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新生 [ 緋き絆 ] 初依頼だね

宜しくお願いします。

チュン、チュン、チチチチチチ、チュン、チュン


朝日が眩しくて目を覚ますと、ふわりと柔らかなベッドの上にいた。


「おはようございます」

メイド長のモーラさんだった。

「おはようって...あれ?何故俺はココに?」

「はい、執事のセスが運んでくれました」

「ああ、そうか俺、呑み潰れてしまったのか、申し訳無かった」

「良いんですよ♡可愛い寝顔も見れましたから....」

(うっ!それは恥ずかしい....)

「モーラさんはずっと此処にいたのですか?」

「え?はっはい...あっお水をどうぞ」

「あっありがとうございます」

(って!ちがーーーーーーーーう)


[ コンコン ]

「朝食の準備が整いました」

「ん?」 別のメイドが教えてくれた。

「さあ、ジョー様では食堂へ行かれますか?」

「ああ、着替えてから行くよ」

「では、こちらに着替えのご用意をして有りますのでお使い下さい」

「ありがとう」


食堂に入るとパーティメンバーが揃いテーブルを囲んでいて楽しそうに会話をしていた。皆可愛らしい服に着替えておりとても眩しかった。

食事は、スクランブルエッグにトースト、サラダにスープ、そしてデザートにはフルーツポンチが出てきた。味はやはり王城のシェフが作り出す料理、不味いわけもなく至福の時間を楽しんだ。


食後に俺は

「皆んなに提案があるんだ、バルバド帝国やアルメア国へ行きたいとも考えていたんだけど、グヤナ国のデメララ女王がプエルト国まで来るそうなんだ。しかも目的の一つに俺に話があるとの事らしい。それで暫くはこのプエルト国に滞在してギルドの依頼を受けて収入を増やしたいと思っているんだがどうだろうか?」

「ふむ、大きな仕事ばかりで大金は入ってきたが、日々の生活費を稼ぐという考え方は、素晴らしいと思う」

「ルクリウス ありがとう」

「「「「ギルドの以来をやりたかったよ」」」」

「オッケー決まりだね」

「早速 午後にでもギルドに行こう」

「「「「「「おー!」」」」」」


俺はギルドの建造物の前で立ち尽くしていた。

(でっデカイな....)

噴水に聳える像は、キビ爺だしそのまわりをマースさん達が囲んだ像があった。

(英雄なんだな)

中に入ると、横並びに30メートルはありそうなカウンター、天井までは軽く10メートルはある感じで俺が小さく感じる。さらに床は、市松模様の様な意匠が凝らしてあり、テーブル、椅子、壁、天井に至るまでドワーフ達の匠の技が冴え渡っていた。想像していたギルドと大きく違っていた。依頼を受ける前にチャコのギルドカードの発行を済ませて再度依頼ボードに集まった。

「オラ、ラムさんが年下とは思わなかった」

「えへへ、15歳です」

「オラは、18歳になりました」


ボードを見ていたディアが...

「この薬草を取りに行きませんか?」

「薬草?」

「はい、この薬草はポーションの生成には必要な物ですが、中々見つからないのも事実です、更にその草には小型の魔獣が好む匂いを出しています。そして匂いにつられてやって来た小型の魔獣を捕食する為に強力な魔獣も近くにいるので、難易度は何とAランクです。探知魔法の得意なトゥルスとジョウ君がいれば容易い仕事です。しかも報酬もかなりの金額です。いかがですか?」

「俺達には、魔法が付与されたリュックもあるしね、俺は良いと思う」

「私達も賛成だよ」

「次は、陛下にも許可を貰わないとな!」

早速レオン陛下に報告をして、ギルドの依頼を受ける旨を説明した。


「ガハハハハハ、じっとはしていられない性分なのだな! 行って来い!」


快く承諾してくれた。しかもラム王女の同行を薦めて来たのもレオン陛下だった。

王女の同行も許されたし、依頼を受ける手続きをした。


「よし、新生 [ 緋き絆 ] の初仕事は決まりだね」

「その薬草名は [ イヌトキ ] 必ず収穫しよう!」

「早速出発!」

「「「「「「おー!」」」」」」


何だか、チャコが物凄く落ち着きがない程、ちょこまかと走り回っている。

「チャコ、どうした?」

「オラ、もう嬉しくて、嬉しくて....」 グスッ

「チャコ、泣かないでくれ....」


「ジョー君と久し振りにお出かけだね」

「ああ、気を引き締めて行こうな」

「うん」


プエルト国の厩舎へ来た。

もう俺は馬に跨がれる程になっていた。

「う〜もうジョー君が成長しちゃって一緒に乗れないよー・・・むぅ〜〜」

「ラム、一緒に乗るかい?」

「え?良いの?」

「ああ、どうぞ」


ラムは陛下の大事な娘だからと言い訳が頭をよぎるが、なんの事はない ただ近くにいて欲しいだけなのだ....


