獣人族最強の男だね
宜しくお願いします。
アーちゃんが仲間になった。
そしてアーちゃんの能力は隠密に優れ、精霊獣なのでパートナーの能力を向上させる事も出来るとの事であった。
アーちゃんの希望はヘルメス家の家系のルクリウスとパートナー契約したいと言ってきたのだ。
「ああ、私で良いのか?」
「はい、よろしくお願いします」
「そうか、よろしく頼むぞ、えっと...パートナー」
無事にルクリウスとアーちゃんのパートナー契約は完了した。
(まぁ、何ともアッサリと契約ってできるんだな.....)
暫く歩き闘技場に到着したジョー一行は、闘技城の周りもそうだがお祭り騒ぎに驚いた。
「何だ?何でこんなに賑わっているんだ?」
「はい、はい、はい、はい〜〜!まだ席のチケットあるよ〜〜!」
「おっとぉ、兄さんこの街初めてかい、ならラッキーだねぇ今日は獣人族最強の漢の試合が観れる滅多にないイベントだ。良い席のチケットが有るんだがどうだい買いたいか?」
(ダフ屋紛いも居るのかよ!)
(つ〜かさ、ま・さ・か・俺と獣王の試合なの?)
「ジョー君を観に来ているんだね♡」
「はぁ〜〜」 俺は溜息を大きくついてフードを目深に被りなおした。
婚約者達は少し買い物が有るとそそくさと街に消えて行った。
俺はQちゃんと2人で街をブラブラと歩いて露店を除きながら暇つぶしをした。Qちゃんは成長期なのだろう良く食べる...串焼き、饅頭、ジュースを買いながら回ったのだが、何だかやたらとQちゃんにサービスしてくれるのだ。
「もしかして、魅了を使ってる?」
「ん?何にもしてないよ」 だよなぁ〜?
暫くしてチャコが駆け寄って来た。
そして3人でブラブラ街の散策を続けた。
Qちゃん用の服を買ってあげる事になり、服屋に入っていった。
透き通る様な白い肌は何でも似合ってしまうのだが、選んだ結果服は白地にターコイズブルーがアクセントなっている着物風のワンピースだった。
嬉しそうにその新しく買った服を着て街に出た。
チャコ、Qちゃんと一緒に甘いものを食べる為、お茶屋へ向かっているのだが、町の人の視線が何故だかイタイ!
「何だろう、この感じ?」
「パパァ〜、あれは何?」
「ん?ああ、あれはね....」
「可愛いお嬢さん、あれはねこの街の英雄カオカ様の像だよ」
「そうなんだぁ〜」
(マジで!背も高いしあんなに男前じゃ無いぞ!どんだけ美化されてんだよ!) 俺は少しイラっとした。
(ところで、この人誰だ?)
「貴方は?」
「いやいや、失敬しました。余りにも美しいお嬢様方でしたのでついつい声を掛けてしまいました」
「あっそぉ....では...」
「少しお待ち下さい」
「ん?」
「宜しければ私もご一緒出来ませんか?」
「オラ、3人が良い」
「という事ですので、失礼」
「あっああ、分かりました...」
(何だかイケメンだし身なりは貴族然としていたし何なんだろう....)
サッサと歩いてお茶屋さんへ入っていった。
俺はみたらし団子、チャコとQちゃんは餡蜜をオーダーした。
Qちゃんが犬食いを始めたのでチャコがスプーンの使い方を指導する。まるで美人姉妹だな....
そんな2人の姿を微笑ましく眺めていると、お店から声が掛かり
「宜しければ、御萩食べますか?」
「うん!たべるー」
「あっオラもー」
「お願いします」
お会計で御萩はサービスと知り、又か!と思いつつも感謝した。
ラムの時も、チャコと2人の時もこんな事無かったな...Qちゃんの素質なのか...
「さて、そろそろ闘技場に行こうか」
「「うん」」
闘技場の関係者専用入口前でラム達と合流して入場したのだった。
「ジョー君、はいこれ」
「ん?何?」 小さな包みを渡され中を見ると、フレンドシップ?
「エヘヘ、みんなで編んだんだよ腕に付けてなね♡」
手首じゃ無いんだな...ええっとパープラチアットみたいだな...
