メンバーの実力は?だね③
宜しくお願いします。
サバナ国を出発してからの馬車の中でも、ディア先生の魔術教室は続き、魔術とはプログラミングの様だとは理解した。いざ魔法陣を出そうとすると俺の場合魔術が発動してしまうのだ。爆炎を指定範囲で発動させようと頭でイメージして手元に魔法陣を展開しようとすると....既に爆炎は上がっていた....
「あぢぃ!あぢぃよ!ジョウ!」
「アチシを殺す気かよ!」
「あはははは、いや〜〜近くに居たのがアレスで良かった....」
「良かったじゃねェ〜〜〜〜〜〜」
やはり、人には得手不得手があるのだ、チャコ、ラム、トゥルスは抜群に上手く習得している。
ただ、俺にとっても収穫はあった。詠唱や陣は必要無いが、魔力のコントロールや組合せが上手くなってきた。例えば水と風と雷の属性魔法で雷と竜巻を任意の場所に発生させる事や、プラズマボールの形状変化や更に高密度のプラズマを作るなど俺なりに研究をして備えていった。
馬車の移動は続いた。翌日の昼にプエルト国へ到着そして、先ずは自宅にかえり身体を洗い流したかったのでラム達に自宅へ寄ってもらう様に伝えた。
そして、俺の自宅?の前に着いたのだが.....
「ここが俺の家?」
「そうだよ」
「マジで?」(この家?屋敷?デカくないか?)
「マジだよ」
「俺ってどんだけ悪いことしたの?」
「逆だぜ! ほら、ジョウ入ろう」
「あっああ」
門を開けると、バイソン獣人とゴリラが出迎えてくれた。
(ゴリラかよ!)
「ジョー様、お帰りなさいませ」(顔はゴツいのに言葉使いがしっかりしているんだな)
「ウッホホ♡」 (やっぱり、ゴリラなんかい!)
「ああ、ただいま....え〜っと」
「ジョー君、バイソンはハリーさん、ゴリラさんはアンドレさんだよ、そしてハリーさんはセスに習って言葉遣いを直したんだよ。凄いよね」
「そうだったのか」(確か、セスさんはラムの魔術の先生兼執事だったよな)
「へへ、ジョー様に恥はかけさせられませんから」
「お連れ様の方もどうぞ此方へ」
「オラの事か?」
「はい」
休憩室に通され、ソファに腰を下ろしたのだが、やはり俺の家と思えない.....
[ コンコン ]
「失礼します」
(おおおおおっ!兎獣人かよ!.........記憶をなくす前の俺!分かっているじゃないか!フリルの可愛い紺色のメイド服そしてショッキングピンクのリボンも可愛い♡そしてスタイルと容姿共に最高だ)
見惚れていると.....バチっと身体に電気が走った。
「おっ!」
振り返ると、可愛い顔だが青筋を浮かべたラムが右の頬をひくつかせて立っていて、ラムの背後には雷鼓の連鼓が浮かび上がっていた。
(怖ぇぇ....)
「えええっとぉ...ウサさんメイドのミイさん」
「御主人様、宜しくお願いします」
「そしてアイさん」
「御主人様、お帰りなさいませ」
「そして、マイさん」
「御主人様、何なりとお申し付け下さいませ」
「そして猫さんメイドのチョコちゃんだよ」
「御主人様、お帰りなさいご無事で何よりです」
「そして、ビッケだよ」
(おお、この仔がビッケかぁ)
「皆んな、帰りが遅くなってすまなかった。これからもよろしく頼む」
「「「「「ハイッ」」」」」
「ああ、そうだな!改めて伝えたい事があるんだ」
「この屋敷の住人は全て一人づつ俺の部屋に順番に来て欲しい」
「はい」
・
・
・
[ コンコン ]
俺は扉を開けてバイソン獣人のハリーを招き入れた。
「忙しいなかすまないが、少し聞きたい事がある」
「はい、何でございましょうか?」
「畏まらなくて良い」
「え?....わかったジェ」
「ふむ...」
「正直に話そう、俺は少し前の記憶を無くしてしまっている、もしもこの屋敷で働きたくない、実家に帰りたい、別の屋敷に行きたい等の希望があったら今言ってくれていい」
「はぁ?」
「ああ、そうか、安心して良いこの部屋には結界と音声遮断を展開しているから声は外に漏れないぞ」
「ジョウ様、俺は貴方に惚れたんだ!そして此処に来たのは俺の意思なんだジェ、今までの俺は中途半端な奴だった。けどジョウ様に誓う忠誠は半端な気持ちじゃないんだジェ」
「ありがとう、これからもよろしく頼むよ」
「はい、畏まりました」 執事に戻った様だ....
