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マイ・テラー   作者: 名口 慎
13/19

マイ・テラー 7-1


いつもの溜まり場。

それはこの学校の錆びれた屋上。


まるで…というより、

ありきたりな青春小説のワンシーンを描き出す舞台の代名詞。


そこに、私は引き寄せられて、扉を開けた。


眩しいくらいの外の景色の中にいたのは、一人の人物。

そんな彼に、私は迷うことなく声をかけた。



「よっ。章太。」


それを聞いて彼は振り返る。


「よお。奈緒じゃん。どーしたの?」


いつもの笑顔。

そういえば、君はよく笑うようになったね。


雰囲気でしか人を見ない私が言うんだから、本当に。


私は彼の質問に答えずに、質問を返す。



「最近どーなの?」



主語なんてなくてもわかるでしょ?


章太が背中をつけて寄りかかるフェンスの隣に、

私も空を見上げるようにして錆びれた鉄枠を掴んだ。



「それ、聞いちゃう?」


たく、奈緒はそーゆーとこ、容赦ないんだから…。と、章太は苦笑いを浮かべた。



「……俺、自信ねぇわ。」



そんなこというの、君らしくないよ。

そう思ったけど、口にはしない。


私はただ、今目の前で恋っていうものと、必死に闘っているこの人物の背中を押すのが役目。




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