「ありがとう」
「オラも手伝ったんだ」
「チャコありがとうな」
「「「じぃ〜〜〜〜じぃ〜〜〜じぃ〜〜・・・」」」
「「「じぃ〜〜〜〜じぃ〜〜〜じぃ〜〜・・・」」」
「どうしたんだ、ルクリウス、デメララまで...」
「妾「僕「私達も一緒に作ったんですけど?」」」
「あ、ああ、ありがとう 嬉しいよ」
「「「「うん!」」」」
「ジョー君、怪我はしないでね」
「気をつけるよ」
「妾は安心しているぞ、じゃが獣王の身が心配じゃ....」
「「「確かに....」」」
俺は選手控え室へ行き、ラム達は観戦席へと案内された。
闘技場内は物凄い熱気に包まれている。
それもその筈で、VIP席には、レオン陛下とランプ殿下それに『キャッツライト』メンバーまで座っている。別のVIP席では王都ザグロスのジョージ陛下とタミア殿下まで居るのだ。
開会式には両陛下が開会式にて改めて人族、獣人族、鬼人族の友好な関係を築いていると改めて宣言をして、更にはグヤナ国のデメララ女王の話になり魔人族の親睦も深まっているのだと宣言をした。
会場は魔人族の話が出た途端、どよめきが起こった...
「おいおい、マジかよ!」
「えっ?俺結構魔人好きかも....可愛いし....」
「はっ、お前は女なら何でもだろ?」
「.........」
受け入れられる者、受け入れられない者が好き勝ってに自論を述べて騒がしくなっている。
そして両陛下が魔人族の女王を呼び、両陛下の間に立たせ、改めて女王の紹介をしたのだ。デメララはドレスにヘッドドレスを合わせ淑女然とした態度で会場全てを見渡し笑顔で手を振った。
場内からは、歓声や拍手が起こり、お祭り騒ぎの雰囲気も手伝い大きな混乱も無くデメララの紹介は終わったのだった。
「はぁ〜〜デメララさん 本当に綺麗.....」
ラム、ディアはウットリした目でデメララを眺めていた....
観客席に居る女性陣はラム達と同様に頬を染めて見つめている。男性陣はデメララに向かって何やら叫んでいた....
その後、デメララ親衛隊がサバナ国で発足したとかしないとか.....
シンリン王女とギルド長のサインさんが闘技場の中央に立ち進行役を務め、レフリーは騎士団長のアストルさんが担当する事になった様だ。
俺の名前を呼ばれ闘技場の中央に立ち、場内の観客に軽く挨拶をすると、カオカコールが響き渡った。
続いてエレファン獣王が呼ばれ会場は更にヒートアップ!割れんばかりの声援が響いた。
エレファン獣王はダグザの棍棒を担いで現れ、闘技場の中央に向かう時一振りした。
観客席の間には防御結界を幾十にも展開しているのだが、暴風で結界が軋んだのだ。
更に棍棒を地面に叩きつけると、地盤が崩落した....
(やり過ぎだろ!)
俺は慌てて、シンリン王女、サインさん、アストルさんを抱えて崩落していない場所に降り立った。
「おおおっ!すまんすまん、つい、ついな♡これが本物のダグザの棍棒じゃ!」
(おいおい、いい歳したおっさんがついな♡じゃねー!つーか、闘技場を破壊ちまって試合もできねーじゃねーか!)っと心で叫びながら、呆れ顔で
「整地しないとダメでは?」
「うおっ!そっそうだな.....」
早速だが、場内修復の為試合開始は先延ばしになった。
修復係のドワーフ達が入って来ると...
「あっ!ヴォワじゃないか」
「ジョー久しぶりだな!何だかえらい騒ぎじゃないか」
「個人的な手合わせと思ったんだけど....」
「ガッハハハハハハハハハ...この国のモンはよぉ...こういったイベントが大好きだからな!そういやぁ、エレファン獣王との対戦、お前にベッドしてっからな!負けんじゃねーぞ!」
「ああ、楽しみにしててくれ」 (つ〜か、賭けられてんのかよ....)
地盤の修復はドワーフの棟梁 ヴォワーズが作業の指揮をとっていて、急ピッチで作業は進み2時間後に試合開始とアナウンスされた。
「レディース アーンド ジェントルマン 大変長らくお待たせいたしました。 本日のメインイベント! 」
「戦いに敗れた男は不屈の精神で再び立ち上がり神器を手に取り武神と相見える事を選択した我が国の英雄!」
「獣王!!!エレファ〜〜ン」
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
客席から地鳴りのような歓声が上がり、闘技場を揺らす。
「対するは、無敗の武神と言われた男!フィアンセと共に平和で穏やかな家庭を築いて行くのかと思われていた。しかし彼の血が!カオカの血が!それを許しはしなかった」
「竜人族からは黒き魔神とも呼ばれ、我が国の救世主! ジョー・タカオ〜〜カァアアアアァ」
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「カオカ〜」
獣人族最強の男の前に立はだかる救世主さぁどちらに勝利の女神は微笑むのか!」
「間も無く試合開始です!」
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
(全く....俺はどんだけ戦闘狂の扱いだよ!しかも救世主とか武神って....初めて言われたわ!)
