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マイ・テラー 8-2
「…そっか。
なぁ、これからあの二人のストーリーはどうなっていくんだ?」
歩は全てを悟ったように…
でも、まだ先を知らないミステリー小説を読み進めていく、一人の読者のように・・・
私に聞いた。
「告白シーンはいらないよ。
その大切なページは2人の心の中で描けばいいの。
そして…、
これからの二人も。
きっと、素敵なストーリーを自分達で描いていってくれる。」
流した涙の分、傷ついた分、
きっとこの先は、笑顔色の筆で綴られていってくれるから。
「…そう、描けてたらいいな…。」
私は、願うようにもう一度空へと呟いた。
。