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25.灯夜くんと〇〇すれば、上書きできる!


………えっとそれはだなぁ…


帰ってきて間もないのに、何故俺は今正座しているのだろう。

って、今はそんなことよりこの事態を打開せねば!


「おにぃちゃん、よかったねぇ!琴音さんとキスできて!」


おいちょっと冬雪!?お願いだから今その事には触れないでぇ!

俺が、恐る恐る眞尋の顔を見ると眞尋は、「はわわわ…!」と言いながら真っ赤な顔のまま俺に近づいてくる。


「と、灯夜くん!どういうことなの!?説明して!」


今この状態で俺に救いの手を差し伸べてくれる人は一人もいない。

まじで!誰か助けて!


「ガチャッ」


お、この音は!まさか!

俺は一つの期待を胸に急いで救世主のもとへと行く。


「ただいまぁ~!」


「詩子さん!おかえり!」


「お母さん…おかえり」


「詩子さん、おかえり」


詩子さん!ナイスタイミング!と心の中で言ってから俺は何一つ曇りのない笑顔で「おかえり」と言う

。それに続くように眞尋と冬雪も言うが少し機嫌が悪そうな言い方だった。


「それじゃあ、俺は部屋に戻るね、お休み詩子さん」


いつも陽気な詩子さんは鼻歌交じりに俺にお休みを言ってリビングに向かった。


眞尋と冬雪がリビングや玄関にはおらず、どこにいったのか分からなかったが、諦めてくれたとポジティブに結論付けて俺は自室に向かう。


「はぁ、やっと休め______」


俺はドアを開けて中に入ると、そこには先程突然姿を消した二人がいた。


「おにぃちゃん、逃げられないからねぇ!」


「灯夜くん、早く説明してください!ほ…本当に琴音さんときききキスしたんですか?」


眞尋は我を忘れたかのように俺に迫ってくる。


「ちょ、ちょっと眞尋落ち着いて!」


***


この二人を落ち着かせるために俺は一旦、どこかに座るように言う。

笑顔だけど恐怖に近い闇のオーラを放っている冬雪は何も話さずにスッと椅子に座る。


「灯夜くん、琴音さんとデートしたのは本当ですか?」


え…なんて答えたらいいんだろう…

したよって真実を述べたら多分、眞尋の事だから怒るだろうし…


「あぁ、本当だよ」


脳みそをフル回転して、この質問に対する完璧な回答を考えたが全く何も、思いつかなかったので結局俺は事実を認めることにした。


「そんな…」


言葉を失うほどショックだったのだろうか。

「そんな」を連呼していた。


「質問は終わりだよな?」


終わりじゃないのは知っているが、いち早くこの修羅場のようなムードから脱出したかったので、俺は半ば強引といった感じで終わらせようとする。

ていうか、ここ俺の部屋なんだけど…疲れたから横になりたいのに…


「まだだよ!灯夜くん!むしろ本題はこれからなんだから!」


もう、俺に逃げ道はないのだろう。俺の部屋にまで来て質問してくるあたり、たとえトイレにいても質問してきそうだ。

俺は覚悟を決めて事実を話すことに決めた。


「灯夜くんが琴音さんと…その……きききキスをしたって…本当ですか!?」


やっぱりそれかぁ!

『本当です』って言わなきゃいけないのか~

嘘ついても冬雪という目撃者がいるから意味ないし…


ふと、冬雪の方を見てみると未だに怒っているらしく、笑顔だけど、その笑顔がめちゃくちゃ怖く感じた。


「ほ…本当…だよ」


「う………ウソ………」


心ここにあらずといった感じでボーっと誰もいない壁を見始める眞尋。

どうしたらいいのか分からず、黙ってベッドの上に座っていると、眞尋が急に近づいてきた。


「灯夜くんとキスをすれば上書きできる!」


俺にはギリギリ聞こえない程度の小声で何かを呟く眞尋。


「灯夜くん、ごめんね!?」


今度は俺にも聞こえる声で謝ってきた。

え?「ごめんね!?」ってどういうこと?

眞尋は俺の知らないところで何かをしたっていう事なのか?


「えっ…?」


俺が、眞尋の顔が徐々に近づいていることに戸惑っていると、眞尋は目を閉じて、自分の唇を俺に近づけてきた…


こ…これって…まさか…


気付いたころには眞尋の息が分かるくらい近くにいた。

あと、数センチでキスできそうな距離だ。


「ダ……………ダメェ!!」


今さっきまでずっと黙っていた冬雪が突然、大声で叫んだ。

そして冬雪は俺の座るベッドの上に座り始めた。


「眞尋さん!私のおにぃちゃんに何してるの!それをしていいのは世界で私一人なんだから!」


冬雪も決してキスしていいというわけじゃないんだけど…


「お、おにぃちゃんもおにぃちゃんだよ!何で抵抗しないの!」


眞尋に向かっていた矛先は俺に向かってきた。

な、なんて答えれば穏便に済むのだろうかと考えたけどこうなってしまってはもう遅いことに兄である俺は気づいた。


「と、灯夜くん、ごめんね!?上書きする事ばかり考えちゃってて…つい……」


申し訳なさそうに謝ってくる眞尋。

そんな、眞尋の謝罪で少しだけ怒りが収まったのか、冬雪の顔は徐々に怖くなくなっていった。


「上書きの件は…まぁ…後でにしましよ」


あ、その件を忘れてくれるっていう残り一パーセントにも満たないであろう可能性にかけてたんだけど…

忘れてはくれないようだ。


というか、後回しにするってことは何か言いたいことがあるっていう事か?

俺が、何を言われるのかと思っていると冬雪は急に立ち上がった。


「そんなことより!おにぃちゃんには、罰ゲームが必要だと思うのです!」


遅れてすみません。

これは一応、昨日の分なので今日また、時間に間に合えば23:00に投稿します。

朝投稿はこの作品では初めてなので、何を書けばいいのか分かりませんが、


通勤通学前だと思いますので(もちろん僕もその一人です)これだけは言わせてください。


「皆さまにとってより良い一日となりますように…」


「せ~の!ジ〇プ!」


言いたすぎました、ごめんなさい。


最後に、ここまで読んでいただきありがとうございます!

続きが気になったりしていただければ、ブクマとポイント評価をよろしくお願いします!

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