「ゴワ〜ン」 デカイ銅鑼を鳴らし試合開始だ!
ダグザの棍棒は2回り程大きくなって........
エレファンは棍棒を横薙ぎに振り抜き暴風を起こす。
土やら石を巻き上げ視界を奪う。
俺は気配が読めるので無意味だけどな!
そして.....エレファンはその場から消えた。
巨漢とは思えない敏捷さで俺の真横へと距離を詰めて来た。
「ドゥリャヤ〜〜〜〜〜〜」
棍棒を下段から掬い上げるように最短距離で打ち込んで来る。
(大きく振りかぶらないのは、戦い慣れているせいか...)
だが、遅い! 俺は片手でダグザの棍棒を受け止めた。
場内では驚きの声が上がったが..........エレファンは口の端を吊り上げると、棍棒は淡く光りだした。
途端にダグザの棍棒が重く感じられ片手では支えきれなくなったのだ。
「???????」
「何が起こった?」
ダグザの棍棒から手を離すと腕が少し怠く感じる....
更にエレファンの動きは早くなり棍棒を縦横無尽に振り回す。足を使い、身体を振って避けるが先読みまでして来るので、手で受け止める.....又ダグザの棍棒は淡く光り俺の腕が怠く感じる.....
(何かの魔法かもしれないな....俺の魔力を奪って自分に還元しているのか....)
「俺の魔力を奪ってるのか?中々セコイ事をしてくれるな獣王」
「ガッハハハハハハハハハ、よく気がついたな!しかしお前の魔力だけを奪っているわけではないぞ!」
「何だと」
「気付かぬうちは、儂には勝てんぞ!」
ダグザの棍棒は......キビ爺の知識の扉を開ける......
「そうか!」
俺は神気を全身に纏い鬼神モードになった。
腕の怠さは瞬く間になくなり、俺の感覚は研ぎ澄まされ、エレファンの動きがスローに見える....
ダグザの棍棒の攻撃を神気を纏った腕で掴むと、怠くはならず...ダグザの棍棒ごとエレファンを投げ飛ばした。
成る程ね、ダグザの棍棒は生と死を司るとか言われているが、魔力だけでなく呪いか!俺の腕を観察すると指先が青紫色に変色している。壊死しているのか....
逆にエレファンは棍棒が淡く光り出し俺の魔力を吸い上げるとエレファンの身体をとりまくエネルギーは補充されていく....魔力の枯渇を恐れず常に100%の力で戦えるわけだ。
「面白いなその棍棒は」
「だろう!」
更に加速したエレファンは動きを鈍らすために足を集中して打ち込んできた。
打撃に対するダメージはそこまで無いが、足が重くなりエレファンの打撃がヒットする。
会場からは、獣王コールとカオカコールが響きわたり、闘技場が小刻みに揺れた。
[ ゴキンッ ]
赤い闘気を纏ったダグザの棍棒で腹部に打ち込まれた俺は20メートル程ふき飛ばされた....
(何だ?何が起こったんだ?)
ダメージが入り、片膝を突く....
「ガッハァ....」 口の中に血の味がした。
エレファンは瞬間移動をしたようだ....
「瞬間移動もできるのかよ!」
「ガハハハハハハ、奥の手は最後までとっておくもんだ」
「しかし...流石ジョーだな、儂の一撃を受けて良く立たもんだ!」
何だか、勝った気でいる.... (獣王の攻撃を受けただけだけど...)
「ガッハハハハハハハハ、どうした!ジョー!もう降参か?だいぶ鈍ったんじゃないのか?」
「まったく......甘く見ていたよ!獣王! 真面目にやらせて貰う」
「ほぉ〜〜う! 言うじゃねぇ〜〜か」
俺は闘気を纏うと、辺りの気温も上昇し始めていく....そして身体全体を包み込む程の霧が立ち昇り黄金色に発光する神気と混ざり合ってスモークに包まれ登場するアイドルの様な演出で鬼神モードになった。
「何じゃい!ジョー!カッコイイじゃねーか!.....」 エレファン獣王は俺が鬼神モードへ変わる行程を見ている目が少年のようにキラッキラしていたのだった。
さぁ!俺の棒術が通用するか実験させて貰おうか!
読んで下さり、ありがとうございました。
次回も宜しくお願いします。




