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~僕は人殺しだ~ 歌詞

作者: Kite


【僕は人殺しだ】


君は突然、僕に告白をした。

「昨日、わたしは人を殺した。一緒に逃げよ」って……

冷たい玄関先で 僕は時間に置いてけぼりにされた。


不飽和な現状に 僕は不満を抱えていた。

飽和した人間たちが疎ましかった。        

焦燥した君が告げた一言 

僕は不思議と手を差し伸べてた。


携帯とか身分証とかSNSの繋がりだとか

自分を自分たらしめるモノをすべて捨てて

僅かなお金を握りしめ 二人で逃避行(たび)に出る。


電車を乗り継いで とにかく遠くの場所へ

たとえ周りから非難されてもいい 後悔ばかりの人生だ。

始めから僕らは異端だ。はみ出し者だ。

助けを求める資格は僕らにはないんだ。

だけど、すぐにお金が尽きた……

いつまでも続けられる旅じゃなかったんだ。

「――わかってた。」

無感情に君がこぼした言葉。

次に、僕らが何をするのかを悟った……。


飽和した君の笑顔が僕は好きだ。

だけど……罪を重ね続けた。

狂い始めた感覚 抑えが効かなくなる。

怖い……恐い……コワくなった。

そんなものに充たされるくらいなら

「僕は……」


不飽和を気取る人間が嫌いだ。

飽和した君が僕は好きだった。

荒んだ生活(ひび)で変わってしまった。

それでも……

助けを求める資格が僕らにはない。

この真っ赤な掌を見るたびに 

僕らが異端だと告げてくるんだ。


線路下のトンネルで君が、僕に呟いた。

「死にたい……」って言葉。


旅を続けることに疲れてしまった。

摩天楼のビルを見上げて、

僕と君は、一つの約束を交わした。


不飽和を気取る人間が嫌いだ。

不飽和な笑顔でも君のことが僕は好きなんだ。

だけど、僕は僕が嫌いなんだ。

「過ち」「後悔」 あのとき、君を止めなかった僕が嫌いになった。

もう後悔しない様に、僕は――

「たすけてください……」と君の居場所を教えた。


寝ている君を残して、この旅を終えよう……

不飽和を気取る自分が嫌いだ。

異端を証明するのは、この血塗られた掌だ。

こんなものに充たされるくらいなら

「僕は……」


ビルから、身を投げ出した。

僕は君の心を殺したんだ……。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 相川七瀬の『恋心』を思い出しました! 犯罪者との逃避行! どこまでも追い詰められて、もう行き先なんてどこにもなくなって…… そして最後に…… 来世では幸せになるといいですね!
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