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獣王の獣神化だね

宜しくお願いします。

金砕棒を構え直し、獣王と向き合った。


「ほぉーう....良いゼェ...ジョーよかかって来い!」


先ずは縮地を使い獣王の懐に飛び込み金砕棒を振り上げる。

獣王はすかさずダグザの棍棒で軌道を逸らして、丸太の様な脚を蹴り上げる

(流石は獣王だ上手い!)

蹴りを躱すと金砕棒の軌道を逸らした反動を利用し棍棒を回転させ目の前まで迫った棍棒を躱しきれずに頭突きで棍棒を受け止めた。

更に獣王の拳がブロンズに輝きながら横っ面をブン殴られた。


「ガッハァアッ!」

口の中に鉄の味が充満する。

「ペッ」 (今の神気かよ!)


軽く血を吐き捨て口端を親指で軽く拭い、エレファン獣王に向き合った。


「流石に強いですね」


「ふん、まだ本気で来ていない事が腹立たしいが、儂も敗北してから鍛錬を重ねたのだ!」

「本気で来い!」


「では!」(何だかんだで俺も楽しんでるよ....)


俺は金砕棒の先を少し下げ軽くその場で跳ねてから獣王目掛けて小細工無し!一直線に飛び込んだ。


「甘いわ!」

獣王は棍棒で俺の金砕棒を叩き落とす様に振り下ろしてきたのだ。

だが逆に振り下ろしてきた棍棒を金砕棒で押し上げた。同時に獣王は少し仰け反り顎がガラ空きに...金砕棒を回して獣王の顎を砕いた。


「ガッゴ..............ぐふぅうう」

口から血を吐き出す獣王は力負けしたのが悔しかったのか...地団駄を踏んで悔しがる....子供かい!


獣王は更に闘気を込め出すとブロンズ色に輝き出し傷が目に見えて癒えていく。

(おいおい、何つー頑丈な体何だよ!しかも神気が使えるのは間違いなさそうだ....)


「クッハハハ!獣王になってここまで容赦無い奴は初めてだ!儂は今!最高に!幸せだぁあああああああ」


「いやぁ〜そんなに嬉しいのか?」(まぁ俺もだけどね)


「当たり前だ! こんなにも命が燃え滾っておるのだ!」


「それにだ!ダグザの棍棒を持つと防御力も大幅に上昇するんだがな、ここまでダメージが入るとは....正直驚いたぞ!」


(まぁ、意識を刈り取る前提の一撃だったんだけどな....)


「ジョーには感謝せねばならんな」


「感謝?」


「ああ、儂はマダマダァ強くなるんじゃぁああああああああああああ」

(駄々っ子かよ!)


獣王はブロンズ色の眩い光に包まれた。そして目の前にはスリムな渋いオジサンが佇んでいた。

「誰だよ!」

「儂じゃ!」

「いやいやいやいや、おかしいだろ!」

「ふん!エレファンじゃ!」

「マジで?」

「マジじゃぞ!」

(信じらんねぇ〜 カッコ良すぎじゃね?)


整った顔立ちのダンディなオジサンに、変わっていた。

(もう、変身だろ!これ....あの荒くれ者にしか見えなかった獣王が.....)


更に獣王が持っていたダグザの棍棒が細くなりまるで長刀の様に変化している。一見すると細くなり弱々しくも見えるが、禍々しいオーラが別格の存在となった事への証明で有り強度が格段に向上した様だ。


獣王は腰を落としダグザで突きの構えをとった。瞬間に闘技場の地面がまるで爆発したのかと思う程のクレーターを作り獣王は消えた。


(マジか!)


完全に見失った俺は結界を張るが高強度の物は間に合わない!どうする?上、横と考えたが愚策と判断し、拳にプラズマを纏わせて....闘技場の床を殴りつけた。

床は分解されて穴を開け、屈んだ俺ごと地面に沈み込む様にして獣王の突撃を回避した。

強化をしていない結界は容易く破壊され俺の頭上では暴風を巻き起こし衝撃波が襲う。15メートル程の穴を開けた地中にいる俺に遅れてソニックブームが轟き回避をしているのにダメージが入る。

「全く滅茶苦茶だな!」


暴風は闘技場と客席の間に張られている結界のおかげで舞い上がり、観客達は無事だった様だ。しかし結界は一部損壊してしまい、即座に獣王直轄の魔導師 カルフ達が現れ修復作業に取り掛かっていた。


砂塵が収まると場内にはエレファン獣王しか立っておらず、獣王は長刀と化したダグザを翳し雄叫びをあげた。


「うぉおおおおおおおおおおおおおお」

「獣王さまぁあああああああああああ」

「すげぇ〜〜」

歓声が上がる。


しかし、獣王はすぐ様真剣な表情に変わりダグザを構え直した。不自然に開いた穴に向け警戒する様に.....


