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チェンジュ だね

宜しくお願いします。

賊との一件以来、キュラリンは俺の大好きだったヒーロー物の話を聞きたがり、しっかりと中二病?いやいやヒーローに憧れる様になっていたのだ....


亜空間の修練でも....


「ふっふっふぅ〜!私の名は!.....」 とか

「ふはははははは!甘いわ!」 とか

「おのれぇ〜!私の心は折れないわ!} とか

「ある時は....そしてまたある時は....」 等々....

アニメや特撮、そして善も悪も綯交ぜです....

演じている本人はいたって真面目です。


少し今後の言動を注意させなければ.....


「やったぁ〜、ジンに勝ったぁ〜」

「はい、負けました。良いよ負けで......」

しかし、キュラのチラッと見せる愛嬌で俺は隙だらけすかさず入るボディブロー........でも何だか嬉しい....はぁ〜Mなのか、俺はMだったのかぁ〜〜・・・


最近俺は亜空間から戻るとボロボロのボロ雑巾状態で、その後のキュラリンの膝枕が定例行事に.....

決してワザと負けている訳ではない、決して.....


充実した?徒歩の旅は更に2日が過ぎた。時折馬車が俺達を抜かして行く、小高い山を超えると、そこには地平線が広がっていたのだ。

「おっ海だ!綺麗だな」

「本当だぁ〜」

少しだけ風の匂いが潮の香りに変わった瞬間だった。

「おっ!キュラリン人里も見えて来たな」

「美味しいお魚が食べた〜い」

「それじゃあ着いたら、早速海で魚を捕まえよう」

「わぁ〜い、魚、魚、さっかっなぁ〜」


「さてと、どんな村なんだろうね」

「そだね、楽しみだねぇ」


村に近付いて行くと、遠目でも分かっていた事だがこの村は木と石を非常にバランス良く組み上げて外壁を作っていたのだ。

更に近付くと、至る所に矢が刺さっていたり焦げた跡が散見された...


大きな門の前まで来ると、今までの村とは違い明らかに警備が厳重だったのだ。

すんなり入れるか心配したが、ギルドカードを見せると、強面の門番はニコリと笑いアッサリ通してくれたのだ...

「ここは何という街なのですか?」

「ここはチェンジュだ、海の幸が美味いぞ!」

「エヘへッ、ジンお魚が美味しいんだって♡」

「それは、楽しみだな」

「何だ、お前達 新婚か?」

「えっ?しんこん?なぁ〜に?」

「キュラリンにはまだ早いよ」

「ぷ〜っ教えてよぉ〜」

「あははははははは、お前ら面白い奴だな!良かったらこの店に、行ってみろ!珍しい美味い食事が食えるぞ。店の名前は『キョクフ』てんだ」

「ありがとう、必ず行くよ」

「ああ、女将さんも美人だぜ」

「ああ、期待しておくよ」


(俺が鬼人だった時はこんな旅をする余裕も無かったな....)


「さぁ、キュラリン先ずは宿屋探しだ!」

「俺の希望は大きな風呂がある所!以上」

「私の希望わぁ綺麗な所!いじょうだよ♡」

キュラリンは本当に綺麗好きなのだ.....風呂も大好きだしね。


この街はかなり大きく人も活気に満ち溢れ、街角の至るところで井戸端会議をしている姿が目に付いた。


建造物も独特で赤や金色そして緑色とカラフルな建物が多いのだ。

宿屋の中でも一際目立つ作りの場所で足を止めた。

宿屋の門構えも立派だが、看板に金色の龍が彫刻されていて、またその彫刻の見事さに目を奪われていた。

二人で眺めていると....

