表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/30

11.だって…好きだから。

昨日投稿できず誠に申し訳ございません。一応、活動報告では書いたのですが風邪を引いて寝込んでました。眠いので寝ますね。明日からいつも通りの日々に戻るわけだし…


琴音の家に帰る途中に俺の家があるので、そこでお別れしようと思っていたのだが家の前には誰かの帰りを待っているのか一人の女の子がいた。


「あ、灯夜くん…」


彼女は申し訳なさそうに下を向いた。怒るつもりはなかったが反省しているようなので俺からどうこう言うのはやめておこう。


「どうした?鈴谷」


「その…さっきはあんな嘘をついて…本当にごめんなさい」


「俺はいいからさ、謝るなら俺じゃないだろ?」


自分はもう許したので次に許しを得るとするなら琴音だ。だけど、琴音の表情を見る限り怒っているように見えないしこれで一件落着かな?


「その、琴音さん…さっきは本当にごめんなさい」


そう言って頭を下げる鈴谷。


「ねぇ、眞尋さん、ちょっと二人で話せないかな?」


意外な言葉に俺だけでなく鈴谷も顔を上げた。何を話すつもりなのだろうか。琴音は怒る性格じゃないからこそ何について話すのか気になったが、二人でと言っていた以上話を聞く権利はないので俺は玄関のドアを開けて家の中に入ろうとする。


「じゃあな琴音、また明日な!」


「うん!また明日灯夜くん!」


***


私は琴音さんが話し始めるのをただ待っていた。


「ねぇ、眞尋さん…」


「え?…」


何を話し始めるのかわからなかったけど真剣なその目を見る限り私にも関係していることなのだろうか。


「私ね、好きな人がいるの…」


「えっと…」


一番触れてほしくない話題を触れられて私は「えっと…」と言うことしか出来なかった。触れてほしくない。だって私には一つ分かっていることがあるから。


「その人はね、普段は自分のことを卑下してばっかり…だけどすっごく優しいんだ!そんな彼を見ていると私ね、すぐに好きになっちゃったんだぁ!ねぇ、眞尋さんもそうなんでしょ?」


私は何も言えなかった。気づかれていたんだ…私の気持ち。


「え?ごめんね、何の話?」


私ははぐらかすことしかできなかった。私がそれを認めたら負けると思った。なんでか分からないけど…ううん、それは嘘…本当は…私の灯夜くんへの気持ちは琴音さんの足元にも及ばないことに気づいたから。だって…好きな人に彼氏ができたって知ったら普通所構わず泣くよね?私なら泣いちゃうと思う。だけど…琴音さんは灯夜くんの気持ちを優先してわざとあの場では泣かなかったんだと思う。そんなに灯夜くんの事を思える人に敵うはずがないんだよね。


「えっとねぇ…眞尋さんも好きなんだよね?灯夜くんのこと…」


その言葉は疑問形ではあったけど、どこか確信を持った…そんな言い方だった。そこまで言われたら否定できなくなってしまう。私だって好き…灯夜くんの事が好き…だけど…その思いは確実に琴音さんを下回ってしまう。そんな真剣に恋している人の目の前で『私も好き!』だなんて私には言う勇気がなかった。


「それは…」


「私ね、嬉しいんだぁ~!灯夜くんの魅力に気付いてくれてる女の子がいてさ!それとさ!あの嘘って私の灯夜くんへの気持ちを知るためだったんだよね?」


「え?あ…うん…」


あの時の私はまさかあんな事になるとは知らずに嘘をついた。言い訳するつもりはないけど理由は琴音さんの灯夜くんの気持ちを知りたかったから。


「私ね、灯夜くんと付き合いたいんだぁ…眞尋さんは?」


その問いに答える言葉を私は知っている…だけど…その言葉に強調されている部分はなく…


「私も…付き合いたい…」


こんな私の小声を聞き取り琴音さんは、笑顔で人差し指を空の方向に指差し思いついた!とでも言うような様子で近づいてきた。


「じゃあ、勝負ね!でも、現状だと私の方が有利かな?もしかしてこのまま付き合っちゃったり…」


その時、私には一つの疑問が浮かび上がった。

灯夜くんが奪われる?それだけは嫌だ。この答えはハッキリとしていた。それと同時に負けを認めかけていた自分が嫌になってきた。灯夜くんの事が好きなことに自信が持てないって私はそんな恋をした覚えはなかった。私、何考えてたんだろ。怖気づいてたのかな?だけど、それも今終わらせよう。


「ううん、付き合うのは私…だって灯夜くんの事が好きだから…」


琴音さんの挑発に助けられてしまった。きっと、私は自分の気持ちを理解しきれていなかったんだと思う。だって…初恋だから…だけど…もう負けない…誰にも負けない…私は灯夜くんの事が好きって本当の意味で気づいたから。


「ようやく、本当の事言ってくれたぁ!じゃあ、これからはライバルだね!」


「そうだね!」


灯夜くんは誰のことを選んでくれるのかな?私かな?それとも琴音さんかな?冬雪ちゃんの可能性も全然あるし…全くもう!灯夜くんはモテすぎだよ!私だけ惚れさせればよかったのにぃ!

今、告白する勇気が今の私にはない。兄妹にもなるわけだし…少しづつ…私の気持ちに気づいてくれたらいいな。だから、灯夜くん。


【私の気持ちを受け止めてね?】


病み上がりの毎日投稿ってこんなにきついんですね…

本当に毎日投稿してる作家さんってすごいなぁ!(他人事)

最後に、よろしければブクマとポイント評価よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