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1.俺に新しく学園NO.1美少女の妹ができた日。 【前編】

キャラ紹介


水瀬 灯夜 → みなせ とうや 【主人公】

水瀬 眞尋 → みなせ まひろ 【学園NO.1の美少女&義理の妹】

(旧姓鈴谷)→ すずや     【眞尋の旧姓】

水瀬 冬雪 → みなせ ふゆき 【ブラコンな妹】

水瀬 築  → みなせ きずく 【灯夜のお父さん】

水瀬 詩子 → みなせ うたこ 【眞尋のお母さん】


もうあと数人登場予定ではありますが、そのほかの名前に関してはその都度前書きに書かせていただくか後書きに書かせていただきます。



「あわわわ!お…おかえり…これは…その…」


学園NO.1美少女である水瀬眞尋は頬を赤らめて恥ずかしがっていた。それだけなら可愛いで終わるのだが俺は『またか』と思いため息をつく。


「おい、何故お前がまた俺のベッドで寝ている?」


学校も終わり、制服から部屋着に着替える為に自室に入った訳なんだけど…


「……眠いから入ってたのよー!文句ある!?」


「頼むから、早くどいてくれ」


言い訳を考えているのがあからさまに分かった。

これで何回目だろう。最初は訳が分からなくて怒ったのに眞尋のやつときたら


「私のよりこっちのベッドのほうが寝心地良いんだもん!」


という訳の分からない言い訳を布団の匂いを「クンクン」嗅ぎながら言ってたし…説得力皆無なんだよなぁ…


「私たち今は兄妹なんだよ?」


その声に反応するように俺の部屋のドアが開いた。

俺のもう1人の妹である冬雪は頬を膨らませて「何してるの!?」と言ってきた。


「本当の兄妹は私とおにぃちゃんだけで充分です。私とおにぃちゃんはその…深い愛で……む…結ばれていますから!」


このタイミングで帰ってきた妹の冬雪が布団の中にたてこもる眞尋を外に出そうとする。

冬雪の言った言葉は段々聞こえなくなり最後の方は独り言になっていて全く聞き取れなかった。


それに対抗するかのように眞尋は布団で口を塞いで「ここからでません!」という反抗の意思を見せる。

眞尋の言っている事は嘘ではなくて本当に兄妹なのだ。まぁ、それは今の話なんだけど…


***


これはほんの一か月前に遡るのだが、その日俺はとある告白現場を目撃してしまった。


「あれってサッカー部のイケメンで三年の小池先輩だよな?その正面にいるのは……」


俺は小池先輩の正面にいる女の子を知っていた。彼女の名前は鈴谷眞尋。告白を速攻で断る事で有名な彼女は【秒殺姫】と呼ばれていた。


「ねぇねぇ、鈴谷さんって好きな人いないの?いないなら俺と付き合わない?」


『あれ、これってもしかして告白現場なのでは?』

初めて告白現場を目撃したという事もあり俺は彼女に申し訳ないと思いながら近くにある木の裏に隠れて告白を見ることにした。【秒殺姫】とはいえど相手はあの小池先輩だし成立すると思っていたのだが彼女は…


「すみません、私はあなたと付き合うつもりはありません、私には既に好きな人が……いえなんでもありません」


きっぱりと彼女は告白されてからたった三秒で断ったのだ。三秒とはいえため息をついた後に断っていたので断る事は既に決めていたのだろう。『告白も失敗してたわけだし、それじゃあ俺はここらへんで帰りますか』そして俺は最悪のピンチに直面する。

彼女が告白を断りその場を去って行こうとしたとき、俺は彼女と目が合ってしまったのだ。


「あ、や、や、ヤバい!!!」


「はわわわわわ!!!こ、これは…ち…ちが…!」


彼女は頬を赤色に染めて慌てていた。しかし、そんなのに俺が気付いているわけがなく…


「ほんっとうにすみませんでしたぁー!」


と言って俺はその場から走って逃げてしまった。その次の日から俺の悪魔の日々が始まった。


【秒殺姫】こと鈴谷眞尋決して孤高な存在ではない。どちらかと言うとリア充に区分されるくらいだ。

そんな彼女は男女関わらず話すのでみんな彼女と話したがっていたが俺は違った。

なぜなら彼女は何故か毎回俺と目が合う度に睨んでくるのだ。たとえどんなことをしてもだ。ハンカチを拾った時も紙を後ろの人に渡す時にふと目が合った時でさえ彼女は俺を睨んできた。それが誰に対しても同じ接し方なのなら文句はないのだがその睨む相手は俺だけなのである。


