表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/12

第2話 出会い。ジャンの片想い Jean view

ジャン視点の「Jean view」と、クリスティン視点の「Christine view」が交互に、同じ話をない別の視点で2回書きます。

俺の名前はジャン。

この森の、王。

だからこそ、常に孤独だ。

人は、入ってこない。

珍しい…青いナイチンゲールを人間に変えてみたこともある。

そのルールーリアは、確かに仲のいい妹のような存在だ。

でも、何かが違う。

俺は、友達が欲しかった………


――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ある日、森で昼寝をしていると。


「ねぇ、おにいちゃん、どうしたの?こんなところでねてたらおかぜひくよ?」


目を開けた先には大きな瞳が俺を覗き込んでいる。

この国特有で、しかも珍しい豊かな銀髪。

見開かれた大きなアクアマリン色の瞳。

どこかで見たような可愛らしい顔立ち。


(なぜ、人間がここに?)


普通の善人なら入ってこない森に少女がいることに驚く。


「おにいちゃんはなんていうおなまえなの?」


この少女なら仲良くなってくれるのだろうか。

一瞬躊躇ったが、半ば期待して本名を告げる。


「俺の名前は、ジャン·ジャック·セルリオール·ウィルフリーズアだ。」


「わあ、おにいちゃんは、このもりのおうさまなのね!」


なんて物分りのいい少女なのだろうか。

まあ、確かに俺は有名だか。


「えっとね、わたしのなまえは、くりすてぃん·れすとっていうの。」


どこかで見た顔だったのは、公爵家の娘だったからか。


「あのね、くりすてぃん、おにいちゃんのことじゃんってよんでいいかな?」


可愛らしい上目遣いできかれる。

くっ、こんなのに勝てるわけがない。


「ああ、いいぞ。」


「やったあ!」


無邪気な笑顔が良く似合う。

そして…ふと、頭にうかんだ言葉をクリスティンにはなしていた…


「クリスティン、お前のこと、ジュリアって呼んでもいいか?」


「なんで?わたしのおなまえにはじゅりあはいってないよ?」


「あ〜、そのだな。人狼では、大切な人はジュリアって呼ぶことになってるんだ。」


「くりすてぃんはじゃんのたいせつなひとなの?うれしい!」


違う。

大切な人につける名前じゃない。

俺の…妃になる人につける名前なんだ…

でも、あえてそこは伏せておく。


「ねぇじゃん、あしたもきていい?」


「ああ、昼からならいいぞ。ただ…」


「ただ?」


「俺に会ったことを誰にも言わないでくれるか?森に入ったことも。この先もずっと。」


「うん!ぜったいいわない!やくそく!」


「ありがとう、ジュリア。ここに来る時は絶対に一人で来るんだ。誰かに知られたら、俺の命が危ない。」


「じゃんのいのちが…くりすてぃん、絶対に守るね!」


こうして俺は、可愛い可愛い友達が出来たのだった。(というか、婚約者にしたい。妃にしたい。)

そして、将来、妃に出来たらいいのに、と淡い希望を抱いたのだった。

今回の登場人物

·ジャン

·5歳のちっちゃいクリスティン

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