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マイ・テラー   作者: 名口 慎
9/19

マイ・テラー 5-1



「・・・。ぐぅぁー~!!」


「っうるせぇ!!叫ぶなっつの。」


いつもの溜まり場。

さっきからずっと携帯とにらめっこをしていた章太が叫び出した。

終わりかけた秋の空はこんなにも晴れているのに、

彼の心はどうやら荒れ模様らしい。


隣で眠りかけていた歩が巻き込まれた。



「っ、だってさー、あー、俺もぅダメだ。」


「諦めんなよ~。男だろ?」


「…諦めてねぇし…


心折れかけただけだし…。」


「…いや、それたいして変わんないからね、お前。」


「…うっせっ。」



あぁ~、また拗ねちゃった。

とこの漫才的会話を聞いて1人が笑い出した。


笑うなっ!!とまた章太が叫ぶ。

どうやら漫才は続くようだ。


章太はいじけた子供のように、また携帯を睨み始めた。


猛アプローチしてるのに、どうやら気づかないらしい“その子”。


なんとなく俺が知っている今の状況は、悪戦苦闘。


俺が出会ってから今までにないほど頑張っているこいつ。


鈍感ガールに、やっと聞き出したメールアドレスで、毎日メール中…。

純情ボーイは、今日も崩壊寸前らしい。



「なぁ、悠弥、俺どーすればいい?」


真顔で突然迫ってきた章太。


怖いっつの…(笑)。



「知らねえよ。

俺、女嫌いだっつったろ。」


「…けち。」


「……。


女の事は女に聞いてこい。」



俺は、さっきから少し離れた場所で別の話題に笑っている1人に目線を向けた。


俺達メンツの中で数少ない女の1人。

それに気づいてこっちを向いて一瞬固まった。



「…って、私ですか!?」



ヤバい。と顔をした沙苗。


でも、それはすでに遅かったらしく、


ヤツの餌食になっていた。





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