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劣化型ヒューマノイド(初投稿)  作者: 阿多間伊太
1/2

初投稿なので試しに短めので。

冬の朝の冷え切ったコンクリートの上を歩く。降りかかる雪がその冷たさを物語っている。


果たして僕に対する世間の目とどちらが冷たいだろうか・・・。


人工知能の技術が飛躍的に発達した現代、その技術を用いて人々の生活をより豊かにするべく技術者たちは努力に努力を重ねた。

その賜物の一つが僕を始めとした「劣化型ヒューマノイド」である。


劣化型と聞くとコストや製造期間などを言い訳にした品質の妥協の様に思えるが、実際これにはちゃんとした理由がある。

あえて容姿や頭脳、人格や素行等において並の人間に比べ劣ったものを作る、または演技をさせ、人間の社会に溶け込ませる。

すると、人々はそれと自分自身を見比べることで承認欲求が満たされる。


ここまで聞くと個人の自己満足が目的のように聞こえるが、そんなことのために貴重な技術が使われる訳がない。


いじめや軋轢(あつれき)といった社会的なトラブルや摩擦はその多くが承認欲求不満(・・・・・・)によるもの。

即ち、不満を解消しそのような問題を解決することが本当の狙いだ。


もちろんのこと僕らの承認欲求など無いに等しい。正確に言うと消された。


承認欲求を満たすには必ず他の誰かが犠牲にならなければいけない。

つまり、その犠牲を僕ら「劣化型ヒューマノイド」が全て請け負うことで


誰も、少しも、傷つかないという訳だ。


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