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獣王と謁見だね

宜しくお願いします。

空を埋め尽くす程の虫の群れは、ジョーの展開する結界を覆い尽くす。


「いやぁあああああああああああぁん」


その張り付いてい虫の中で最も多く集まって来ているのが漆黒の身体をヌラリと光らせカサカサ動く.....GBその虫の大群を見るなり絶叫し気を失った..........ディアである.....


「あららら〜〜・・・ディアは虫嫌いだからねぇ〜」

「こら、しっかりするのじゃ!」

デメララの呼びかけにも、全く反応を示さないディア。

「仕方がない....虫を排除するか!」

「ジョー君、待って!」 バチチチチチッ

ジョーの肩に電撃を受けた。


「ラムか?」ラムは念話ができるようになり、俺は結界の中、ラムは結界の外で身を隠していた。

「うん、やっと追いついたよ♡」

「ジョー君、この状況って......」

ラムは、少し離れた大樹の上から蠢く黒い蟲がドームを作っている様にも見えたのだ。

「ああ、キビ爺の予想通りだ。魔神の眷属が現れ出したんだ、所でデカイ虫男見てないか?」

俺は、キビ爺と念話で今後起こり得る魔神アルゴの予想を立て各地を回っていたのだ。

レヴィとの一件以来気になっていた、東の海域を調査した所、石化したエノシガイオスを見守り続けていた純白のクラーケンと会ったのだ、念話での会話が出来たので魔神の眷属が現れ石化したエノシガイオスの肉体の石化を解き依代にしたのだった。しかし魔神の眷属はエノシの身体全ては奪えなかった様だ。それはこの世界に核が馴染んでいなかったのが大きな要因だった。奴等眷属共は異界からやっては来れるが、この世界の空気が厄介だと言っていたらしい....

更に俺はクラーケンと共に調査を続けた。地中も探索し、石化したエノシガイオスの埋まっていた場所の更に地中深くに魔神の核の欠片が埋まっていたのだ。一直線に続く洞窟もあり、俺の想像だが魔神の核が爆ぜ世界に飛び散り偶然にもエノシガイオスの眠る海底の地中に入り込み、エノシガイオス、メドゥ、アンフィの放つ負の感情に呼応するかの如く東の海一帯に呪いがかかり、海の民と呼ばれたネイティブ含め魔獣すら立ち入れない海域となり、いつしか聖域なんて呼ばれるようになっていたのだろう。

クラーケンも同意見だった。

地中に埋まっていた魔神の核は完全に破壊したが、東の海の海域一帯は核が埋まっていた土壌も汚染しており汚染が中和されるには、後数百年は掛かるだろうな.....まぁ無理にでも除染方法はあるが、アルメア国の護りの要にもなっているようだしね。


この世界の至る所に魔神の核が埋まっているのだろう.....



「ジョー君とっても大きな虫みたいな男がいるよ!」

玉蟲色の大きは虫男は結界を包み込んでいる虫達を腕を組んで眺めている、バアルと名乗った悪魔だった。


「ラム、絶対に気付かれるなよ!其奴は能力が不明で性格もかなりヤバイ」

「うっうん...分かった」


「あっ! ジョー君! 大変だよ! 大きな虫男が離れていっちゃうよ!」

「何だとぅ! 全く...この虫共が邪魔だな!」


ジョーは結界に炎を、纏わせた.....


その瞬間..........


虫の大群は一瞬で燃え上がり、更には大爆発を起こした。ジョーの張っている結界がミシミシと悲鳴を上げる.....


巨大な竜巻の様な爆風が吹き森の木々を薙ぎ倒し吹き飛ばす。更にラムと、チャコは虫の群れからかなり距離をとってはいたが、捕まっていた大樹ごと光を放ちながら吹き飛ばされてしまった。


「やっば!」

「ジョウ.....コレはいったい.....」

「あはっあははははは.......」俺は頭を掻いた...

