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東雲主任はマイペース①

僕の名前は高木康則。29歳、独身。

製造輸送業勤務のサラリーマンだ。

地方の製造部門で管理業務をしている。

7年勤めたこの職場も、今日が最終出勤日。

来月から東京本社勤務のため、転勤となった。

明日、荷物を引越し業者に渡して、

夕方の新幹線で東京に向かう。


――― 1ヶ月前 ―――

課長に呼ばれて会議室に入る。

「本社からの人事要請が来て、高木くんを推挙したいんだけど、転勤してくれるかな?」


ちょっと驚いた。

でも独身だし、地元でもないし、拒む理由はない。

「だいじょうぶです。よろしくお願いします」

と即答した。


――― 1週間前 ―――

課長に呼ばれて会議室に入る。

「引越しの準備は順調かい?」と課長が切り出す。

「はい。独身なんで荷物も少ないですから」


「本社の課長とコンタクトした?」

「はい、おとといTV会議で」

「どんな仕事をするか聞いた?」

「東雲さんて人の仕事を引き継ぐそうです」


ここで、課長が首を傾げる。


「……東雲さん? あの東雲さん?」

(あの東雲さんと言われても、僕は知らない)


「そうか、東雲さんは今は本社なんだ……」

「お知り合いですか?」


「まだ私が新入社員の頃に、

 最前線でキバってた先輩なんだよ。

 厳しいけど、悪い人じゃないよ」


「恐い人ですか?」


「どう言ったら良いのか難しいな。

 でも会えば分かる」


(いや、不安だけが増えたんですけど)


そして転勤初日。

本社ビルに出勤して、総務でレクチャーを受ける。

新職場への配置は午後となっている。


昼食休憩後―――


総務に迎えに来た新職場の課長に案内されて、

エレベーターに乗った。


エレベーターを降りて、二つ目のドアの先が

僕の新しい職場だ。

課長の後についていく。

そして指定されたデスクへ。


「東雲さん、彼が高木くん……」

課長が声を掛けた細身の人。

僕のデスク左隣が、東雲さんのようだ。


「東雲です。よろしくお願いします」

立ち上がると、会釈された。


「高木です。よろしくお願いします」

僕も会釈を返した。


「じゃあ高木くん。

 詳しい仕事は東雲さんから教わって」


課長は少し離れた自席に座った。


デスクに座って少しすると、

東雲さんから立て続けに質問が飛んで来た。


「引越し荷物は片付いた?」

「とりあえず、生活できるレベルです」


「市役所の手続きは?」

「終わってます」


「総務の手続きは?」

「少し残ってます」


「じゃあ、今日は総務の手続き終わらせよう。

 仕事の話は明日からスタートで」


一通り質問に答えると、

東雲さんはパソコンに向き直って作業を再開した。


とりあえず、事務手続きを終わらせよう。

総務から渡された書類に必要事項を記入し、

1階の総務へと出向いた。


総務から戻ると、

東雲さんは帰り支度をしていた。


「高木くん、私は早く来て早く帰るパターンで

 フレックス勤務してるんだ。

 今日は退社するね。明日から頑張ろう。

 お疲れ様でした」


「お疲れ様です」

僕はオフィスから出ていく東雲さんに、挨拶を返した。


(マイペースな人だな)

これが、東雲さんの第一印象だった。


みなさん、こんばんは。

転勤初日は緊張しっぱなしでした。

一緒に仕事する東雲主任は

「明日から頑張ろう」と言い残して

さっさと退勤しちゃうし。


僕は本社でちゃんと仕事できるか不安です。

みなさん、応援よろしくお願いします。


次回 「東雲主任は慌てない」

2026年公開です。お楽しみに!



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