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出会い
「私の声が…聞こえるでしょうか?」
「いいえ、聞こえません。」
「それは可愛そうに、大変だったでしょう」
「はい、おかげで子供のころからの夢も断念しました」
「夢…? それは一体?」
「人々の心を揺るがす音楽を作ることです」
「…わかりました、ならばその夢、私が叶えましょう」
「…え?」
「女神である私が、ゴーチ。 あなたの代わりとなって音楽を作って見せましょう」
「本当ですか?」
「もちろんです。
でも代わりに約束して」
「なんでしょう?」
「もしも私に嘘をついたら……殺す」
「…わかりました」
「では、早速作曲に取り掛かりましょう」
(ちょろいもんだぜ!)
女神は馬鹿だった。