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4.まさか義理の妹が俺との間接キスを喜んでいるわけないよな!


「灯夜、そこにある布団を自分の部屋に持って行ってくれないか?」


鈴谷と冬雪の布団一式を運んでいる訳なんだけどやっぱり物置部屋は物が多くて運ぶのが大変だなぁ…

まぁ、詩子さんたちは夕飯の準備をしてくれてるみたいだし『俺も何かしないとなぁ』と思って自主的に仕事をしているだけなんだけど…


「うん、分かったよ」


二階に俺の部屋と物置部屋があるのでそこまで体力を消費せずに持ってこれた。布団一式を俺のベッドの隣に敷いて父さんが探し物をしている物置部屋にもう一回入ろうとしたときに俺の部屋から誰かが出ていくのが見えた。


「あれは…鈴谷か?あいつ何で俺の部屋から?」


まぁ、いいかと思い俺は2つ目の布団一式を運ぶ。


「流石に二枚も敷くところはないんだけど…」


俺の部屋にはベッドのほかにも漫画やライトノベルの置いてある本棚や勉強机もあるため布団を敷くのは一枚が限界なのだ。なので掛け布団と敷布団の置く配置などを考える為に一回部屋に床に置いておく。まぁ、どうにかしたら出来るけどその代わり窮屈した状態で寝ないといけなくなるんだよなぁ…


「あ、おにぃちゃんここにいたんだぁ!」


「あ、冬雪か…どうしたんだ?」


エプロン姿の冬雪が嬉しそうに俺の部屋に入ってくる。何度も見た事はあるがエプロン姿の冬雪は控えめに言ってやっぱり『…可愛い』って!俺は何を考えているんだ?相手は妹だぞ?一旦心を落ち着かせよう。


「えっとねぇ…私のお布団の事なんだけどね…私のは用意しなくていいよ…」


布団が入りきらないと判断して言ってくれたのだろう。なんて優しい妹なんだ…しかし大丈夫だぞ妹よ!たった今俺はリビングにあるソファーで寝ることにしたから!2人で俺の部屋で寝てくれ!


「大丈夫だぞ?俺ならリビングで寝るからどちらかが俺のベッドを使えばそれで済む話だろ?」


俺が女子であり妹の立場なら兄のベッドになんて死んでも絶対に入りたくないけど優しい冬雪なら文句も言わずに入ってくれるだろう!と思ったのだが冬雪は頬を膨らませて怒った様子で俺の顔を見てくる。


「大丈夫じゃないよぉ!おにぃちゃんがいないと意味ないんだから!おにぃちゃんも一緒に寝る!分かった!?」


冬雪は俺がリビングで寝るという事が嫌だったらしく顔を真っ赤にして怒ってきた。珍しく怒る冬雪に驚いてしまい俺は特に何も考えずに頷く。


「分かったから、怒らないでくれ」


俺が頷くと冬雪は「ふん!」と言って頬を膨らませて露骨に不機嫌アピールをしてきた。


「ふん!分かればそれでいいんだよぉ!!」


「それで、冬雪は結局何処で寝るつもりなんだ?」


俺の部屋で寝るのに布団はいらないとなると何処で寝るつもりなのか、気になったので聞いてみた。


「そんなの…言えるわけないじゃん!!」


『え、言えないの?俺の部屋なのに?』俺の部屋の中に俺に言えない寝場所なんてあるのだろうか…気になるけど今日の夜には答えが分かるし今聞いてもどうせ答えてくれないだろうと思い俺は質問するのをやめた。


「あ、そうだおにぃちゃん!夜楽しみにしててね!」


そう言って帰ろうとドアを閉める際に冬雪はドアの少し空いた所から顔を出して言ってきた。きっと夕食の事を言っているのだろう。


「あぁ、楽しみにしてるよ」


「うん!」


***


「お!今日の夕飯はハンバーグか!」


椅子に座ると隣に冬雪が座ってきた。


「うん!私おにぃちゃんの為に頑張ったんだよ?」


俺の隣の席が埋まったからなのか鈴谷は「もう!」と言って椅子を俺の隣にわざわざ持ってきて嬉しそうに座った。


「私も…灯夜くんの為に頑張ったもん!」


「あぁ、二人ともありがとうな」


二人とも頭を俺に近づけてきたので特に何も考えずに俺は二人の頭を撫でた。『あ、でもよく考えたら俺、人の頭を撫でるというモブキャラにおいて最低なことをしてないか?」と思い鈴谷と冬雪の顔を覗く様に見たが鈴谷は恥ずかしそうに、冬雪は嬉しそうにしていた。どうやら怒ってはいないようだ。