「あら、旅のお人ですか?」

「はい、今日着いたばかりで、いま宿屋を探しています」

「ここは、如何ですか?」

「大きなお風呂は有りますか?」

「私は綺麗な所がいい」

「少しお値段が高くなりますが、御座いますよ」

よく見れば、タイトなドレスを着た、スレンダー美人でした。

俺達は『タイザン』という名の宿屋に入って行ったのだ。

「宜しければ、ご宿泊は出来ませんが王族御用達の部屋も有るんですが、見られますか?」

「えっ?良いのですか?」

「観たい、みた〜い」

「ええ、どうぞご覧下さい」

こんな、身元も分からない冒険者に見せて良いのか?と思いもしたが好奇心は止められず案内されるままに内覧させて頂きました。

「ふわぁ〜綺麗♡」

「ジン 私この部屋みたいな所に住みた〜い」

「はは、姫様の仰せのままに、わたくし身を粉にして働かせて頂きます」

「えっ?ジンが身を粉に?ならいらな〜い」

「オホホホホ、仲がよろしいのですね。何だか妬けてしまいますわ」

「はははは、はしゃぎ過ぎて申し訳ございません...」

「いえいえ、良いのですよ」

「凄いよ!2階も有るし、お食事作る所も、あっお酒を飲む所もあるぅ」

「どうぞ、こちらへ」

女将さんについて行くと....

「わぁ!大きなお風呂だぁ」

「洞窟風呂で御座います」

「はぁ〜凄いですね」

「ご満足されましたか?」

「ええ、それはもう。貴重な体験をさせて頂きました」

「お姉さんありがとぉ」

「では、お部屋にご案内しますね」

「は〜い」「はい」


「では、こちらです」


[ カチャリ ]


「すっ凄い!」

「ジン、ジン、ジン!ここに泊まって良いの?」

「ああ、キュラリンが気に入ったならここに泊まろうか」

「ありがとう♡」

「ふふふっお気に召されて光栄ですわ」

「申し遅れましたが、私はこの宿の女将をしております、レッカと申します」

「俺達は冒険者をしています...「ジン様とキュラ様ですね」

「へっ?何故知っているのですか?」

「冒険者様方のお噂は伝わるのが早いのですよ、それに私は強くは無いですが魔眼を生まれながらに持っておりまして、その方の人となりが見えるので御座います」

「ふふふっ驚かれましたか?」

「ええ、まぁ....でもそんな大事な事を話してしまって良いのですか?」

「貴女方は私の不都合になる事をペラペラ喋る方でも無いでしょう?」

(なる程そこまで、信用されたら喋らないよね)

「ところで、着いて早々大変不躾な申し出と思いますが、ジン様キュラ様に当館からの依頼を受けて頂けませんか?」

「依頼?」

「ええ、そうです。もしお受け頂けるのでしたら、宿泊費は特別料金にさせて頂きます」

「う〜ん、俺達はチェンジュに来たばかりで、ここのギルドのルールが分かりません。なので依頼は明日ギルドへ行って貰って正式に出して頂いた上で内容を聞かせて貰って良いですか?」

「あら、真面目なお方ですのね」

「この街に暫くの間滞在したいと思っていますので....」

「分かりました、構いませんわ」


「一応お伝えしておきますが、通常この部屋は1泊金貨1枚です。ですが依頼を受けてくだされば、1泊銀貨10枚で何泊でもいて頂いて結構です。しかも食事は2食お付け致します。如何ですか?」

「では、明日依頼内容を確認させて下さい。本日は金貨1枚払います」

「頑なですね。ギルドを通さなくても良いのに....流石ですわ」

「では、明日の10時で宜しいですか」

「はい、構いません」

「あの...質問です。ところでギルドは何処にあるのですか?俺達来たばかりで...」

「はい、この宿をお出てになられて東に行くと目の前に御座いますよ」

「ありがとうございます」

「では明日お待ちしていおります」

「了解です」

「りょ〜かいです」 可愛い敬礼で レッカさんを見送った。


「さてと、少し早いけど門番が言った食事屋さん探そうか?」

「お魚の美味しいところ?」

「そうだよ」

「いくぅ〜」


キュラはキャラバン 会場で買ったタイトで少し露出が多いワンピースに着替えて街に繰り出しました。『キョクフ』を探しに....