「笑い事ではなさそうじゃぞ」

「ジョウ君.....」

「私、回復魔法の準備しておくね」

(ディア......サンキュー)


「カオカ様....我らの国は大丈夫なのですか?」

サバナ国の騎士達も一様に不安な面持ちをしていた。


「ディア回復魔法の準備はしておいてくれ。 ラムとチャコの様子を見てくる」


「うん、了解よ」


俺は結界から飛び出し吹き飛ばされたラムとチャコを探知を使って探した。

飛ばされた2人は700メートル以上も先に建つ家屋まで飛ばされて半壊した家屋の瓦礫の中に埋もれていた。

バウンダリゾーン [ 結界 ] が発動していて、彼女達の周りに空間が確保され、更にうっすら光っているので直ぐに見つける事が出来たのだった。

「ここか」

俺は瓦礫をどかすと、光る結界の中にラムとチャコが一応守られながら眠っていた.....


いやっ!気を失っていた様だった。

そして気を失っている彼女達は乙女とは思えないあられもない格好で2人は倒れている。

ラムは上着がずり上がり、チャコはワンピースが....

怪我は無いようで一安心だが、起こすのは少し勇気がいる.....

さてどうするかと悩みながら、少しだけ彼女達の衣服を整えてから軽く電気ショックを与えた。


「ラム、チャコ、大丈夫か?」

「うっうん.....あれ?....チャコちゃんは?」

「ラムの後ろに居るだろ」

「あっ本当だ....チャコちゃん、チャコちゃん、チャコちゃん」

「はぅわわわ〜〜」 大きな欠伸をしながら伸びをしたチャコ.....

(キンチョー感....ゼロだね)

「チャコも大丈夫か?」

「ああ、滅茶苦茶驚いたけど オラなんともねぇ〜」


「チャコ、ラム、立てるか?」


「うん、私は大丈夫だよ」

「オラも、平気だ...」言いながら立ち上がろうとした時チャコはよろけてしまった。

透かさずジョーはチャコを抱きとめたのだ。


「ぶぅ〜〜」

「きゃっ♡」

ラムは、膨れっ面になり、チャコは今まで聞いたことがない様な可愛らしい声が出た。


(おっ、älva(エルバ)になって女子化が進んでるのかな?何だか体型も女の子になって来てるよ〜な)


「ルクリウス達の所へ戻ろうか」

「「うん」」


(ん?何やら念話が飛んできた.....)


ジョーは九尾狐のQちゃんを呼び出しラムと背中に乗り

チャコは腰を抜かしてしまったので、お姫様抱っこをしながら結界を張った場所に向かった。


「皆んな!久しぶり〜」

「王女か久しぶりなのじゃな、何だか雰囲気が変わったかの?.......」(もしや.....)

「ん?デメララさん、なぁに?」

「いっいや何でも無いのじゃ」(気のせいじゃろ...か...)

「ラム、チャコ、元気そうで何よりだな」

「「うん」」

「早く何処かのお店に入って話そうよぉ〜」

「ラム、その前に急いでしなくちゃいけない事があるんだ」

「えっ?急いでする事?」

「ああ、アレスが攫われた」

「なっなななな何で?どうして?ルクリウスちゃん教えて!」

「そうだな、順を追って説明しよう」

「いやっ待て!ルクリウス。アレスの現状は把握した。ルクリウス、デメララ、ディア、トゥルス、大変だったんだな」

「「「「................」」」」

気丈なルクリウスが今にも泣きそうな顔で少し上を向き震えていた。

頭を撫でながら、抱きとめると...大粒の涙が頬を伝っん。

「すっすまなかった....」

「アレスも無事の様だし、気にするなよ」

「あっああ」


俺は念話で得た情報を俺の婚約者達だけに伝え、サバナ国の騎士達には今起こった虫達の異常発生の説明は誤魔化しつつ、サバナ国に損害を与えてしまった事を謝罪した。


「サバナ国の騎士団の皆様、大変申し訳ないが今回の事件をエレファン獣王陛下に直接説明させてくれないだろか?」


騎士団達は、あの滅茶苦茶な数の虫に襲われた現場をどのように表現をし、上官に報告をあげようかと悩んでいたところに、今回の事件の顛末をカオカがしてくれるという提案は渡りに船である。即答で承認された。


早速騎士達と共に王城へ向かう事になったのだった。


のんびりしている様に見えたのか落ち着きを取り戻したルクリウス、デメララ、ディア、トゥルスが俺にアレスの件を詳しく聞かせてくれと抗議してきた。

まぁ先程の短い説明では全く理解できていない様子だったか....