「うん!こちらこそだよ!おにぃちゃん!」


「は…始めて…灯夜くんに頭ナデナデしてもらえた!えへへっ!」


***


時刻も20時を回り、鈴谷家と水瀬家全員が集まって初めての食事が終わり俺と鈴谷は冬雪がお風呂から上がるのを待っている間に詩子さんが買ってきてくれたプリンをソファーに座りながら食べていた。


「灯夜くん!はい、あ~~ん!」


鈴谷はこちらにプリンの乗ったスプーンを向けてきた。もしかして鈴谷は恋人みたいなことをするつもりなのだろうか…いや、流石に家族になる人と恋人みたいなことをするのはいけないと思い俺はきっぱりと断ることにした。


「それはちょっとな…お前の好きな人とすべきだよ…」


「私の好きな人は灯夜くんだもん!」


鈴谷は独り言を俺が聞こえない声で呟き頬を『ぷく~~!!』と膨らませて『パクッ』と食べ始めたので俺は安心して自分の最後の一口を食べようとする。


「灯夜くん、ちょっとこっち向いて!」


肩をトントンと叩かれたので俺は鈴谷の方を向く。


「どうしたんだ?ってえぇ???」


冗談のつもりで「あ~~~ん!」しようとしていたのかと思ったら本気だったらしい。鈴谷は下を向いて俺に「あ~~~ん!」してきた。『はぁ、好きでもない奴にこんなことするなよ』


「これは私が灯夜くんの事嫌いって勝手に誤解してた罰だから!」


「え、あ、うん、ごめん」


そして鈴谷は顔を真っ赤にしてそそくさと逃げるように台所に移動した。追いかけるつもりはないのだが、プリンの入っていたカップを捨てたいので俺も台所に行く。


「お~い、何してんだ?ってえ……」


台所に行くと鈴谷は、丁度先程俺と鈴谷が座っていたソファーからは見えない位置にしゃがんでプリンを食べようとしているだけとは思えないくらい嬉しそうな顔でスプーンを口の中に入れようとしていた。え、幻覚だよな?これは…俺の食べたスプーンと間接キスして喜んで…しかもスプーンの上にはプリンなんて乗ってなかったし…いや!きっとこれは俺には見えないくらい少量のカラメルを味わっているんだ!きっと!


「え、何でここに…もしかして…見た?」


『もしかして』とか言われると本当にしたのかとか思っちゃうだろ!


「いや、その…」


なんて言えばいいのか分からず曖昧に答えると鈴谷は急に立ち上がって俺の顔に急接近してきた。


「ち、違うの!これは……その…そう!プリンを食べていただけなの!私昔からプリンが大好きだから!」


本当に間接キスしたのか俺は一応確認をすることにした。


「そうだよな!まさか鈴谷に限って俺と間接んんんん!!!」


間接キスという言葉を言う前に鈴谷は俺の口を塞いできた。確かに女子の目の前で間接キスっていうのは最低だよなと思い反省する。


「その…私……お風呂だから!」


そう言って鈴谷はスプーンをすぐに洗って風呂場へと走るように去って行った。


『だから!そんなことされると俺と間接キスしたから喜んでいるみたいに思っちゃうじゃん!』


一気に伝えたいことを伝えます。

誤字多くてすみません!これでも一応目は通してるんです。次に

設定が崩壊しててすみません!詳しくは活動報告を読んでください。

最後に読んでくださりありがとうございました!この次が気になったり面白いと思ったらブクマとポイント評価をよろしくお願いします。そしてすでにしてくださった方本当にありがとうございます!

評価次第では今日か明日の午前中には第5話を投稿しますのでまだしていない方はよろしくお願いします!

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