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第零話 テンプレ的転生

プロローグ的な話です。

 「ふぁぁ」

 「どうした?開士かいと


 午前八時ごろ、俺は親友の悠希ゆうきと一緒に中学校への通学路を歩いていた。俺の名前は小鳥遊たかなし開士かいと。容姿も運動神経も頭の出来も平凡な中学三年生。趣味は読書で、最近はネットに投稿されている小説にハマっている。ちなみに、当然付き合っている彼女はいない。しかし、彼女はいないが付き合っている彼氏ならいる。……冗談だよ。


 大きな欠伸をした俺に話しかけてきた奴は、如月きさらぎ悠希ゆうき。小学校からずっと俺と同じクラスで、親友だ。こいつは俺とは違って何でもできるスーパーマン。性格はよく、その上容姿端麗。クラスの女子にもモテモテで、俺もそのおこぼれにあずからせてもらっている……ということはないが、とにかくすごい奴なのだ。

 

 「いや、別に昨日の夜に夜更かししただけだよ」

 「そうかい。ならいいけど、僕たちももう受験生なんだから夜更かしはあまりよくないと思うよ」

 

 悠希が心配そうな目でこちらを見てくる。


 「余計なお世話だっつうの。大体、俺は受験なんてどうでもいいんだよ。優等生様とは違ってな」

 

 と、俺が言うと


 「僕だって優等生なんかじゃないよ。人よりも世渡りが上手いだけ」

 「それを優等生っていうんじゃねえの?」


 こんな返しをしてきやがった。いやあ、ムカつくわ。

しばらくそんな無駄話を続けていると、急に近くから悲鳴が上がった。


 「キャアアアアアア!」


 「ほえ?」

 「何だろう」


 悲鳴の聞こえた方向に目を向けると、ニット帽を深くかぶり、サングラスをかけて、マスクをつけている中肉中背の怪しい男が、こちらにナイフを向けて突進してきていた。ナイフの向く方向は俺の少し右。つまり悠希だ。ヤバい、このままだとアイツが刺される!そう思った瞬間、俺は咄嗟に悠希を庇っていた。


 その直後、俺の視界は暗転した。

 

◇◇◇


 目を開けると、目の前には知らない天井があった。

えっと、ここはどこだ?俺は確か悠希を庇って……。あの後どうなったんだ?アイツは助かったのか?俺は刺されたから、ここは病院か?というか、どこも痛くないような。俺確かに刺されたよな?あれ、さっきから体が上手く動かないな。手足とかが小さくなっているような。まさか四肢の切断!?しかも、なぜか涙と泣き声が止まらない。いったい俺はどうなったんだ?


 「初めまして~、フェイト。俺がパパだぞ~」


 俺は、そばに立っていた二十代前半くらいの男性に抱きかかえられ、そう言われた。さらに頬を擦り擦りされた。

 は?パパ?意味が分からないのだが。ていうか、フェイトって誰だよ。すみませーん、看護師さーん、ここに不審者がいまーす。

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この作品の改訂版です
生まれた時から『世界』最強 〜理不尽を理不尽で捩じ伏せる〜
今度はエタりません
よろしくお願いします!
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