表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マイ・テラー   作者: 名口 慎
15/19

マイ・テラー 8-1



「どーした?」


どれくらいの時間が経っていたんだろう。

気づいたら、さっきまで章太がいた場所には、歩が立っていた。


「あいつ、さっきすれ違ったんだけど、

あの子のとこ行ったんだ?」


うん。と私が頷けば、

そっか、やっとだなぁ~。と歩は私の隣に並んだ。



「…なぁ、お前、あいつのこと好きだっただろ?」


「…ふふっ。うん、好きだったよ?

ちなみ、あんたの事も好き。」


そういって笑う私に、歩はこっちを向いた。

どうやら、意味をわかってくれたみたい。



「何?二股ですか?お嬢さん(笑)」


「(笑)。


私が好きになったのは、章太の恋してる時の雰囲気だよ?


でね、亜早美の真っ直ぐに友達を思ってくれる優しさと温かい雰囲気が大好きだった。


だからね…」


それは恋じゃない。


恋って呼んでしまえばそうなのかもしれないけど…


これは、大切な人を、素敵なモノを描き出したいって思う、小説家の性だよ。


歩は知ってる。私が、ストーリーを描く人間だってことを。


そして、私が人ではなく、雰囲気しか好きにならないことも…。


他人ひとは私のこの章太に対する感情を、恋と呼ぶかもしれない。


でも、私は描くことを選んだ。

へそ曲がりの気まぐれ屋。


そんな私を、章太も歩も亜早美も…

他の仲間も受け入れてくれた。


だから、これでいい…。




>>

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