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10/30

10.私は本当に嬉しいんだからね?

大幅に内容を変えました?というよりかは11話にもっていこうと思っていた内容を10話に盛り込んだだけです。


「灯夜くん…何でここにいるの?」


きっと灯夜くんのことだから本当に私のことを探してくれていたんだと思うけど…なんだろう、素直に喜べないな。嬉しいはずなのに…


「琴音のことをずっと探していたに決まってんだろ!?」


「彼女より他人を優先する幼馴染がいた記憶はないんだけどな…」


ここで喜んじゃったら私の気持ちに整理がつかなくなっちゃうから言ったんだけど…酷い言い方だったかも…


「琴音…お願いだから俺の話を聞いてくれ…」


私のことも大事と言うのかな?その言葉を聞いても私はそこまで嬉しくはならないと思うな…だって灯夜くんを奪われた事実が変わることはないのだから。


「俺は誰とも付き合ってないんだ!あれは…鈴谷の嘘なんだよ」


「え…………?」


嘘ってどういう事?…私は夢を見てるのかな?だって灯夜くんは誰とも付き合ってないって…そんなに嬉しいことあるのかな?もしかしたら私の聞き間違いという可能性も…


「ごめんね灯夜くん…もう一回言ってくれない…?」


「もう一回?だから、俺は誰とも付き合ってないの!あれは全部鈴谷の嘘なんだよ」


「じゃあ、何で朝眞尋さんがいたの?」


「実は…鈴谷とは親同士の再婚で兄妹になるんだよ。だから…」


「あははっ!なんだそうだったんだね…」


私は灯夜くんの言葉を信じて安心します。確かに兄妹になるんだったら朝家に居た理由も納得がいきます。

でも、何で眞尋さんはワザワザ嘘をついたのでしょうか?でも…そんな事より…


「はぁ〜、良かった!灯夜くんに彼女はいないんだね」


「あぁ、それだけは紛れもない事実だ。」


安堵のため息が出てしまいます。あれ、また、涙が…もう、私は今日何回泣くんですか…


「え…な…なんで泣くんだ!?」


そんなの嬉しいからに決まってるじゃない!まだ灯夜くんの近くにいられるんだね…今度からは積極的にアプローチしていくことにしよう!次奪われた時にこんな後悔はもうしたくないし灯夜くんの彼女になりたい欲が抑えきれそうにないし…


「ねぇ、灯夜くん…ここで昔、迷子になった私を助けてくれたこと覚えてる?」


もしかしたら覚えていてくれたのかな?でも…覚えてるわけないよね…だって、私からしたら初恋の瞬間だったわけだけど灯夜くんからしたら祭り中の出来事の一つでしかないからね…


「あぁ、覚えてるよ、この存在も…」


え?覚えてくれてたの!?てっきりもう忘れていると思ってたのに灯夜くん覚えてくれていたんだ!…そう言えば今の『この存在も』ってどういう意味なのかな?


そう言って灯夜くんは右ポケットから私の宝物を取り出します。なぜ私の宝物を灯夜くんが持っているのでしょうか?


「あ…それって…」


「はい、これ…落として行ったでしょ?家の前に…」


私の初めてもらった灯夜くんからのプレゼント。そして今灯夜くんが右ポケットから取り出したそれは…光る指輪。迷子の私を見つけてくれたあの後私が灯夜くんに『灯夜くん!これ買って!』とおねだりしたのを覚えています。私のお金でも買えましたが当時の私は結婚についてまで考えるほどあの瞬間から灯夜くんの事が好きになってしまっていたので、おもちゃですが、この光る指輪はどうしても灯夜くんから買ってもらう必要があったのです。


「琴音、まだこれ持ってたんだな」


灯夜くんは私を意外という感じに言ってきます。心外だよ!


「ふんっ!そんなの当たり前だよ…だってこれは灯夜くんからもらった大切な宝物なんだもん」


ツンデレみたいな感じになってしまいました。大丈夫でしょうか?私の好きの気持ちはばれていないでしょうか…


「そんなに大切なものなのか?ごめん…そのとき何があったのか詳しく覚えてないや…手をつないだところまでは覚えてるんだけど…」


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!なんで~!!」


流石に覚えていないのはショックです。ということは…もしかしてあの約束も…


「ねぇ、もしかしてあの約束も覚えてないの?」


「何の約束のことだ?覚えてないんだけど…」


やっぱり覚えてないですか。悲しいですね。覚えていてくれてもよかったじゃないですか…何で忘れちゃったんですか?【そんなに_______したくないんですか!】


「灯夜くんは私の心をもてあそんだバツが必要だと思うのです!」


「いや、俺は別にもてあそんだわけじゃ…」


「大丈夫…今週の日曜日に私と一緒に二人きりで…デ…デート…してくれればいいだけだから…」


「は?前にも言ったけどそれは…」


また、断られてしまいます。実はデートの誘いはもう結構な数してきました。なのに灯夜くんとデートしたのはあの初恋の夏祭りが最初で最後なんです。毎回断る理由を聞いても灯夜くんは教えてくれないんですよ。だけど…今日みたいなことがあればもしかしたら灯夜くんと…と思っていたのですがそう簡単に一筋縄じゃ行かないようです。


「ねぇ、私とデートはイヤなの?」


少しだけ涙目になってしまっていますがこれは演技ではありません。念願のデートが約十年の時を超えてもう一度行けるかもしれないのに演技なんてできるわけないじゃないですか!なので私は必至です!これで断られてもこんなチャンスは二度とないので絶対に諦めません!


「わかったよ!行けばいいんだろ!?」


え、もしかしてOKしてくれました?してくれましたよね!?これって、灯夜くんとデートに行けるということですよね!?


「やったーーーー!!」


ついうっかり私は声に出して喜んでしまいました。なんだか急に恥ずかしくなってきちゃったな…顔に出てたりしたらどうしよう…


「そんなに喜ぶことじゃないからな!?俺との遊びなんて」


灯夜くんはどれだけ私が嬉しいかわかっていないようですね!もう!矛盾しているのは分かってるけど少しくらい私の気持ちにも気づいてくれてもいいのに!


「遊びじゃないよ、デートだよデート!……それに私は久しぶりのデートだから本当に嬉しいんだからね?」


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