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17/30

17.私は灯夜くんのために作ったんだよ!?

今回は少し長めです。

大体2500文字くらい


「え…俺のために?嘘だよなぁ?しかも、二人きりって…」


眞尋が俺の袖を引っ張り、逃げられないようにしているが俺はそんなことより眞尋の発言が気になった。


『このお弁当…灯夜くんと二人きりで食べたいから…作ったんだ!だから…私と…その一緒にお弁当を食べない?』


この意味が今一つ分からないでいた。いや、分かりはするけどさ…眞尋が俺のために弁当を…きっと俺のことを気遣っ作ってくれたんだろうけどそういう事されると少しだけ

『俺の事好きなんじゃね?』という夢見がちな俺は淡い期待を抱いてしまいそうになる。まぁ、俺と眞尋は兄妹になるわけだからそういうことはないと思うけど…


「嘘だったらお弁当二つも作ってこないよ!ねぇ、ダメなの?」


「いや、決して嫌なわけじゃないんだけどさぁ…」


俺が断ろうとしたと思ったのか、眞尋は顔を近づけて頬を膨らませて怒っている感じを演出してきた。


「じゃあ、何で私の誘いを了承してくれないの!?」


周りの視線が気になってしまうし恥ずかしいから…と言いたいがそのことを言うこと自体が恥ずかしい…なんていえばいいんだ?


「いや、その…二人きりで食べる理由が気になってな?」


俺が咄嗟に思い付いた質問すると眞尋はあっという間に顔を赤くしてまた、下を向いてしまった。


「えっと…灯夜くんの事が…その…好きだから…」


『俺の事が…』までは聞こえたがそのあとは恥ずかしがって眞尋の声がだんだん小さくなってしまったので結局理由は分からなかった。


「ごめんな、もう一回言ってくれないか?うまく聞き取れなくてさ…」


「むぅ…!な、何でもない!気にしないで!そんなことより私と一緒に食べてくれないの?」


はぐらかされたが問い詰めるとまた、怒りそうなのでここらへんで降参しよう。


「食べるよ!食べる!結構これでも眞尋の作る料理、結構楽しみなんだからな?」


眞尋の作った料理を食べたことがなかったので食べてみたいと思っていたので素直に嬉しいので期待を口にしたら眞尋は


「ふん!」と言って頬を膨らませた。


「灯夜くんのために作ったんだもん!美味しくないわけないじゃん…!」


眞尋はそっと俺に二つ持っていたうちの片方の弁当を俺に渡してくれた。


「あぁ、楽しみだよ、作ってくれてありがとうな、眞尋」


素直に感謝の言葉を伝えただけなのになぜか眞尋は顔を赤くして「あうぅぅぅぅ!」と言って下を向いてしまった。


「ねぇ、灯夜くん…屋上で食べない?」


そう言って眞尋は俺の袖を引っ張り屋上に通じる階段を昇る。ふと、見えた眞尋の表情は笑顔で溢れていた。


「へぇ、屋上って解放されてたんだな…知らなかったわ…」


屋上について俺は校庭に昼休みの時間を利用して練習するサッカー部の人たちを見ていた。屋上には誰もおらず俺と眞尋の二人だけだった。


「ねぇ、ここに座って一緒に食べよ!?」


眞尋は床に座りトントンと隣に座るように促す。俺は外の景色を見るのをやめて眞尋の隣に座り先程もらった弁当を開ける。


「美味しそう…」


自然に言葉が出てしまうほど完璧な弁当の中身に俺は言葉を失う。中には唐揚げや卵焼きが入っていた。他にも彩り豊かにするためなのだろうか、数個プチトマトが入っていたりなど非の打ち所のない完璧な弁当だった。


「それじゃあ、食べるさせてもらうな?」


「どうぞ!召し上がれ!」


唐揚げを見るとつい食いしん坊の子供みたいに唾を飲んでしまう。俺は手作り料理に緊張しながらも目の前にある美味しそうな唐揚げを一口食べる。


「ん!めっちゃ美味しいぞ!」


控えめに言って言葉にできないくらい美味しかった。なんて表現したらいいのだろう…噛みやすくて味もしっかりしてる最高の唐揚げだった。


俺の感想に満足したのか眞尋は「そ、そう!それならよかった…」と言って眞尋も食べようとするがふと箸をしまいだした。


「そういえば、今日うっかり箸を忘れっちゃたんだよね…!だからさ、あ~んして欲しいな?」


上目遣いでしれっと箸を忘れたと嘘をつく眞尋。嘘つけ!俺はしっかりとこの目で眞尋が箸をしまうところを目撃してるんだからな!?


「いや、でもさっき手に持ってた…」


俺の声を遮るかのように眞尋は食い気味に言ってきた。


「最初から持ってなかったから!だから早くあ~んして!」


必死に嘘を貫き通そうとするし食い気味に言われたので反論できなくなってしまった。まぁでも、この弁当を作ったのは眞尋なわけだし眞尋の要望を一つくらいは叶えてあげないとな…


「分かったよ、眞尋はどれが食べたいんだ!?」


「え!?本当にいいの!?えっとね!…じゃあこの卵焼きを…」


眞尋の作ったものを眞尋が食べる…それを俺が手伝うだけ!そう心に言い聞かせて変な誤解をしないように何度も心の中でで復唱する。


「あ~ん!」


嬉しそうに口を開き卵焼きを食べる眞尋。こういう事をしてるとつい恋人同士に思えてしまう。まぁ、本当は全然違うんだけどな。


「なんか、私たち恋人同士みたいだね!」


俺が恥ずかしくて心の中までに留めておいた事を眞尋が突然言うものだから驚いて食べている料理を吹き出しかけた。


「いや、兄妹同士が正しいけどな!」


俺が訂正しようとすると眞尋はさらに俺に近づいてきた。この距離だと密着してるまであるんだけど…


「それよりさ、そのお弁当美味しい?」


「うん、めっちゃ美味しいけど…」


何か言いたいのは分かったのだが恥ずかしがって中々本題に入らない。


「その…明日からもお弁当作ってもいい?」


その提案はとても嬉しいけど眞尋の生活の負担になるのはイヤだしどうしようかな…


「負担にならない程度に作ってくれるのならありがたく貰うよ」


「大丈夫だよ!だから、また明日もここで一緒に食べようね!」


「あぁ、分かったよ」


俺が頷き、了承すると眞尋は嬉しそうに自分の弁当を食べ始めた。…ってあれ?さっき箸がないとか言ってたような…


「眞尋、箸なかったはずじゃないの?」


「えっと……………てへっ!」

遅れてすみません!今後遅れることが多々あると思うので予め遅れた場合の投稿予定時刻を書いときますね。

23:30

23:45

23:55

0:00

1:00

偶に例外もございます。

因みに!昨日の正解は三番意外全部でした!いや、本当に!エタってたわけじゃないんですよ…これが…何も思いつかなかったし、新作書きたい症候群にかかっちゃうし…ていう事がありました。

最後によろしければブクマとポイント評価をよろしくお願いします!

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