俺の前にラムを乗せて、早馬を走らせた。

チャコも何とか馬には乗れ、と言うか馬がチャコを乗せていた。

(エルフは動物と仲が良いんだな)

探知を使ったが、乾燥した薬草を見たくらいでは、探知は難しかった。情報ではプエルト国より3日程走った先の奥山に自生しているとの事だった。

早速キャンプをしながら自生地へ向かった。


トゥルスの料理は最高だ!キャンプとは思えない程美味い料理が並ぶ。トゥルス曰く修行の成果らしい....


アレスはキャンプ毎に探検に行って来るとか言って森に消えて行き帰って来ると動物性たんぱく質豊富な魔獣を狩ってきた。

ラムはチャコと供にチャコは鷹の目を借り、ラムは雷の鳥を作り山間の自生している草を調査してくれている。

ディアは、虫除けサシェを皆に持たせて、蚊や蝿そしてGokiの接近を防止してくれていた。

ルクリウスは、正確な方角とキャンプ地の選定、行動管理によってパーティメンバーの体調管理に至るまで完璧だった。

(改めて、良いパーティだなぁ〜〜)


ただ、思っていた冒険と違うのは、何故か魔獣と遭遇しないのだ....何でだろう.....

[ ヤッホー、ジョー久し振り ]

(えっと、森妖精のエリイだよね)

[ ハイ、正解です ]

(どうしたの?)

[ 魔獣が出ないと思ったでしょ? ]

(そうそう、その通り)

[ それは、ジョーのせいだよ ]

(ふぁ?)

[ 試しに、気配を消してごらん?貴重な魔獣の素材も手に入るはずだよ ]

(分かった、やってみるよ )


翌日から、俺は気配を消しながら移動をする事にした。


出て来るは、来るはでオーク、ゴブリン、コボルド達が湧く様に現れた。

しかし、ラムとチャコの連携で潜むオークやゴブリンを見つけ出し、ラムは雷で丸焼きに、チャコは得意の弓で串刺しにした。

ラムの場合は完全に炭になっているので素材の回収は出来ないが、チャコの弓で討伐した奴らの素材は回収する事が出来た。

「ぷ〜〜っ!私だってもっと素材を回収できるくらいの電撃攻撃出来るもん」 (頑張れ、ラム!)

コボルドは、動きが早く弓の攻撃は躱されてしまう。もっと直線的な攻撃にすると威力があり過ぎて、爆散して原型をとどめないくらいの挽肉になってしまう...

アレスの竜人フォームで接近して爪で切り裂くのが最も素材として有効だった。

俺の場合は、魔獣に結界を張って回収するか、金砕棒を指の太さ位まで細くして、魔獣の頭(脳)に目掛けて一気に伸ばす。一瞬で絶命するので、毛皮としても使える程に綺麗な状態で回収した。


何度かトライ&エラーを繰り返し、ラムは電撃のコントロールをマスターして魔獣の脳だけを焼く術を身に付けた。元々魔力コントロールが抜群に上手かったので妙に納得してしまった。

ラムが討伐した魔獣はまるで気絶しているだけの様な状態だった。


どんどんと

上質な素材も集まるが、いい加減足止めされてばかりなので、俺は気配を消すのをやめた。

魔獣達は一目散に森の深部へ消えて行った。


そこから更に1泊した翌日の昼に遂に薬草 [ イヌトキ ] に似た草をチャコが見つけた様だ。

俺達のいる場所から15キロ程先の岩山の中腹に自生しているのが見えた様だ。

「チャコ、見つけたのか?」

「多分、あの草で間違い無いと思うよ」

「よく探し当てたね」

「へへっ、オラ探し物は得意なんだぜ」

エルフの直感は本当に当たるな!と思いながら、メンバーを集めてチャコが探し当てた場所へ向かった。


薬草は、300メートル級の岩山の中腹にひっそりと生えていた。

魔法で削り取ったりすると葉を痛めてしまう恐れがあるので、自生ポイントまで登って行き、手で収穫する事で決定した。

身軽なアレスとチャコのコンビで岩山を登って貰い、残った者は大型魔獣に備えた。


[ バサッ・バサッ・バサッ ]


大きな羽音が聞こえた。

俺の索敵にも感知した頃には大量の鳥型魔獣に囲まれて出した。

(索敵の感度をもっと上げとけば良かった)

「あの魔獣デカイな....」

「ジョー君覚えて無いの?」

「ん?」

「あの魔獣は、ジョウが大量に討伐したロッペンだぞ」

アレスとチャコに3匹のロッペンが襲いかかった。2人は崖を伝い歩きをしている為防御も攻撃を出来ない状況だった。

ラムがロッペンに向けて手を翳すと黄金色に輝く魔方陣が浮かび上がり、雷の棘を発射した。

頭を撃ち抜かれたロッペンは骸になって落下して来た。

「ラム、凄いなしかもあんなに正確に撃ち抜くなんて....」

俺が感心していると....