キュラの白い肌に濃紺のドレスがとても良く似合っていて着替えて出て来た時に、見惚れてしまったのでした。


はぁ〜何でこうなるんだ? お約束?必要なイベントなの?って思いで呆れかえる俺だった。

「へへっ俺たちゃアンタらが『タイザン』から出て来んのを見てたんだよ!金持ちなんだろ」

「怪我したく無かったら金を出しな!」


「ジン...どうするの?」

「キュラリン、下がってろ」 ヒールを履いているので少し歩き辛そうだしね。

面倒くさいので、気合い一発!威圧を炸裂!

「はい、終了っと」

チンピラ風の人達は....チビってました......


「さて、夕食まで少し時間も有るし一応ギルドの下見に行こうか、そこで店の場所を聞こう」

「分かったぁ〜」

俺の後を付いて来るキュラは男女問わずに注目の的になっていたのだった。その後キュラとしが着用していた紺色のワンピースは色違いも含めてバカ売れしたらしい.....


ギルドだが、レッカさんの言う通り東に進むと直ぐに見つける事が出来たのだ。


[ カララン ]


入るなり、冒険者の奴らに睨まれたが無視し気にせずカウンターへ行った。

「あら、初めての方ですね。依頼ですか?」

「いいえ、まぁ明日になれば依頼の件でまた来るけど、今は店を探してるんだ」

「どちらですか?」

「ええっと、『キョクフ』って店なんだけど」

「ああ、はい、そのお店ならば直ぐわかりますよ」

「ギルドを出られて、東に進み教会の角を南に進むと直ぐですよ」

「分かりました、ありがとう」


俺が説明を受けている間キュラは依頼ボードを眺めていた。

受付を後にした俺はキュラの横に並び立ち一緒に依頼ボードを眺めたのだ。すると....

先程までカウンターに居た受付の人が横まで来て、色々と説明してくれたのだ。

(この街は本当に、サービスが良いな)

「如何ですか?」

「海での依頼が多いですね、それに...コレは?」

「ああ、それは薬草の採取ですが難しいと思いますよ」

「依頼品を渡せば良いだけなのですか?」

「そうですが、自生している場所を見つけるのが大変なのです」

「 それは分かりますが、俺達 今持っていますよ?」

「へっ?」受付嬢は変顔になってしまった.....可愛らしいのに、残念だ。

「あっあの、見せて頂いても?」

「良いですよ、でも少し量が多いので取り出して並べる場所は有りますか?」

「あっはい、では此方へ」

ギルド内が少しざわついた。

奥の別室に通されたキュラと俺は魔法の付与されたバッグからイヌトキ草を取り出した。

「だいたい3キロ位有ると思います」

「かかかっ鑑定させて頂きますが宜しいでしゅか」 噛んでるし...

「はい、お好きにどうぞ」

「本物だわ!しっ暫くお待ち下さい」

受付嬢はダッシュで消えて行った。


[ ガチャッ ]


扉が開き、細身だが眼力のある男が入って来たのだ。


「私はここのギルドを、統括しています、ファンと申します」

「俺はジン、隣に居るのはキュラです」

「なる程....噂通りのお方の様だ」

「此方は売って頂けるのですか」

「ええ、勿論です」

「やはり回復薬に使うのですか?」

「その通りです。この所 海で猛毒を持つクラゲが大量発生してまして、怪我人が続出しているのですよ。ただしポーションを買うとなると非常に高価な為買えない人が多数おりまして、ならば原料になるイヌトキ草を、買って生成しようとなったのです」

「成る程ね、それで患者の数は?」

「現在診療所に居る意識不明者が25名。比較的軽い症状の者達は250名程と聞いています」

「はぁ?それは大変ですね」

薬師(くすし)は居るんですか?」

「ええ、そこは問題ございません。この街は薬を調合する事に長けている者が多く居ますから」

「分かりました。では買い取って下さい」

「ありがとう、ございます」


現金はある程度持ち合わせているのでギルドカードにチャージしたのだ。


店を教えて貰う為に立ち寄っただけのギルドで思わぬ収入があり、ホクホクしながらギルドを後にした。

読んで下さり、ありがとうございました。

次回も宜しくお願いします。

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