メンバーの実力は?だね②
宜しくお願いします。
チュン、チュン、チチチチチチ、チュン、チュン
本日は少し寝坊してしまった。
昨夜は考え事をしていて、何度も起きてしまったのだ。俺を悩ませているのは、魔術についてだった。キビ爺の知識が流れ込んで来たのは良いが、魔術構造が意味不明なのだ。キビ爺曰く俺の思念が具現化するから特に気にしなくて良いとの事だったが、キビ爺の経験したビジョンも頭に入って来ていてキビ爺が行った思念の発想・思考力が俺には想像も出来ないものばかりだった。きっと魔法や魔術の基礎が何も分かっていないのだ。例えばキビ爺は魔族との戦いにおいて、魔族達が展開してきた魔法陣を手をかざすだけで消し去ったりしていたのだ。一番興味を持ったのは、キビ爺が分裂して戦ったのだ。3体まで分裂していた。覚えたいが、何をどうしたら良いのかサッパリ分からなかった.......
頭を振り、立ち上がると何時ものように、トゥルスも起きて来た。
「おはよう、ジョウ君」
「ああ、おはよう」
「どうしたの?」
「ん?何が?」
「元気がないなと思ってね。何か悩んでるでしょ?」
「ははは、分かるか?」
「僕は、鋭いからね 」 ウィンク♡
「俺って魔法や魔術の事を何も知らないんだなと思ってね」
「魔法や魔術かぁ〜〜でもジョウ君は特に詠唱もしないで普通以上の魔法を発動させているよね」
「そうなんだよ、教えて貰った人が思念だけで充分だとかで詳しく教えてもらった経験が無いんだよ」
「う〜〜ん、思念だけでとはビックリだね。僕達神族でも基本的には思念で構成されているんだけれど出力が弱いから、魔法の術式を組み合わせて発動しているんだ。だから思念だけで発動させているジョウ君は凄いね、組合せを覚えたらもっとトンデモなく強力な魔法を放てると思うよ! そして、魔術の最も知識のあるのはディアかな?後は僕達の固有魔術等の説明をするから、先ずはディアに聞いて見てよ」
「分かったよ、トゥルスありがとう」
「ううん気にしないで♡僕は朝食を作って来るよ」
トゥルスは、何故か嬉しそうに足早に去って行った。
わざわざディアを起こすのも悪いと思い、テント前で待っていると、俺の思いが伝わったのか着替えを済ませたディアが出て来た。
「あら、ジョウ君なぁに」
「ディアに頼みがあるんだ」
「何なりと」
「俺に魔法や魔術の事について色々と教えて欲しいんだよ」
「ふ〜〜ん、なるほどね..................分かったわ♡」
「よろしくお願いします、ディア先生」
「もう、ジョウ君たら...」
「そうね〜〜・・・先ずは、魔術の発動原理からね...」
顎に手を添わせて悩む様は、改めてパーティの皆んなは美形揃いと感心したのだ。
魔術の原理は、まるでプログラミングの様だった。
面白い、とても面白いディアの説明も分かりやすいのは勿論だが、俺はのめり込むのだった。
「ジョウ君、ディア、食事の用意が整ったよ」
「あっもうそんな時間か、ありがとうディア。又後で」
「いつでもどうぞ♡」
「今夜もまた頼むよ」
「ええ、分かったわ」
食事を終え俺は修練の為に昨夜訪れた場所に来た。
さてと今日はリミットステート化をしてみるか。先ずは探知で近くに人や動物の気配を探る。
誰もいない事を確認してから深呼吸をして、精神を落ち着け、神気を解放していく段々と身体に力が溢れ出し、何の属性も纏っていないのだが、闘気が光輝きだした。
この力の解放は、底なしで何処までも解放していけてしまう感覚だった。頭の片隅に暴力的な思考が生まれだした。
[ おい、世界を破壊しないのか?創造の楽しみが生まれるぞ!破壊だ破壊だお前は破壊を望んで・・・ ]
(これ以上は、不味い.....しかし、何なんだよ!全く、俺の思考は破壊とか創造の事を考え出すと何故かとても気分が良くなり気分が高揚する。おかしい!俺の本心なのか?心はもっともっとと駆り立てる。ついつい解放の限界点を越えたくなるな....ここは理性の問題なのか...)
解放を止めて、今の状態を維持した。
軽く飛び上がると、数百メートルは上がった更に足を蹴りつけると、更に上昇した特に障壁等の足場を作らなくてもだ。楽しくなってどんどん上昇した。、雲を突き抜け何処までも昇っていく、止めなければまだまだ昇り続けただろう。
空中で停止している?飛んでるのかと思ったが滞空時間が長いだけで、落下が始まったので少し力加減をして、蹴りつけると落下速度が落ち始め力強く蹴ると飛び上がった。これは、便利だな魔力の消費無しで飛べるじゃん。
(ただし力加減が難しいな...練習、練習っとね)
拳の力加減の練習用に土魔法で厚さ1メートルの強化した土壁を作った。
それを均等に並べて、先ずは10枚並べてて全力で殴ってみた。殴って砕けた塊が次々と壁をぶち抜き10枚の壁はぽっかり穴が開いた。
(ふむ、良い感じだ!)