俺がアレスの現状を知る事ができたのは、結界が虫に覆い尽くされていた時に魔神の眷属であるレヴィ(実は勇者ヒデオ)から念話が届いていたのだ。アレスは牢屋に入れられているが、病気を恐れてか衛生的な場所で無事だと知らされた事を伝えたのだ。


「えっ?レヴィって.....あの?」

「そう、アレスが闘った相手だよ」

「あのサラちゃんを傷つけた?」

「そうだ」

「始末してなかったの?」

(ん?始末って...まぁ気にしたら負けか?)

「レヴィは、ほぼ殺したのと同じ状態だ!今は異界の勇者であるヒデオがレヴィの身体を使っている」

「えっ?そうなの?」

「なんじゃ、まるで傀儡じゃな」

「まぁ、似ているかもな」

「何故直ぐに迎えに行かないんだ?」

「ああ、王都の何処かでアレスともう1人の竜人族の者を使って何か企んでいるらしいんだ」

「じゃあ、余計に....」

「今連れ去ると、奴等の計画や日時と場所が分からなくなってしまう........それに....」

アレスには良い薬だろう.....何時も感情的になって後先考えずに行動し仲間を危険に晒す。

アレスと、幼馴染のエリスと言うのか、その少女共々監禁されているとの事だ。ラッキーだったのは、監視役はレヴィが担当しているとの事だ。


魔神の眷属達の事もレヴィが知り得る限りの情報を聞き出せたのは、アレスを捕獲出来た事で、魔神の眷属共が隙を見せたのも大きかったようだ。

眷属共は宴を開きドンチャン騒ぎを繰り広げているらしい...


半信半疑ながら、ルクリウス達は納得し、これからエレファン獣王へ今回の事件の顛末を報告しに向かったのだった。


騎士団員を先頭に街に入ると、突然の爆発により街はパニック状態だった。獣人達は通りに集まり何が起こったのか不安な面持ちで騎士団員を眺めていた。


そんな混沌とした空気に支配されていた獣人達がジョーの顔を見るなり.....


「おやっ?....カオカ......カオカ様?」 パッと明るくなった。


「ああ、街を壊してしまって申し訳なかった....」


「カオカ様......」


「 皆んな!カオカ様はきっと先程の爆発で街を救ってくださったのだ!」 っと住民の1人が都合の良い事を叫んだ。


「うっうぉおおおおおおおおおおおお」


「カオカ様〜〜〜」


「ありがとう〜〜〜」


「「「はっはい?」」」ラムもデメララもトゥルスも皆んな呆れ返っていた....

(イヤイヤイヤ、マジで?そんな、そんな風に思ってくれちゃうの?)

悪い事をしたのに、拝まれたり、街の自警団風の者達からはビシッと敬礼をされてしまったよ....


何だか後ろめたい気持ちで王城へ向かった。


王城に入ると騎士達は俺達を応接室に通し暫し待つ事となった。王城のメイドは教育が行き届いているのだろう所作に隙が無い。出された紅茶や御茶請けも上質で美味い。俺の家でもこの御茶請けは真似しようと考えていた。

そんな事を考えていると....ルクリウス、トゥルス、ディア、デメララも何故か俺の目の前でソワソワして落ち着きが無い....


(皆んな、どうしたんだ?......トイレか?いや違うな、一体何だ?ん?デメララはやたらと髪を弄っているよな........) ポク、ポク、ポク、チ〜ン! (そっそうか!)


