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くの一(女忍者)①~幼女真美子

「お父様わかりました。先ほどはでございます」


真美子(マミコ)がこっそり父親の師範に耳打ちする。

三河武士団の一行はウィーンに約3ヶ月ほど滞在していた。


日本文化・歴史


諸芸一般


武士道


ハプスブルク家の知識階級に"(サムライ)"を特使として伝授している。


「ホオッ~剣術でございますか」


何はともあれ


師範が織り成す剣術は人気である。


「ハッポーニャの剣とはかようなものか。幽玄さがある。武士道の奥深さもだ」

西洋の中世にある騎士(ナイト)の剣舞と大きな違いがあった。


「父上様。皇帝さまは」


真美子


なんと!


皇帝と父親の間に入って通訳をしている。


ウィーンに到着した武士団一行はドイツ語はちんぷんかんぷんのまま


だが幼女真美子(マミコ)は違っていた。


幼き真美子ゆえに言語に対するアレルギーがないこと

ハプスブルク家の皇帝の孫娘らに真美子と同世代がいたこと


「師範どのの愛娘マミコは素晴らしい女の子」


ウィーンの宮殿に顔を出す皇帝の係累(皇太子や皇族)は武士道に興味もあるが幼女真美子(マミコ)のこともいたってお気に入りとなった。


「師範の愛娘真美子はたいしたものである」


宮殿に滞在して数週間で片言のドイツ単語を理解してみせる。


師範の娘だけのこともある。


好奇心旺盛な幼女


三河の寺子屋でも優秀な成績を取る天才な面もある。

約3ヶ月を経過するあたりのことであった。


「師範さま。我々はいったいいつまで西洋のハプスブルク家に住みつくのでございますか」


屈強なる大の男・武士団は日本が三河が恋しく(ホームシック)となっていた。

「うーん三河が恋しいとな」


ならば師範と愛娘真美子だけウィーンに残り皆の者には帰国してもらおうか。


「武芸一般は師範の私と娘真美子で教えてみよう」


おおっ~


武士団は帰国を許可され喜んだ。


「早く三河へ戻りたく思います。寿司や天麩羅が毎晩食べたくて恋しくてたまりませぬ」


八丁味噌もであった。


ハプスブルクの宮殿に師範は残る。


青い瞳に日本古来の武芸を仕込んでみたいと張り切る。


また…


「真美子も胴着を着なさい。剣を持ちなさい」


小学高学年の幼女真美子に武芸を剣を礼儀作法を教えたいと師範は言う。


「わかりました。師範さま」


青い瞳のウィーンの弟子に混ざり幼い真美子がちょこんと座る。


はては剣を振るのであった。


ハプスブルク家皇帝の孫も剣術の道場に足を運ぶのであった。


「マミコが剣を持つ?日本では女もサムライになるのか」 


これには皇帝皇族はびっくりであった。


「おじいさま(皇帝)。私も日本剣術を学びたく存じます」


皇太子の子(王位継承権)が真剣な顔で申し出てしまう。


「そうかっマミコと剣術を学びたいか」


礼儀が身につくことは帝王学にも通じてもいく。


「真美子は幼女だが日本の娘。武士の血筋である」


俄に作られたウィーンの武道場。


ウィーンの軍隊や護衛警察が武芸に親しむ。


「師範の腕は素晴らしい」

日本剣術は礼節を重んじ身なりの高まりを実感する。

ウィーン護衛警察には大変な人気であった。


さらには


「マミコの芸達者は舌を巻く」


小学の幼女は師範の父親の指導を身につける。


身のこなし


剣のさばき


礼節


唯一の日本人であることも手伝い立派な弟子であった。


「マミコ。どうしたら我々ウィーン警護はあなたのような立派な剣術をモノにできるのであろうか」


武骨な警護は2メートルに届く大男。


幼女たる真美子(マミコ)は質問を受ける。


「私は師範の教えを受けただけでございます」


真美子は父親を尊敬し憧れを抱く。


やがてウィーンの生活に慣れてくる。


特筆すべきことは…


幼い真美子の語学力の向上があった。


ウィーンの道場にハプスブルク家の様々な領地より師範の剣術を習いにやってくる。


軍人・警護・警察


辺境の領地国から師範の噂を聞きつけ非ドイツ語文化圏がやってくる。


当時のハプスブルク家・ハンガリー=オーストラリア帝国は領地を緩やかに統治する。


領地の異民族の文化・宗教・語源はハプスブルクになれっと決して強制はしなかった。


「マミコは天才ではないか。武芸もドイツ語も礼節も」


ウィーン道場ではドイツ語が使われるがだいたいマスターをし日常会話は事欠かない。


異民族の語学もしかりでマミコは領地の異国もなんとなく理解していた。


"倣うより慣れろ"


幼い子供は欧州の諸国に対して先入観や邪念がない。

素直に聞いた言葉を受け入れ語学力が上達していくようである。


「ウィーン道場は師範がいるが」


娘の真美子が輪を掛けて素晴らしい"(サムライ)"ではないか。


サムライの娘マミコ 


真美子の博学ぶりはハプスブルク皇帝の耳にも入る。

その宮殿の皇帝へのおおらかな伝達役は…


(テン)お祖父様。それはそれはびっくりでございます」


ウィーン道場で真美子と年端の違わぬ皇孫だった。


「異民族の慣習や言葉など。ヤパーニャ・マミコはすぐ理解してしまいます」


日本の武芸諸法度。


語学力にも充分力を発揮してみせる。


「ホホォ~かような天才ぶりを見せているのか」


領地各国を統治統制するため宮殿としても語学は必要であった。


「マミコは才女の片鱗を見せているのか」


皇帝は満足そうに皇帝孫の笑顔を眺めた。

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