続けて、拳を繰り出しすと衝撃波が発生して土壁は崩れていく。(コイツは楽しい!)
無我夢中でこぶしを繰り出すと、土壁は完全になくなり、大地に戻った。
更に、リミットステート化したまま、炎を纏った。
黒い炎が全身を包みコロナが発生した。俺の周りを円形状に大地や石が蒸発していく、それが爆発的に広がりだしたので、慌てて解除した。しかし周りにあった物質は消えプラズマ化していた。
(いったい今のは..........大地が蒸発するって何だよ!)
問題点を整理しながら、リミットステートを解除してその場に立ち尽くしていると.....
「ジョー君」
「ああ、ラム....俺って魔神じゃ無いよね....」
「私 魔神だと思うよ♡」
「おい!」
「嘘だよ〜ん」テヘペロ
(かっかっ可愛い♡)
「こほん、ところでジョー君」
「何でしょうか?」
「昨夜なんだけどルクリウスちゃんとアレスちゃんと何をしてたの?」
「ああ、実力を見てみたくてね、手合わせしたんだ」
「ふ〜〜ん」
「あそこの、地面が大変な事になってるんですけど」
「えっ?さぁ〜〜どうしたんだろうね?」
「コラコラ、ジョー君!バレてますからね 」
「まったくぅジョー君は.....」
「やっちゃったね」
「ああ」
「でも、あの跡はきっと池になって、魔獣達の大事な水飲み場になるよね♡」
「そうかなぁ〜?」
「でもね、ジョー君もう地形を変えたりしないように気をつけなきゃダメだよ♡」
「分かった」
「ならば、このラムさんが許そう」
「はは〜〜有難き幸せであります」
「へへへ」
「そろそろ、戻ろうか?」
「うん」
「そうだ!えー、ジョー・タカオカよ貴方は私を皆のところまで抱っこする事を命じる」
「はは〜〜姫さま、謹んでお受け致します」
「うふふふ♡良い心がけです」
俺は、ラムをお姫様抱っこしたまま、キャンプ地へ戻った。
トゥルスの作ってくれた焼きたてのパンにアレスの大好きな肉の入ったシチューだった。全員揃って朝食を食べ、荷物を片付けて出発をした。
ただ、馬車は快適だけど、退屈なのは変わらなかったが、今日からはディア先生の魔術講座で退屈とは無縁の旅になるだろう....
「アレス」
「何だよ?」
「身体は大丈夫かい?」
「おっおう!アチシはもう完全復活したぜ」
(なんとも、早い回復だこと......)
「ルクリウスは?」
「ディアに聞いたぞ!魔法や魔術の勉強したいのか?」
「あららら、バレちゃったか.....ある程度知識がついたら皆んなの固有魔術を聞ければと思ったんだよ」
「我らは同じパーティなんだ、魔法や魔術の勉強は皆んなでしようではないか、人によっては復習の為、もしくは新たな発見もあるだろう。だから無駄なことなど何も無いのだ。そして7人揃えば何かの知恵が出てジョウの役にもたつはずだ」
「ありがとう、ルクリウス」
「え?あっああ、分かれば良いんだ.....」
ルクリウスの顔が真っ赤になってる...
「はい、決まりです!皆んなで勉強しようよ ね♡」
「そうだぜ、ラムっちの言う通りだっつ〜の」
「よっし、やるか!」
「「「「おー!」」」」
ディア先生の魔術講座は楽しくそして分かりやすい!
そして、感覚的は表現は、最近まで魔術等を勉強していたラムが抜群に上手かった。
それから寸刻後.....
