第4話 クリスティンのデビュタント、そして密かなる婚約式 Jean view
何とか刻印花姫に遅れを取らないで更新できた……
「ジャン！」
「ジュリア、おはよう。」
「ふふふ、今日ね、私のデビュタントの日なの！」
7年の月日がたった。
俺は18歳、クリスティンは、13歳。
クリスティンはどんどん可愛くなって、美少女になって、今や世紀の絶世の美少女。
うわああああ、俺のクリスティンがあああああああああああああああああああああああああああああ！
「ジャンは見に来れないんだね……」
「うん、そうだな。」
まあ、実際は見にこれるんだが。
俺も一応公爵家の次男だし、豊穣祭の後の舞踏会は出ないといけない。
バジルとして見るしかないんだがな。
「この前聖妃とも仲良くなったと言っていたし、大丈夫だろう」
「うん、ありがとう♡♡」
………可愛いな…………
ジュリアは俺の事をどう思っているのだろうか。
好きだと思っていてくれたら嬉しいんだが……
そんなにこの世は甘くないだろうな……
もういっそ、思いを伝えてしまった方がいいのだろうか……
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「今日デビュタントされるご令嬢方を紹介致します。サースシー伯爵家、ロゼッタ·ヴィオラ·サースシー嬢、そしてレスト公爵家、クリスティン·レスト嬢です」
「まあ、やっとクリスティン様も社交界に出てこられるわ！」
「仲良くしたいと思っていましたの〜」
溢れる熱気の中、ジュリアが紹介される。
仮にもロゼッタは神なのだが、みんな覚えてないだろうな………
サースシー伯爵家と言えば貧乏伯爵家として有名だし、興味が無いんだろう。
今日も、多分お金の関係で、手持ちのドレスを作り替えたようなドレスを着ているな。
色は黄色。
シャンデリアの光と全く同じ色だ。
壁の花になるつもりなのだろう……
というか！
なんだあの男たちは！
俺のジュリアだ。
そんな目で見るんじゃない！
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「ジャン〜」
「ジュリア……それは今日のデビュタントのドレスか？」
「うん！綺麗でしょ。領地の人達が作ってくれた材料で仕立ててもらったの！」
ジュリアが着ているドレスは、ジュリアの寒色系の瞳と髪に似合うピンク色のドレスだった。
袖には、手編みと思われるレースがあしらわれている。
……もう、いっそ告白してしまおうか、この場で。
…………………
「………ジュリア、少し、いいか？」
「なあに？」
「えっと、そのだな。……ジュリア、俺は……俺はジュリア、いや、クリスティンが好きだ。強制する訳では無いんだが……もしよかったら、俺の妃に…森の神王妃になってくれないか？///」
「え……ジャン？それって、ほんとに？」
「あぁ。」
「ジャン………私も……私もジャンのことが大好きだよ！」
「ジュリア…」
「だから、私でいいなら……私でもいいなら、私をジャンのお妃様にしてください！」
「ジュリア………！」
「えへへ、大好き♡♡」
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「ジュリア、ずっと言っていなかったことがあるんだが……」
「何ー？」
「実はな。俺は………」
フワッ
「え？バジル·セルヴィール様？」
「バジルは俺なんだ。」
「そ、うなの？」
「隠しててごめん………」
「いいよ。私は、ジャンが誰でも大好きだから！」
可愛い。
まさか俺の恋人になってくれるだなんて………
「秘密で結婚式挙げようか？」
「どうやって？」
「聖妃とウィルフルに頼む。」
「いいんですか？」
「あぁ。」
こうして俺たちは、密かな婚約式を挙げた―――――――――
今回の登場人物
·クリスティン
·ジャン