「はぁ、何で今朝からずっと睨まれなきゃ」


あの日までは目があったら睨まれるだけで済んでいたのだがあの日以来彼女は授業中も休み時間の時も俺が机に突っ伏して寝ている時でさえ彼女は俺を睨んできた。


睨むという事は俺に何か話したいことがあるのかと思い俺は休み時間を利用して眞尋の席に行くことにした。


「さっきから…いや、ずっと前から俺の事目が合う度に睨んでくるけど何か用?」


自意識過剰な奴と認識されたのかもしれない。眞尋は「は?」という顔をしながら俺の事を睨んできた。

それに対抗するように俺は眞尋をずっと見る。


「そんな目で私を見ないでくれる?」


この言葉で俺は確信に至ったことが1つあるそれは…

俺は鈴谷眞尋にめっちゃ嫌われているという事だ。


***


「はぁ、疲れたぁ~!」


あの日から数日後俺はいつも通り彼女から睨まれたりしながらも無事学校の授業を終わらせて帰ってきた時だった。辺りは既に夕暮れ時でその時間にしては珍しく父さんは帰ってきていた。


「ちょっと、話があるんだ」


そう言われて俺は父さんの正面に座る形で椅子に座った。その隣には既に妹である冬雪が座っていた。


「実はな、父さん再婚しようと思うんだ…」


「へぇ、そうなんだ……」←兄


「へぇ、よかったね!」←妹


「へぇ」と言うのも俺の家族は父さんと俺と妹の3人暮らしだった。母さんは俺が5歳の時に病気で亡くなったらしいが俺は母さんの顔をあまり覚えていなかったし、母さんは父さんに生前『この子の為にも再婚してあげて』と言っていたらしいので再婚自体に反対はしなかった。というかできなかった。

俺の為に母さんが死んだ後も頑張って仕事をしてくれた父さんに「やめて」なんてとてもじゃないけど言えなかった。


「そんな、反応薄いか普通?」


「普通を知らないけど俺は父さんの意思を尊重しようとしているだけだよ」←兄


「うん!私もお父さんの意思を尊重するよ!」←妹


この言葉を聞いて父さんはうれし泣きしていた。


「それでだが、詩子さんにも娘さんがいてだなぁ」


「詩子さんっていうのは再婚相手の名前?」


「あぁ、そうなんだが…」


言いずらそうにする父さんに速く言うように急かす。今更断るわけにもいかないのでどんな人であれ受け入れるつもりでいた。


「実はその娘さんはお前の高校のクラスメートなんだ。」


「はぁぁ!!?」


「えぇぇぇ!??」


どんな人であれ受け入れるつもりではいたがクラスメートの可能性までは考えていなかった!しかし、俺の驚き以上に冬雪が驚いていた。


「そ、そんなぁ、私とおにぃちゃんのイチャイチャラブラブ生活が……」


小声でぶつぶつと呟く冬雪を俺は無視して父さんにクラスメートの事を聞こうとする。


「そのクラスメートの名前は?」


父さんが俺の質問に答えようとしたタイミングで家のインターホンが鳴った。父さんは慌てて椅子から立ち上がる。


「それでな!今日実は会うことになっているんだ、突然で本当にすまん」


そう言って父さんは玄関の扉を開けて詩子さんとその娘さんを出迎えていた。俺が玄関まで出迎えに行こうと立ち上がった時、リビングのドアが開いた。


「初めまして、鈴谷眞尋って言います!よろしくね、灯夜くん!」


そこには、いつも睨んでいる顔とは違う。どこか嬉しそうな顔をした【秒殺姫】がいた。


本当にブクマとポイント評価を宜しくお願いします!

評価とブクマが多い分早く次話が出ますよ!

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