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63話 最上位ランカー①

続き


 俺たちはこのフロアの一角にあるモニターを眺めていた。

 話は最近、(ちまた)を騒がせていたあの聞き覚えのある帝国レイド戦についてだ。

 その新情報が出たということで、今まさに速報が入ってきたようだ。


『ハローエブリワン! セカンドワールドを楽しんでいる世界中の皆んなたち! チョービッグな情報をお届けするぜぇ! チェケラッ!』


 ハイテンションなDJ紛いなアナウンスをする男。

 途中から偶然、聞き始めたから俺はいまいち会話内容が理解できない。

 ひとまず、しばらくモニターを眺め続けることにした。


『現時刻をもって終了した宣誓の儀! 結果、今回の出場チームはぁぁぁ……5チームだァァァ!』


 興奮気味な様子でそう告げる。

 5チーム……多いのか少ないのか分からない。

 だが、内1チームはKing Lordと分かっている。

 そのレベルがあと4チームあるとすると、大分激しい戦いになりそうだ。


『今回のレイド戦を簡単に説明するぜぇぇぇ! アーユーレディー?』


 すると画面に大まかなルールなどが説明されたボードが掲示される。

 簡略化したものが以下の通りだ。


・開催日時は今日から丁度2週間後のこの時間帯。

・開催場所は【ハーレイ帝国】の帝都。

・レイド戦の形式は5チーム一斉によるポイント制のバトルロワイヤル。

・使用武器は実弾銃のみ。

・体力同一化、武力同一化、魔力使用不可、スキル使用不可による知力無効。


 下文を見るにレベルによる戦力差の隔たりはなさそうだ。

 帝都内での銃撃戦ということは以前聞いた情報にもある。

 ただ、ポイント制のバトルロワイヤルというものの要領がいまいち掴めない。


『今回もまた大分面白くなりそうだなぁぁ! 以後、詳細は随時チェケラッアゲイン!』


 するとセカンドワールド公式のリンクが表示された。

 開いてみると様々なイベント情報やら冒険に役立ちそうな情報、毎秒単位で変動する世界、国内ランキングなどが載っている。


「へぇ……こんな便利な情報サイトなんかがあるのか。……っお! モンスターの情報、武器装備のネットオークション……色々載っているんだな」

「武器ー? 銃ある? 見せて見せて!!」


 俺たちは有益な情報も得つつモニターを眺め続ける。


『ーー随分と待たせたな! なんと……今回、出場5チーム全員に中継が繋がっているんだぜぇぇ! 豪華なメンツだ見逃すなよぉぉ!』


 すると、早速画面が中継のようなものに切り替わった。

 まさかこんなところでまた最上位プレイヤーらの顔を拝めるとは思わなかった。

 セカンドワールドの上位プレイヤーはプロスポーツのスター選手ほどの人気だ。

 ファンクラブなんかもざらに出来たりするし、CMにも起用されたりする。

 俺も一種の憧れのようなものを抱く存在である。




『では……1チーム目、世界クランランキング16位! 英国最強ギルドの【Star Light】だァァ!!』



“ザヴァーーーン……ドコンッ! ……ドコンッ!!”



 すると大雨の降る海原の景色に切り替わる。

 中継先はどうやら船上のよう。

 そして、今まさに砲台の音が聞こえてきたように戦闘中のようだった。


『……うおっと! な、なんなんだこれはぁぁ! 今まさにクラーケンと戦っているぞ!?』


『船長! もう中継繋がっているようですぜ!』

『あの千眼の野郎にただでさえ突き放されたんだ……んっ? 中継? そんなもの放っておけ!』

『いや、でもあっちの人困っているんすけど…………』

『ウルセェぇぇぇ! お前ら船から突き落としてあのイカ野郎の餌にしちまおうか!!』

『ヒイィィィィ……すいやせんーーーー』


『どうやらかなり激しいボス戦のようだァァァァ! レイド戦に向けての活気は万全といったところかァァ!』


 戦闘中で手が離せないのか中継は呆気なく切られてしまった。

 随分と千眼に対抗意識を燃やしているプレイヤーが1人いた。

 多分、あの船長と呼ばれていた人がクランリーダーなのだろう。


「おっきいイカ、美味しそう!」

「美味しそうって……。海にクラーケン。やっぱりファンタジーだな……」


 各々の感情を吐露する。

 苛烈な海上戦には何かと心を燻られるものがあるな。


 すると、中継は次のチームへと切り替わった。




『2チーム目は……世界クランランキング6位! 先日の緊急依頼の一件で大躍進を魅せたクラン【King Lord】だァァ!!』


 画面の中心に水色髪の青年と黒人のスキンヘッドオッサンが映し出される。

 特に見覚えのある2人。

 俺が反応する間も無く、ルシアーネが興奮した様子でそれを言う。


「師匠ー! 画面に師匠いるよー!!」

「千眼さんにダダンさんだな。さっきのクランに比べると大分落ち着いているな」


 ルシアーネが『もっと近くで見たい!』と俺の背中によじ登ってくる。

 拒否することもできず、モニターに近づこうとする彼女を肩の上に乗せる。


『ダダンー? これ本当に映ってるのぉ?』

『ああ、大丈夫だから雑に扱うなってーーーー』



“バンッ……バンッ…………バキッ!?”



『あれぇぇぇ? 今、変な音しなかったぁぁ? 大丈夫かなぁぁこれぇぇ?』

『おいっ! だから止めろって言ってるだろうが! このバカ! 向こうの音聞こえなくなっちまってるじゃねえかよ!』


 千眼の自由奔走な言動に付き合わされるダダン。

 この人たちもまた、最上位のプレイヤーなのにどこか見慣れた光景だ。

 上に乗っているルシアーネも腕を組み『流石、師匠!』と、よく分からないが首を縦に振って納得している様子。


『ったく……もういい。ほら適当に意気込みでも言って締めくくれ』

『待ってよぉぉ……早くなぁーい? ここのレンズも割れてるし、こうして……』

『おいバカ野郎!? そこから中に指を突っ込むなっ!! このバーーーー』



”…………ブチッ“



『どうやら、映像も音声も切れちまったようだなぁぁ…………真面目にインタビューさせてくれよ……』



 アナウンスの男の徒労のボヤきが出る中、インタビューは後半戦に続く……。



日に日に更新時間が遅くなってすいません……。

明日も日中になんとか更新できればと思っています。

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