「ゴホン!なぁルクリウス、トゥルス、ディア、デメララ、髪型変えたのか?」

「「「「えっ!分かったの?」」」」

「ああ、少し大人な雰囲気になった感じで俺は好きだな」

「「「.............」」」

皆んな黙って俯いてしまった。

耳まで真っ赤になって....

デメララまで....


「ううう〜〜っ....良いなぁ〜〜ジョー君に褒められて、私も髪型変えようかな?何処でカットして貰ったのか、絶対に聞くんだからね!」

(ラムさん、ラムさん、思いが完全に声に出てますよ...まぁそんな所が可愛いのですが.....)


「ラムさんも今度行きましょうね」

「えっ?本当?嬉しい♡」

ラムが満面の笑みで答えた.....ジョーはその姿を見て胸を押さえて悶絶するのだった.....


そして寸刻したあとジョー、ラム、デメララ、ルクリウス、トゥルス、ディア、チャコの7人はエレファン獣王の待つ王城の謁見の間に通されたのだ。


「ジョウ 久しいな!」 鋭い眼光を向けた獣王が王座に座して謁見は始まった。


先ずは、街を壊してしまった謝罪をした。

何故街を破壊してしまったのかの経緯を説明している最中、エレファン獣王は目を瞑り静かに頷いているだけだった。


ルクリウスは、街で買い物をしている時に話し掛けて来た者の話しから、オークションに参加して自分達が見た異常な出品商品ダグザの棍棒の話をした。流石に、棍棒はすぐさま配下の者が宝物庫に確認しに行った所、無事に保管されているのを確認した。続いて獣人奴隷や妖精の話になると、エレファン獣王は立ち上がり、別室に通された。


オークションに使われた場所そしてグランピングの規模を聞き、驚く獣王は何故サバナ国の警備隊が気付かなかったのか、攫われた獣人達は何処へ連れていかれたのか?参加していた者達は?等疑問が噴出して質問責めにされたのだ。俺達も少なからず疑われているのは間違い無いだろう。

現在のオークション会場跡地は何かが爆発した跡しか残っておらず、証拠になりそうな物は何も無かった。

(後はあの虫の大群を目撃した騎士達の証言次第だろうな......)

サバナ国内で、失踪や人攫い等の事件も起こっていないとの事で、サバナ国の被害は実質的にジョーの破壊してしまった家屋のみ...


プエルト国との外交問題に発展かと思いきや、エレファン獣王は寛大な処遇を下してくれたのだ。


「ジョーよ!ワシと戦ってくれるなら不問してやろう。どうだ?」


「......はいっ?」 (マジで言ってるのか?このおっさん...)


獣王の側近達は、頭を抱えて俯いてしまった。


「まぁ何だ、俄かにジョーが記憶を無くして以来偽物と疑われているのは事実ではある、その疑いを晴らす為にも力を見せてみろ!」

エレファン獣王はニヤリと頬を歪ませた。


「え〜っとぉ....俺が闘うのですか?」

「そうだ! 次は手加減せんでくれよ」

(マジでかぁ〜〜、やりずれぇ〜〜)


しかし、街を破壊してしまった手前、獣王の申し出を断わる事ができずに承諾したのだった。


「なぁ、俺って獣王と本当に闘った事があるのか?」

「まぁ....そうだな....」

「ジョウ君...程々にね」


(当たり前だ!獣王をウッカリ殺してしまったらっかて.........マジかよ......)


何だか話は一瞬で纏り、獣王自ら闘技場の空き状況を確認して翌日の午後獣王と戦う事になったのだ。


エレファン獣王がやけにウキウキしているのは、気のせいかな?


獣王は既に明日の戦いに備えて周りが見えていない様子.....更に自分の得物を持って来させ、棍棒を磨き出しているし......

それにルールは簡単、得物は自由、時間無制限そして立てなくなるまでという事らしく、随分と物騒なルールに決まったのだった。


獣王の腹心である政務官の男が、ウキウキの獣王を横目に、後で話があるとのメモを渡された....


一国の王に対して命の取り合いなど出来るはずも無く、まぁそれなりにやりますか....

読んで下さり、ありがとうございました。

次回も宜しくお願いします。

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