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第三話 「属性」


一瞬コスプレイヤーの集いかと思った。

なんだここは。

RPGのアバター大集合したかの密度の濃さ。


ガヤガヤ、ガヤガヤ


なんだか学校の休み時間の雰囲気に似ていて不快だった。


「とりあえず受付にいきましょう」


そそくさと受付まで歩いていくスカラ。


「すいませーん。私たち冒険者になりにきたんですけど」

「初めての方ですね。まずこの冒険者カードに名前、性別、属性を記入してください」

「スカラ、属性ってなに?」

「あんた属性も知らないの!?」


怒られた。なにからなにまで無知ですみません。でもしょうがないじゃないか。


「知らんもんはしらん」

「生まれたときの属性で人生が決まると言ってもいいほどなんだよ!」


そんなに重いのか。


「あーやっぱり思い出したっていうか知ってたかも。うん。闇属性だった」

「闇属性!?」


あーこれ墓穴掘った感じか。

受付嬢さんにも呆れられている。


「えっと...シリウスさんですね。人間には、光、火、水、土の四属性しか存在しません。闇属性というのは悪魔がもつ属性です。まぁその悪魔も何百年も昔に光属性の大魔法によって絶滅してしまいましたけどね」

「私シリウスが怖いよ...いろんな意味で」


ドン引きされてしまった。


「まぁ調べれば一発でわかることですから」


受付嬢はスカラを宥めるように言い、奥から水晶を取り出してきた。


「この水晶は...?」

「これは特殊な水晶で、手をかざすとその人の体内に含まれてる属性を感知して発色するんです。光属性なら黄色、火属性なら赤色、水属性なら青色、土属性なら茶色。これら全部感知できなかったら無属性で無色って感じですね」

「まぁ...私は無属性ってもうわかってるから、調べなくていいや。多分シリウスは光属性でしょ」

「なんでそう思うんだ?」

「光は最強の属性だからね。他の三属性よりも保有魔力量が段違いに多いし、光の魔法は光属性しか使えないの。高ランクの人はみんな光属性だよ」

「そうなのか」


水晶に手をかざす。次の瞬間水晶が目が痛くなるほど輝きだした。


「うわっ....」


驚いて手を引っ込めた。はたして水晶の色は――――


「色なし...」

「えっ!シリウス無属性なの!?ありえない!!」

「.....無属性らしいな....」

「無属性は最弱の属性なのよ」

「最弱...なのか」


神様から強力な能力がもらえたわけではないのか。残念だ。


とりあえず冒険者カードは書き終えた。これでもう俺たちは冒険者ということらしい。


「そういやスカラはお金はもってるのか?」

「もってるわけないじゃない。さっそくクエストを受けるわよ。受付嬢さん、私たちで受けられるやつありますか?」


「失礼ですが....無属性ランク1で受けられるクエストはほとんどないんですよ」

「そうなの!?」

「ほとんど...ということはあるにはあるんですね」

「はい...」


そういって俺たちに見せてきたのはある一つのクエストの求人だった

洞窟内での薬草採取......文字は読めるが貨幣の単位がわからない


「シリウス!これめちゃめちゃ優良クエストよ!」

「ただ、この洞窟には高ランクでも退治するのに手を焼く『ビッグゴブリン』が住み着いていてですね....ここの薬草は希少価値が高いんですよ。一応薬草採取なので誰でもうけれますが、失敗する方が多いいんですよ」

「どうするシリウス?」

「受けよう。今お金がまったくない。パパっとやって帰ってこよう」

「そうね」

「かしこまりました」


俺たちはすぐにその洞窟に向かった。




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