キャラバンだね ③
宜しくお願いします。
闘技場でのキュラインパクトは凄まじくトーナメントの運営側に、なぜキュラが棄権したのか、モモとは誰なのか?何処の出身なのか?彼氏はいるのか?等々の対応に追われた様である。
「キュラリンどっどうだ?ここか?」
「うん♡」
「ココで良いの?」
「ああ、そうだよ」
「じゃあ俺はこの辺か?」
「もうちょっと下....あっそこ....うっううん♡イ・ケ・ズ・」
「ワタシは、ココに......ンッ♡」
「じゃあこっちだ」
「きゃははははははっダメだってばぁ♡」
「もう♡」
「ちっちちちっちょっと!お姉ちゃんとなっなななな何を!」
[ ガチャリ ]
3階に居るはずのセンが飛び込んできた。
「ん?どうした?」
「あっセンちゃんだぁ〜」
「なっ何を?」真っ赤な顔をしたセンちゃんが放心状態で立ち尽くしていた。
「ああ、今日のキャラバンで知り合った商人と話していて、こんなのを作って売ってみようかと....まぁ入れよ。そこにギンも居るんだろ?」
「全く....ややこしい声出しやがって...」真っ赤な顔をしたギンも入って来た...
「これは、組み立てゲームだよ」
「組み立てゲーム?」
「ああ、54個のブロックを使って縦横に3個ずつ組み立て18段の塔を作るだろ、一番上を除きどこでも良いからブロックを抜き取って又重ねて行く遊びだよ」
(まんま、ジェ◯ガだね...)
丸テーブルを囲みテーブルゲームで遊んでいるだけのジンと、キュラでした.....
「そっソロソロトップさんとの約束の時間だからよっ呼びに来ただけよ、ほっ本当よ!」
「おっ俺も呼びに来ただけなんだぜぃ」
「おっ!もうそんな時間か....キュラリン、そろそろ行こう」
「はぁ〜い」
約束の居酒屋『ジャポネズリー』へ向かった。
ジン達4人が到着すると、鍛治師のトップはまだ来ていなかったが、少し大きめの円卓に座った。
「ギン、センちゃん今日は誘ってくれてありがとうな。お陰で装備が充実したし、防具も良い物が買えた。あと何より今後の依頼まで入ってきそうだしな」
「気にしなくて良いんだ、コッチはセンの笑顔が見れたし、良い息抜きになったんだからよ」
「しかし、センちゃんは本当にキュラリンの事が好きなんだな」ちゃっかりキュラリンの隣に席を確保したセンなのだ。
「ああ、まぁ一人っ子のせいなのか、兄弟ってのに憧れてたんじゃねぇかな」
「こうしてると、マジで姉妹だな.....ペアルックだし.....」
「違いねぇ」
「親父ぃ、麦酒を2つと...「3つでぇ〜」....っとお...そうだったな...後は果実水を1つ、後はこのお任せを3人前だ!」
「はいよぉ〜!」
3人で乾杯をして、そのひと時を楽しんだのだ。
「トップさん、遅いな...」
「アイツは、酒の席で遅れた事なんて無いからな...」
[ カララン ]
背がスラッと伸びた肩幅がっちりな美女か入って来た。
「悪い、悪い...遅くなった」
「珍しいな」
「ああ、テントを出がけに変質者達を退治していて少し時間を喰っちまった」
「何だよ!大丈夫なのか?」
「おっ!ギンが心配してくれんのかよ!」
ニヤニヤしながら上機嫌な様子でトップは麦酒をピッチャーで用意させた。
「全く、その御転婆は治らねぇな」
「ほっとけや」
「仲が良いんだな」
「おい、ジン勘違いすんじゃねぇぞ!そんなんじゃねぇんだ」
「ふはははは、コイツはな...「うわぁあああああ」
「まっ!そのうち、教えてやるよ」
「マジでやめて....お願いだぁああ」 ギン父親の威厳が....
たが、ギン.....安心しろセンちゃんは親父の事なんぞは完全無視してキュラリンと話に夢中だ。
会話の内容は....恋バナかよ!
酒が入ったトップは本当に良く喋る。ギンにとっては拷問の様な内容だが.....