その後 兎獣人のマイさんアイさんミイさんと猫獣人のチョコからも忠誠を誓われ、何だか耳がこそばゆかった。
ただし、アンドレはゴリラだった。会話もゴリラだった...............サッパリ意味が分からなかったが、心で通じ合えた気がした。
いつか、アンドレ用の翻訳機を作ろうと固く心に誓った。
チャコの部屋を用意してもらい、皆んなはそれぞれの部屋に帰っていった。
メイドのマイに俺の部屋を案内してもらい、少し寛ぎ着替えを持って早速風呂場へ向かった。
身体が汗と砂だらけで気持ち悪かったのだ。
髪の毛を洗っていると、人の気配がした。
(チャコかな?)
泡立てたタオルで背中を洗ってくれている。
「おお、悪いな。ありがとう」
「ウフッ♡」
「ん?」
背中、肩、足、太腿と優しく洗ってくれて力加減も絶妙で気持ちが良い。
「良し、俺の番だな」
後ろに振り返り泡立ったタオルを受け取り向かい合った。
頭の泡を流していないので目を瞑りながら手を伸ばすと、ボヨヨン....大きな双丘の感覚が...
「すまないが、頭に水を掛けてくれないか?」
俺は手を上下に動かして洗い続けた。
少し時間がかかったが頭に水を掛けられやっと目を開ける事が出来た。
目を開けると、そこにはうさ耳メイドが一糸纏わぬ姿で頬を染めて座っていた。
「○✖️△□、○✖️△□、○✖️△□・・・・・」
「えっええ〜〜」
「ご主人様、マイです」
「ああ、もうダメだ〜〜」
俺は一瞬で意識を失った。
・
・
・
・
・
気付いた時はベッドの上で下着姿の俺が寝かされていた。
目を開けると、うさ耳メイドが膝枕をしてくれていた。
「お目覚めですか?ご主人様」
「ああ、マイか?」
「名前を覚えて下さり有難うございます」
「ああ、俺こそ迷惑をかけた」
「いいえ、この2年主人様に尽くせる日を待ち焦がれておりましたから、嬉しくてつい...申し訳ございませんでした」
「良いんだ、俺もびっくりしたけど.....ありがとう」
「もう少し、このままでも良いか?」
「はい、喜んで」
まだ少しクラクラしていた俺はそのまま完全に熟睡してしまった。
目を覚ますと.....
「あら?フフフッ御主人様お目覚めですか?」
「はっ!」
「マイ、すまないもう良いよ、ありがとう」
「はい、水をお持ちしましょうか?」
「ああ、頼む」
[ コンコン ]
「はい」
「ジョー君そろそろ晩御飯だよ」
ベッドの横に少し薄着のメイドが腰掛けて吸い飲みで水を飲ましてくれていた。しかも俺は今下着姿でだ。
ギラリッ! (ラムさんの視線が痛い!)
「はい、何でしょうか?ランしゃん」
「それは何かな、何かなぁ〜〜」
「俺がお風呂でのぼせて倒れたところ、連れて来てもりゃっちゃみらい」
「ほぉ〜〜う」パチチチチチッ
「でっ?」 パチチチチチッ
「でっ?と言われましても...」
「何てね! ♡」
「へ?」
「嘘だよ〜〜ん」
「はっははは」 (心臓が数秒止まったよ!)
「では、私は失礼いたします」
「マイ、ありがとう」
「さっご飯食べに行こう」
「そうだね」
チャコを誘ってラムと食堂へ向かう廊下を歩いて行くと.....
