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22.私も、おにぃちゃんに…〇〇してみたいです!


「ちゅっ!」


『え………?』


俺の唇に優しく何かが触れる。それは長くて。俺は状況が理解できずに目を開ける。


琴音は目を瞑り俺が動揺しているのに気づいていない様子だった。

慌てて離れようとすると琴音は俺に近づいてさらにキスをしてきた。


「ちゅ…ん………!」


長いキスが終わり琴音は俺の唇を名残惜しそうに見ていた。


「ご…ごめんね?灯夜くん…」


何故俺にキスなんてしたのか、その理由を聞こうとしたとき、近くで聞き馴染みのある声が聞こえた。


「お…おにぃちゃん?何してんの…?」


俺は慌ててその声の主の方を見る。その声を琴音も聞いていたのだろう。琴音も声の主がいる後ろを振り向いた。


すると目の前には、俺の妹である冬雪がいた。困惑といった感じで俺と琴音のことを見ていた…その感じもしかして


「冬雪…もしかして今の…見てたのか?」


俺が冬雪に聞くと冬雪は声を発しはしないものの首を縦に振り頷いていた。


「いや、今のはな…事故みたいなものであってな…」


変な誤解を招きたくはないので訂正しようとする。しかし、そんな俺の訂正を聞いていない冬雪は俺と琴音に少し俯きながら質問してきた。


「おにぃちゃんは琴音さんと付き合ってるんですか!?」


顔を真っ赤にして大声で叫ぶ冬雪。

こんな噂が立ってしまっては琴音に申し訳ないのですぐさま冬雪に嘘だと伝えないと。


「いや、付き合ってはないぞ」


俺の言葉を信じきれずにいるのか冬雪は「でもっ!」と言ってきた。


「今、キ…キス…してましたよね?それって…」


どうしたらいいんだ!?目が痒くてかこうと思って目を瞑ったらキスされましたって?それを信じてくれるとは思えないんだけど…


俺が、信じてもらえるような言い訳を考えていると琴音が俺に話しかけてきた。


「少しだけ、冬雪ちゃんと二人きりで話してもいいかな!?」


***


おにぃちゃんは琴音さんのお願いを聞き入れて席を立ちケーキを選びに行きました。

この琴音さんと二人だけの空気が少し嫌です。『実は付き合ってます!』とか言われそうで。

そんなことを言われたら100%泣いてしまう気がしますが、一応、何を言われていいように覚悟はしておく事にしましょう。


「あのね、私と灯夜くんは本当に付き合ってないんだからね!?」


二人とも否定するということは本当に付き合っていないということなのでしょう。だとしたら、先程のキスは一体…


「え!?でも、さっき二人で…キス…してたじゃないですか…」


「それは…私のせい…というか…」


その経緯を琴音さんは、恥ずかしそうに叙述していきます。

その説明を聞いて私は今まで疑っていた一つの事が確信に変わりました。


「え…でも、そんなことするってことは…やっぱり琴音さんは、おにぃちゃんの事が…」


これは本人に聞いてないからまだ分からないけど、たぶん…ううん、確実に琴音さんはおにぃちゃんのことが好きなんだと思う。もちろん恋愛的な意味で。


「あ…あの!も…もしかして琴音さんっておにぃちゃんの事が…」


私が、追及しようとしたタイミングで鈍感主人公罪の罪に問われているおにぃちゃんが帰ってきました。


「話し合いはもう終わったのか?」


本当は聞きたいことがたくさんあったけど、また今度の機会に聞けたらそれでいいかな。


「うん、終わったよ!」


「おにぃちゃんが付き合ってないっていうのは分かったけど、もう絶対あんなことしないでね!」


元はと言えば、おにぃちゃんが何故か目を閉じたのがいけないわけですし!あぁ…もう!私もおにぃちゃんにキスしてみたいです…


そうです!してみましょう!今するのは恥ずかしさのあまり死んでしまいそうになると思うのでおにぃちゃんが帰ってきた後に部屋とかで…えへへへへっ!


そのためには今のうちに家に帰って作戦を練らねば!


「おにぃちゃん!友達を待たせてしまっているので先に帰りますね!」


「お…おぅ、じゃあな…」


私は席を立ち沙耶の待つ席に戻ります。


「30分ものあいだなにしてたのって…なんでそんなに嬉しそうにニヤケてるの?」


も…もしかして、表情に出ていたでしょうか…でも、この後のことを考えると…えへへへっ!ニヤついてしまうも仕方のないことだと思います!


「沙耶!悩みは解決したらしいので早く帰りましょう!私はしないといけない事があるので!」


もう、沙耶にはバレかけていますが一応、名目上は友達の恋愛相談なのでそこを忘れないでほしいです。


「へぇ、解決したんだぁ…よかったね」


私に向かって『よかったね!』と言っているようにも聞こえましたがきっと気のせいですよね。


「うん!」


私は、会計を済ませるために沙耶より先にレジに向かいます。


「もう、おにぃさんの事好きすぎだよ冬雪!隠せてないからね!?」


「え?何か言いました?」


言いながら少し笑っていたので、何についてそんなに笑っているのか聞こうとしましたが沙耶は首を横に振りました。


「ううん!何でもないよ」

安心してください、今日、これを除いて二話分出すので。時間的にキツイからもしかしたら深夜投稿になる可能性もあるけど…でも、有言実行しますのでよろしくお願いします!あ、因みに23話は

アプローチ大作戦の後編です。


***


昨日の後書きで

偏頭痛がシフト制かの如く毎週やってくるのが最近投稿できていなかった理由と言いましたが。詳しくは、(ギャルゲーのしすぎで)偏頭痛が…という理由でした。

誤った報道をしてしまい誠に申し訳ございませんでした。


そして最後に、まだしてないよ!という方はブクマとポイント評価をよろしくお願いします!

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[良い点] 初めてのちゅう~ かしら? [気になる点] 今後の唇の攻防w [一言] 2・3日後唇がはれ上がった灯夜の姿が!w
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