「未だに信じらんないよ、あんなに可愛い娘がギンから生まれるなんてな...」
「おう、俺も驚いてんだよ!」
「なぁ、トップさんとは付き合いが長いんだな」
「ああ、センが11歳だから、かれこれ15年位になるな」
「そうだよ、ギンがまだヒヨッコ冒険者だった頃からだからな。後気持ちワリーからさん付やめな!」
「オッス!」
「今からだと、想像出来ないな」
「所でアンタは何時からだい?」
「俺達は最近知り合ったばかりだよ」
「ふぅ〜ん....何だか旧知の仲かと思ったよ」
「そう見えますか?」
「ギンが仲間を作るなんて....成長したじゃないか」
「言ってろ」グビビ 麦酒を呷った。
「所でアンタは何処の生まれだい?何処かで会った事がある様な気がしてならないんだよ」
「それが...「おい、コマケェ事はいいじゃねぇか! なっ!」
「ふぅ〜ん、訳あり冒険者って事かい。私はアンタを気に入ったよ!何か相談事があったら何でも言いなよ」
「はい」
そして、話は今までギンが経験した、依頼金の踏み倒した奴を半殺しにした事や、魔物を討伐中に大剣が折れて死にそうになっていた話、そして旅の途中で他の冒険者達と合流して遺跡を調査した事があったのだそうだがそこで死にそうになった話を聞かせてくれた。
「生きていて良かったですね」
「あ〜あ、本当だ。マジで死ぬ覚悟はしていたからな」
「そこに私も居たんだよ」
(この鍛治師は相当ヤンチャな人決定です)
「だからよ、マジで命を大事にしろよ...」 ギンの目が据わっていた。
「おい、おい、ギン!飲み過ぎだろ!コイツは昔っからこうさ、このなりのせいで勘違いする奴は多いが人一倍お人好しなんだよ」
トップはギンの頭を弄って遊んでいた...
(センちゃんが、こんな所を見たら不味くね?)
センに視線を移すと、お子様はオネムの時間だった様で盛大に船を漕いでいた。
「センちゃんを寝かしておこうか?」
「はぁ〜い」
「キュラリン、眠く無いのか?」
「大丈夫だよ」
「所でアンタらは、付き合ってるのかい?」
「私とジンは一心同体なのぉ〜」
「そうかい、そうかい...なぁジン!」
「はい?」
「男はケジメだよ!」
「ケジメ?」
「ああ、お節介なギンがアンタの事を心配してんのは、お嬢を泣かせるなって事も含まれてんだからな」
「はい」 (うううっはいしか言えてねぇ〜)
「好きなのかい?」
「うっ....まぁ....そりゃあ.....」
「何だい、男らしく無いねぇ」
「好きなんだろ?」
「私は大好きぃ〜」あああ、余計ややこしく....
「なぁジン、アンタは朴念仁だね。間違いないね。お嬢は苦労しそうだね、あ〜ヤダヤダ」
(好き勝手言われてます....)
「あ〜っジンをいじめちゃ.....メッ...だよ」
「はぁ〜〜私からはもうあんまり言わないよ」
(あんまり?言うのかよ!)
「忠告しとくよ、もしお嬢が突然居なくなった時の事をちゃんと考えな!」
「うっそれは.....絶対嫌だ!」
「ほれ、答えは出てんだよ! 朴念仁!」
「ジンのジンわぁ〜〜ボクネンジンのぉジ〜ン〜」
(トップさん酔い過ぎだろ!しかも店内のお客さんも笑ってるし.....はっ恥ずいっ ッス)
俺は麦酒を呷った。
隣のキュラリンも同じ様に麦酒を呷った。
キュラは酒飲み勝負と、勘違いしたのかガンガン飲みまくって.......潰れました.....
気が付くと、ギン、キュラ、センが潰れてしまいえらい事になっていた.....
仕方が無いので、抱っこ紐の要領でセンを腹回りに固定してギンを背負い、トップはキュラを背負って宿屋に向かったのだ。
「お嬢は軽いね。しっかり守ってやんなよ」
「ああ、絶対に守りきるよ」
「ほぉ...ジンもそんな顔が出来るんだね」
「顔?」
「ああ、男が腹を括った顔さ。私が一番好きな顔だよ」
「そのうちアンタに指名依頼出しても良いかい?」
「俺なんかで良いのか?」
「私は自分の事をなんか扱いする奴は嫌いだよ」
「そうか、分かったこれからも宜しく頼む」
「何だかジン達とは長い付き合いになりそうだね」
宿屋では、ギンとセンを部屋に連れて行った後、トップは何故かジン達の部屋に泊まって行きました......
読んで下さり、ありがとうございました。
次回も宜しくお願いします。




