楽しんでいる。


 ちなみにサボっているわけではない。夕方にこぞってやってくる冒険者たちを捌くという激務が控えているのだ。休息はしっかりとておくべきだというのはミミリーさんの弁。「なるほどそれもそうか」と言わざるを得ない圧力がそこにはあった。


「ふふっ、今日から同僚なのね。よろしくね、クロちゃん♪」

 僕は知っている。やたらとお胸が主張しているので、冒険者の男たちの中では『おっぱいさん』と呼ばれているのは。しかしちゃんと名前も知っているので僕は過ちを犯さない。


「よろしくお願いしますね。お、コパールさん」

 危うく間違えかけたが大丈夫なはず。危ない危ない。おっぱいネタを振られて顔を青ざめて俯く彼女を見たとき、それは禁句なのだと悟ったのだ。僕を含めその場にいた冒険者の皆は。


「・・・期待はしてる」

「ありがとうございます」

 そっけなく聞こえるけど、受付部にいつもお茶とお菓子を持ち込んでいるのは、このミラルダさんだ。それぞれのティーカップに砂糖を居れるのも、お茶を注ぐのも彼女。言動から勘違いされやすいけど、とても優しくて良い人。


「にゃー!ついに私にも後輩君ができるんだね!」

「ははは、そうですね。所属は査定部になるみたいですけど」

「にゃにゃーーん!?ワタシもクロウを可愛がりたかったのに!」

 やたら元気なこちらはラミネさん。来年で見習いを卒業予定の若くて元気がチャームポイントの女性だが、ちょっと抜けてるところがあるのが玉にきず。だけど、冒険者からの評判は上々なので、大きな問題には発展してないみたいだ。


「受付部と査定部は割と交流は多いですからね。どちらかが多忙な時には貸し出されたりもあるので、お互いの業務については理解があるのよ。さすがにこれはクロウ君も知らなかったでしょ?」

「さすがにそれは知らないですね」

 ミミリーさんが悪戯っぽく僕に話しかける。僕が知っているというと、ミミリーさんは怒ったり呆れたりするのだ。絶対に僕が知らないといった確信がある時は悪戯っ子のような表情で僕に言うのだ。気を使って「知らなかった」と答えてもバレてしまうので、素直に知っているときは「知っている」と答えている。どっちにしてもすごく睨まれるから。


「クロウです。改めてよろしくお願いします」

「「「「よろしくお願いします」」」」


「さぁさぁ、とりあえずこちらに座ってお茶にしましょう♪今日はゲストもいらっしゃるんですよ」

「ゲスト・・・?」

 コパールさんに進められるがままにお茶の席につくと、すっとミラルダさんがカップを差し出してお茶を注いでくれる。いい香りのする紅茶で、いつも感心してしまう。


「朝のバタバタの中でちょっと有名人がいたから後で顔出してほしいって言っておいたにゃー。クロウも喜ぶと思うのにゃー」

 誰なんだろうと聞いても内緒らしい。この町でそんな人いたかな?と首を捻りながらお茶をすする。美味しい。鼻から抜ける香りがすっきりとして気持ちがいい。毎度思うけど、結構高そうな感じがするのに僕も頂いちゃっていいんだろうか。


「・・・構わない。お茶は趣味」

とのことなので問題はないみたい。とてもいい趣味だとおもいます。それにしてもゲストかぁ・・・どんな人なんだろう。


「クロウ君には良い出会いになると思うわよ♪」

「・・・期待してて」


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