[トテトテ・トテトテ・トテトテ ]
「ん?」
小さな魔獣が近付いて来た。 [ ビッケ ] だった。遂にキビ爺との約束を果たす時が来た。ビッケを呼び寄せて、背中を撫で撫でと撫で回すととても気持ちが良さそうだった。そしてビッケの首にキビ爺から預かった首輪をつけた。
すると、食堂の扉が開き血相を変えたチョコ、ハリー、アンドレ、そして他の部屋からうさ耳メイド達が慌ててやって来た。
「どうした?」
「何かの波動を感じました」
よく見ると、獣人族達の全身の毛が逆立っていた。首輪を付けられたビッケは少し苦しそうだ。黒目がぐるぐると回って視点が定まらない様だった。
[ ザワワワワワ ]
「なっ!どうしたんだ?」
「力の波動.....」
「獣の波動.....」
「ウホッウホッホ」 (分かりません)
「御主人様、その魔獣から波動を感じます」
「え? ビッケからか?」
「ジョウ君その首輪は?」
「ああ、スピルト村の遺跡でキビ爺と会話したんだ、そしてこの首輪を託された」
「なになに?なんなの?凄い魔力の波動だよ、ビッケちゃんにはキツイかもね、私が微調整するよ」食堂からディアが出てきてくれた。
「ディア出来るのか?」
「えっへん、私は治療士なんだよ、だから魔力の調整は任せてね」ディアは両手を翳すと、ピンク色の魔法陣が浮かび上がった。その寸瞬ビッケの体を中心に、光り輝きだし霧に包まれだした。
「凄いな! 何だこの癒される霧は....」
「私だってジョウ君に認めさせる為に、日々修練をしていたんですよ」
淡いピンク色の霧は大きく広がったが、収束しはじめてビッケだけを包み込んだ。
霧が消えると薄桃色になったビッケが尻尾を振って、ちょこんとお座りしていた。
「きゃ〜可愛い♡」
ナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデ
ナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデ
ビッケは、撫でられまくった。
[ おい、ジョーよ助けてくれ ]
(ん?だれ)
[ 儂、じゃよ ]
(えっビッケ?)
[ そうじゃ、しかしキビ爺でもある ]
(何でそんな事に)
[ まぁ、何じゃ儂はもう自分の身体をこの世界に転移出来なくなったのじゃ ]
(あの、核を譲っちまったせいじゃ無いのかよ)
[ そうでは無い!儂は既に力を無くしていたのじゃよ、このビッケは、元々儂の魂を分割して生んだ魔獣なのじゃ ]
(そういう事か)
[ おっ何じゃ、直ぐに納得しおって ]
(もう、鬼神様のやってる事に驚かなくなったよ)
[ そうか、そうか、神力のコントロールも大事じゃが、その強大な力を己れ自身が受け入れる、それが重要なのじゃ! ]
(ところで、ラムには伝えないのか?)
[ 今夜念話で話すとするかの....... ]
「ジョー君?」
「ああ、すまん」
「またボーッとしてたよ」
「ああ、ラム今夜は驚く事が起こるぞ」
「え???」
「夕食を食べよう」
「折角だから、皆で食事にしよう」
「ジョー様、良いの?」
「ああ、皆良いか?」
「新しい、家族の紹介だ!俺の命の恩人でもある、エルフのチャコだ」
「オラ、チャコって言います。宜しくお願いします」
「わ〜い、チャコちゃん宜しく〜〜」
「こら!チョコちゃん、走ってはいけませんよ」
「はははは、良いじゃ無いか、同年代の友達が出来たんだし今日くらいは」
「ですが、ジョー様....」
「まぁまぁ....」
そして、我家の執事、メイド、エルフ、神族、鬼人と揃って食事をした。
その食事が美味いこと、美味いこと....絶品だった。
「マイ達が作ったのか?」
「それが、本日の料理はトゥルス様がされました。ですので私達はトゥルス様のサポートをしただけです」
「そうだったのか....」(トゥルスと結婚する奴は幸せ者だな」
やはり美味い食事はその場を一瞬で和やかにさせて、笑顔が溢れてくる。自然と会話が進み、お互いの自己紹介から育ってきた国の事、食材の話で盛り上がり楽しげな時間は続いた。
「デザートをお持ちしました」トゥルスがメイド服を着て出てきた。
(おいおい、似合い過ぎだ!)
俺がボ〜っと目で追っていると......
[ バチチチチチッ ]
[ パキパキッパキパキッパキパキ ] 手の骨を鳴らす音が...
「ジョー君は、ああいうのが好みなのかな、かな?」
(ラムさん目が笑っていませんが?)
「おい!ジョウ、更に記憶を無くしたいのか?」
(アレスさん?目がまじなのですが?)
「ははは、まさか.....」
「じぃ〜〜〜〜じぃ〜〜〜じぃ〜〜・・・」
(ううう、ラム、アレス、ルクリウスの顔が見れない....)