「エヘヘへ、私もあんまり自信が無かったんだ、だから...外した時はアレスちゃんに当たる様に....こう......バチチチっと....ね」 テヘッ♡

「へ?」

(可愛い悪魔が此処にいた)


アレスとチャコの脅威は去ったが、今度は俺達を完全に敵と認識した様だ。奇声を上げて群が一直線に襲いかかってきた。

「群は任せてくれ」

「じゃあ、ジョウ君があの群れを纏めてくれる?そうすれば私が後は回収するから」

「ディア、いけるのか?」

「任せて」

「よし!」

俺は金砕棒を出して円を描く様にグルグルと回した。俺を中心に空へ向かって竜巻が起きロッペン達を飲み込んでいった。

「ディア、どうだ?」

「うっうん、やってみるよ」

ディアは腰のポーチから小瓶を3個出して竜巻の中に投げ込んだ。

竜巻の中で瓶が割れると、土色をしていた竜巻が、赤黒く染まった。

「ジョウ君もう良いと思うよ」

「そうか、了解した」

腕を止めると。竜巻は霧散して、上空からロッペンが大量に落ちてきた。


「死んだのか?」

「寝てもらったの、多分2日は起きないよ」

「後は必要な素材をいるだけ回収して、逃がしてあげたら、又狩にこれるでしょ?」

「ディア、流石だ」

「だって、ジョウ君だと殲滅しちゃうんだもん、そのペースで狩られたら絶滅しちゃうよ」

「はっはははは.......」 (笑うしか出来なかった.....)

「ディア、気をつけるよ」

「はい、宜しくお願いします♡」

(あら、何それ、可愛いんですが....)


そして、無事にアレス、チャコは戻り、収穫した草は間違い無く依頼の品 [ イヌトキ ] だった。さて、俺はその [ イヌトキ ] をじっくり見てから探知をかけると、群生している場所を見つけた。

森に入り、何やらアーチ状の蔓が絡まり合う様出来ていて、透明の膜が張っていた。

「結界かな?」

俺が手を翳すと、立ち所に膜は弾けて無くなった。

「入ろうか?」

「「「「「うっうん....」」」」」


アーチを潜ると緑は濃くなり、まるで夜になったかの様な薄暗い景色になった。


探知をした場所には更に奥に入るしかなく、突き進んで行くと、確かに群生していたがそこはエルフ達の聖域主にダークエルフの領地だったのだ。チャコが辺りを見渡すと、ダークエルフ達の姿は無く壊れた家やら焦げ臭い匂い、焼けた獣の匂いが充満していた。

そしてダークエルフの御神木の大樹は、所々焦げてまるで何かに襲われたかの様だった。

俺は索敵を使ったが近くには反応は無かった。

もう一度、薬草の探知をするとこの場所とは別の場所で探知をした。

「此処での収穫は控える事にパーティメンバー全員で決めた」

(火事場ドロボーになりそうだし、気分も良くないからね)

ダークエルフの里を後にした。

再度見つけた薬草は、眼下に海が見える景色の良い所に自生していた。

辺り一面薬草が自生していた。

「凄いな!」

「うん、こんなに沢山あるなんて.....」

「希少な薬草じゃなかったのか?」

「ジョウ、大きな勘違いをしているぞ?この場所は四方を見渡せば、分かるのだがワイバーンの巣だぞ」

「オラ、カモメの視覚で見たんだけど、そのワイバーンはオラ達から完全に距離をとって隠れているみたいだな。一番近くではあの丘の裏に張り付いてるみたいだ」

探知を使うと......本当にいた。


「ジョー君が怖いんだよ」

「マジ?」(そういえば、気配消してなかったよ)

「おおマジだよ♡」

「アチシも何だか少しだけワイバーンの怯えた感情が伝わってくる」

「必要な分だけ薬草を摘んで任務完了っと」


「さて、プエルト国へ帰ろう」


「「「「「「おー!」」」」」」



初仕事は無事に終わり、ギルドの依頼品を納めて、更に魔獣の素材等を売り捌き報酬をキッチリと人数で割り配ると。


チャコが............意識を失った........

読んで下さり、ありがとうございました。

次回も宜しくお願いします。

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