穴から黒い影が飛び出した....ジョーが現れたのだ。


「おいおいおいおいぃいい!無傷なのか!」エレファン獣王は呆れた顔でジョーを見やった。


避けきれなかったのか、左の頬をザックリと刻まれていた。

「何だ、獣王!満身創痍だな!」


腕や足の血管は浮き上がり所々血が滴り脹脛、太腿、上腕筋がピクピクと痙攣を繰り返していた。


「ふん!力が解放されて初めて使う技を全力で繰り出したのだ!この身体が持たなかった様だ!しかしジョーも無傷とはいかなかった様だ」


「まだやるのか?」


「ガハハハハハハ!ア・タ・リ・ま・え・だ!」


ダグザは棍棒へと変わったが、エレファン獣王の外見はそのままで、闘気は変わらずブロンズを纏っていた。


(何でこんなに楽しそうなんだよ!しっかし獣王は神気を纏っても傷が癒えていないみたいだな....)


暫くは長刀と金砕棒の打ち合いを続けているが、あきらかに獣王の動きが鈍くなってきた......ブロンズ色の光も弱々しくなり....


それでもエレファンは又同じ動きで高速移動を繰り返す。

しかし、神気を纏えなくなった獣王の斬撃はもう俺に通用する事もなく、エレファンの先回りをして顔面に肘打ちを入れて動きを止めた。


「グボォ...」 エレファンは口から血を吐き出したが、滅茶苦茶嬉しそうだ!


(ドMかよ!)


ソロソロ、終わりだな!

拳に闘気を込めた一撃を獣王の一度砕いた顎に叩き込んだ。


エレファン獣王はマリオネットの糸が切れた様にパタリと倒れ、動かなくなった.....


場内は静まり返り、静寂が訪れた.....


「ヤバくね?」

「エレファン獣王?」

「あの倒れ方はヤバイよな!」

「うわぁ〜〜〜ん!えりぇふぁんじゅおうがぁ〜〜」

子供の泣き声が場内に響いた....


アストルがエレファン獣王の様子を恐る恐る観察して....


「勝者!ジョー・タカオカ〜〜」

宣言された!

しかし、闘技場内は、エレファン獣王が未だにピクリとも動かない為、言葉を忘れてしまったかの様に....


「ブハァ〜〜〜!」 ひゅ〜ひゅ〜

獣王は意識を取り戻し!フラフラしながら立ち上がった。

「まだだ!まだまだぁあああ」ひゅ〜ひゅ〜


「おい!獣王、呼吸の度に変な音が出てるぞ」


「ん?何だ?ジョー何を....」


「獣王?一応口から流れ出る血を止めた方が良くないか?」(尋常じゃないくらい血が流れ出てますが....)

「ん?どれ...」


「どわぁああああああああ」


滝の様に流れ出る血をやっと気付いた様だ....

アドレナリンが出過ぎだろ!


「儂、負けたのか?」


「ああ、もうアストルさんがジャッジしたんだよ!それに獣王はさっきまで意識を失っていたんだ」


「くぅ〜〜、勿体無い事したぁああああ」まだ血が流れ続けているのだが、気にした様子は見せず悔しそうに拳を地面に叩きつけていた....

(やっぱり、駄々っ子や!)


「早く血を止めないと!」 医療班が駆けつけ治療の魔法をかけ、回復薬を飲ませていた。


「やっぱ!獣王様はパネ〜な!」

「ああ、カオカかなり押されてたよな!」

「カオカはやっぱり武神だな!」

「当ったり前だ!」

等の声が客席から聞こえてきた。


そして.....エレファン獣王は退場して行った......


闘技場中央に残った俺の横にギルド長 のサインが俺の腕を持ち上げ....

「勝者!ジョー・タカオカ〜〜〜〜」


割れんばかりの歓声で祝福されエレファン獣王との対決は幕を閉じたのだった。

読んで下さり、ありがとうございました。

次回も宜しくお願いします。

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