お皿にのったプルンプルンのデザートが出てきたのだ。
「何ですか、このプルプルは?」
「タマゴ?」
「いやタマゴにしては、ツヤツヤしている」
「上の黒いのは何かしら」
「オラ始めてみたよ」
「へへへ、トゥルスはスゲーだろ」 アレスが何故か自慢した。
そして皆、プリンを口にした。
「美味い、美味い!ほわわわ、ほっぺがオラのほっぺがぁ〜」 チャコは転げまくった。
女子達は微笑みが絶えず、美しい....本当に美しい、ウサメイドの3人組も美しい、チャコまで可愛く見えるから不思議だ。
しかし、男子達も微笑んではいるが.....ちとキモイ!というか、怖い!怖いのだ!......なれるしか無いか....
「ウッホ?」
少しカオスな世界になってしまったが、皆喜んで食べ終えた。
ハリーがラム達に話始めると、完全に話が女子トークに花が咲いた。...可愛いうさ耳メイド、チョコ、ラム、トゥルスそして、ゴツい兄さんで盛り上がっていた。
アレスが俺の隣に座って来た。
「なあ、ジョウ」
「何だ?」
「アチシらって魅力が無いか?」
「へ?いや.....何故?」 (つーか、あり過ぎ何だが...)
「だってよう、呼ばないと近くに来ないしよ...」
(知らない間に、俺は壁を作っていたのか)
「以前はもっと、こうスキンシップしてたのか?」
「え?......ああそうだぜ、野獣のよ [ ガスッ! ] 痛ってぇ」
「アレス、それは正しく無いだろ」
「ルクッチすまん....だってもっとアチシも甘えたい」
「私もだ!」
「え?ルクッチ何て?」
「あっいや!その........」 ボワッ
「ルクッチ、顔が赤から紫色になったぞ」
[ バタン ]
ルクリウスが倒れた。
「何やってんだよ、アレス!ルクリウスを虐めちゃダメだろ」
「アチシなの?.........うううう.........からかい過ぎました....ごめんなさい」
「ルクリウスにちゃんと謝るんだぞ」
「はい...」 (何だ?ギャップ萌え?可愛いじゃんか)
俺はアレスの頭をナデナデした。
「ウヘヘヘ♡」
ルクリウスをソファに寝かせると、ソファの横の黒い箱に目がいった。あの箱は、もしかして.....
「なぁ、ジョウあの黒い箱で音出してくれよ」
「音?」(やっぱり)
「以前にジョウがドワーフに作らせたみたいなんだけどよ、アチシ達だと上手く音が出ないんだ」
「この黒い箱の名前はピアノって言うんだ」
「ピアノ?」
「そうだ」
早速俺は、ピアノを指でなぞり、椅子に座った。懐かしむ様に鍵盤を弾き、音階を確認した。
まぁ少し合わない音もあるが、ほぼ完璧な仕上がりだった。
早速俺は、何にしようか悩んだが、癒される独奏だったらこれでしょ[ エトピ○カ ]を弾いてみた。ついでに良く聴いた歌HONES○Yを歌いながら弾いた。
弾き終わった俺は、大満足だったが食堂の皆は、無言でこちらを眺めて、固まっていた。
(うっ!視線が痛い)
「何だよ!ジョウ!それ何だよ!」
「え?」
「アチシ、その音を聴いていただけで、涙が止まんねーんだよ」
「凄い!.....」
「........................................」
沈黙が続いた。
「「「「「「「はぁ〜〜〜〜・・・」」」」」」」
「どうだったかな?」
「すっ凄いね、ジョー君・・・」
「ん?」
「言葉が出て来ません........」
何だが、皆んなが泣いていた......
(まぁ、成功かな?)
「オラ、オラ、こんな気持ち初めてだ。この感情をどう表して良いのか分かんねーでも、でもとても感謝したい」
自然と拍手が湧き起こり、とても照れ臭かったが、悪い気分でもなかった。
「ジョー様、こんなに暖かい涙が出て来るなんていや気持ちの良い涙があるなんて知らなかったジェ」
今度このピアノの弾き方を教えて欲しいと懇願されたので、教える約束をした。
皆んな音楽に興味を持ってくれて何よりだ。何時か何処かで音楽祭何て出来たらいいな.....
食事を終えて、部屋に戻った。
明日は、プエルト城へ行くんだよな......はぁ〜〜胃が痛い...
[ カチャリ ]
俺の部屋のドアが開いた。
「なぁ、ジン」
「ああ、チャコかどうしたんだ?」
どうやら、部屋が広いし一人で寝るのは怖いらしい。
何時ものように、チャコと一緒に寝ることにした。
まだ風呂にも入って無いだとぅ....
俺は二度目の風呂をチャコと楽しんだ。
読んで下さり、ありがとうございました。
次回も宜しくお願いします。