「そろそろサバナ国でございます」御者が声を掛けてきた。
我等 [ 緋き絆 ] 7人を乗せた馬車はサバナ国へ到着した。
馬車で直接城まで行き、城門の衛兵にエレファン獣王への謁見を申し入れた。
しはし待つ事、1時間.....門は開かれ俺たちは、貴賓室に通された。
流石は王宮だ、メイドの数も半端では無い、動きも無駄がなくテーブルクロスだけだった場所に飲み物とお茶菓子が所狭しと並べられた。
[ パクパクパクパクパクパクパクパクパク ]
[ ングッング ]
「ん?」
並んだ次の瞬間には、捕食音が室内に響いた。
「チャコ、ゆっくり食べ無いと喉につまるよ」
「オラ、オラこんなにウメ〜オヤツは初めてだ!この飲み物も美味い」
「ははははは、今度トゥルスに教わると良いよ」
「うん、分かった」
「トゥルスさん、お願いします」
「エヘッ♡トゥルスで良いよ」
「あり、ありがとう....」 ポッ
[ バタン ]
「おおお!ジョー久しぶりだな!元気だったか?」
紺色のベルベットに金ボタンが目立つ派手な衣装を着たデカイ 像男が入って来た。
「え?はっはい......今日は」
「どうした、ジョー元気が無いな、ガハハハハハハ」
「後で練習試合でもするか?」
「ははは、先を急ぎますので又今度お願いします」
「そうか、残念だな」
「今日はどうしたのだ?」
「はい、ご存知の事と思いますが.......」
俺はスピルト村から小島、大陸までに起こった事を端的に伝えた。
「何だと!魔族共とグラデ国の獣人族が手を組んだだと?馬鹿な、ベンガールはそこまで堕ちたのか、フォリナー族だと.........う〜〜む.......儂らは甘かったのかも知れないな」
「魔族と獣人族は仲違いしてましたが」
「まぁ....そうなるだろうな、ベンガールは強いが考え無しの行動が目立つ奴でなぁ、頭は悪いからなぁ〜」
エレファン獣王は大きなため息をついた。
「まぁ概ね話は分かった。儂らの調査隊を送ってみる事にするが、儂らに何か出来る事が有ったら何でも言ってくれ」
「ありがとうございます、ですが今は特にございません」
「そうか、分かった」
「最後に、エレファン獣王陛下にお渡ししたい物が有ります」
「んんん?何だ?」
「この、棍棒です」
「まっまさか.....ダグザの棍棒ではないか」
「どうして、これを....」
「先程申し上げたフォリナー族の1人が使っており、元々はサバナ国、獣王様所有と自慢げに話していましたので...」
「おおお、正しくダグザの棍棒では無いか!」
エレファン獣王が棍棒を握りしめた途端、貴賓室の空気が変わった。ビリビリと闘気が伝わる。
「グハハハハハ、ジョーよ次は負けぬぞ!」
「ああああ、何て事を....」側近達は、慌てた様子で獣王をなだめた。
「エレファン獣王様、落ち着いて下さい」
「儂は、お前に熨されてから、この時を待っていたのだ」
地震の様に大地が揺れる。パラパラと天井から小石が落ちてきて、倒壊の恐れがでてきた......
(不味いな)
俺は獣王と俺だけを結界で包み込み向き合った。
「エレファン獣王、城が倒壊してしまいますよ」
「ガハハハハハハ、構わん行くぞ、ジョー!」
(ああ、もう我を忘れてるし....)
俺は、仕方が無いのでリミットステート化して闘気をぶつけた。
[ ゴバンッ ]
エレファン獣王は吹き飛び、俺の結界に激突して意識を失った。
「ふぅ〜〜・・・・」 俺は深くゆっくりと深呼吸して神気を霧散させた。
結界を解除した後に獣王の腹心らしき人が近寄って来て、お礼を言われた。
(その節もありがとうだと?以前も何かしたのかな??つ〜か、王様の気を失わせたのに、感謝されるって........ぬわ〜〜分からん)
「ジョー君は、2年前にもエレファン獣王様と親善試合をしてやっつけちゃったんだよ」
「ええ〜そうなの....俺 不敬罪で指名手配とかやだよ」
「ウフフフフ、大丈夫もしそんな事になったら、私が許さないんだから」 パチチチチチ
(あの〜ラムさん目が笑っていませんが......)
渡す物も渡したので俺達はエレファン獣王の城を後にした。
少し町で買出しをする為商店街をフードを目深に被り気配を消して歩き、町の住民に気付かれない様に買い物をした。サバナ国での用事はほぼ終わり、馬車へ乗り込む時、フードが捲れ上がり町を歩く人に、ジョー・タカオカと知られてしまった。
「あっカオカ様だ!」
「えっ?カオカ様なの?」
流石は獣人族である、反射神経や動きは早く鬼人を軽く凌駕する。
あっという間に、馬車に人だかりが出来て囲まれた。
俺は御者台に登り皆んなに手を振って応えた。
「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」
「ありがとう」
「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」
「ありがとう」
「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」
「ありがとう」
(何だか、まるで英雄の凱旋だな。超気持ちが良いな!)
最後にサバナ国に建設した慰霊碑へ向かった。
向かった先は、花畑が広がる公園で芝桜の様な色とりどりの花が咲き花で出来た絨毯が広がっていた。ラムから話を聞かされていたので、ドワーフ達に建設をお願いしたのは、俺の様だった全く記憶に無いが、この立派な慰霊碑を見る限りでは以前の俺は良い奴だったのかも知れないなと思った。
俺達は、サバナ国を後にしてプエルト国を目指した。
道中 ディア先生の魔術講座も当然行いながら.....
読んで下さり、ありがとうございました。
次回も宜しくお願いします。




