メンバーの実力は?だね①
宜しくお願いします。
俺とルクリウスは朝日を浴びながら街から少し離れた場所まで歩いて行き、手合わせ出来そうな広い草原にたどり着いた。
ところが、人の気配を感じたので、2人とも気配を消して様子を見ることにした。岩陰で男女が何かを話し合っているようだ。1人目は人族で背が高く整った顔立ちの男で2人目は魔族の女だった。美しいが俺達は、王都への侵入者と疑い、更に気配を消し、不可視可を使って男女に近づいた。
「おはよう、ジョージ」
「タミヤ、ついて来てたのか、こんな商業地区に...」
「やっとヘンリーから聞き出したのよ。悪魔が王都へ入り込んだなんて聞かされたら私だって黙っていられないわ」
「ありがとう」
「ウフッ♡ 良いのよ」 チュッチュッ
(グアアアアアアアアア、俺はリヤ充を目の前で見てしまった.......羨ましい...)
(とっとと帰ろう)
「ところでジョージ、本当なの?」
「ああ、あのジョーという男は本物だろう」
「そう、では私達魔族は滅ぼされるのかしら?」
「それがよく分からないのだが、あの男どうやら魔族のデメララ姫を助けたらしいのだ。さらにあのスピルト村へ赴き、結界を強化するなど、とてもじゃないが行動の意図が読めないのだ」
(ん?俺の事を話してるのかな?デメララって誰だ?)
「それで、騎士団員に紛れて会った感想は?」
「面白い奴だ」
「ふ〜〜ん、認められたのかしら?」
「そこまで至っていない、しかし以前現れた異界の悪魔は魔神アルゴの眷属だったようだ。そして異界に実在する魔神を連れて来るそうだ。そして、魔神の核があるこの王都へ攻め込んで来るのは確かだろう」
「そう...なのね....」
(異界の悪魔....ベリアル此処に来たのか...そんな情報を知っているなんて、かなり上の官職に就いてる人だな....ジョージとタミヤ覚えておこう)
[ ジョウ少し良いか? ]
[ 何だ? ]
[ あの2人から離れよう ]
[ 分かった ]
・
・
・
・
「どうしたんだ?」
「あの2人は、ザグロス国の国王と王妃だぞ」
「マジで」
「本当だ、暗くてよく見えなかったが、近づいて確認したところ間違いなく現国王だ」
「ありがとう、ルクリウス」 (うっかり話し掛けたらやばかった、罪人にはなりたくないからね)
その場を離れてから、軽く体操をするに留めて、宿屋に戻った。
そして、朝風呂だね。
チャコを誘って風呂場に入った。
誰も居ない大きな風呂は、ひたすら気持ちが良い!
チャコとふざけながら、風呂へ入りまったりと過ごした。
「オラびっくりしたぞ!」
「何が?」
「あんなに綺麗な人達とパーティを組んでいる事だよ」
「ああ、俺も驚いているよ」
「パーティメンバー以外にも、綺麗な人の知り合いがまだまだいそうだよな」
「何で?」
「分かんねーけど、勘だ」
「いい加減な奴だな〜」
チャコとの何でもない会話は、楽しくて、元気が出てくるから不思議だ。
風呂を上がった後、食堂へ入るとテーブルの上に食事が並んでいた。
「「「「「いただきま〜〜す」」」」」
最高に美味しい食事を終えて、軽く街で買い物を済ませて、プエルト国へ行く準備を整えた。
ラムは強烈に早馬を希望していたが、デカイ棍棒を運ばなくてはいけないので、馬車となった。
「ぶーっ!ジョー君を私の馬に乗せられると思ったのに....せっかく練習したのに〜....」プリプリ
(ラムさん、ラムさん、嬉しい言葉だけど、ダダ漏れです) 隠し事が出来ないタイプと知った。
「では、荷物が多いが、宜しく頼むぞ」
「はい、ジン様」
俺は瑞獣の武闘派ダイちゃんを海岸で見張っている獣人族のそばで気付かれない様に見守るようお願いした。更に王都にはカイちゃんに残ってもらい、何か変化があればQちゃんもしくはゲッちゃんに伝えるように頼んだ。
瑞獣達の念話は便利で、何処に居ても基本は意思疎通が、出来るのでとても頼りになった。
「さて、サバナ国へ向けて出発だね!」
「おー!」
サバナ国への道のりは、特に魔獣に襲われる事もなく馬車の移動は退屈だった。日も暮れ始めて辺りが暗くなり始めたところで、ルクリウスはキャンプの提案をしてきた。
(ほぅ ルクリウスはリーダーの資質があって安心感があるな....流石だ)
馬を繋ぎ、テントを張った。皆んな手際が良い。
火を起こした後、晩御飯をラム、ディア、トゥルス、チャコが作っている間、アレスとルクリウスは俺と手合わせしたいと願い出た。
「よし、いっちょやるか!」
「へへへ、久しぶりだぜ!ジョウ腕が鈍って無いだろうな!」
「まぁ試してみろよ」
「遠慮はしないからな!全力で行く」
「ああ、来い」
「えっ?」
[ ドッカ〜〜〜〜〜〜〜〜ン ]
完全に舐めてました.......だって突然可愛らしい、女の子が突然真っ赤な竜になったんだから、しかもデカイ!
俺は直撃を食らって、撃沈.....頭がフラフラした。
「アレス、やるじゃないか」フラフラフラ・・・
「へへへ、どうだ?アチシも成長してるんだぜ」
「そうみたいだな」
「アチシの〜りゅ〜〜じんふぉ〜〜〜むぅ!」
デカイ竜が段々と縮んでいく!最終的に身長も170センチ程に落ち着いた。20メートル級のドラゴンがこの女性になったとはとても思えないほどの美貌とナイスバディになった。
肌は鱗が浮き上がり、目は有鱗目そして背中には竜の翼が生えていた。バランスが良くて美しい。俺は見惚れてしまった。
「ぼっとしてんなよ!ジョウ」
アレスは、高速移動をして接近してくる!赤みがかった身体が高速移動する為赤い一筋の光に見えた。
「うらぁ!」
アレスの本気の蹴りが飛んできた。
俺の鳩尾や膝関節をキッチリ狙ってくる。そして腕、爪、翼を駆使して立体的な攻撃は見事だ。更に連撃からの小型の火球を口から吐き視覚を奪う。コンボは相手を確実に死に至らしめる攻撃だった。此処までとは思わなかった流石だ!だが、馬鹿正直過ぎるので読めてしまう。いや俺は何時のまにか、アレスの動きを先読みしていた。
「おい!ジョウ避けてばかりじゃつまらないぜ!どうした?アチシはまだまだ早くなるぜ」
「うらららららぁ〜〜」
(う〜〜ん......早くなっていないのだが.....)
「うひょ〜〜まだまだ、更に早くなるぜ!」
(う〜〜ん......やっぱり早くなっていないのだが.....)
(そうか、きっと脈拍が早くなっているのだろう.....)
「はぁ〜〜・・・どうだよジョウ・・・」
「ゼ〜ゼ〜ゼ〜〜・・・」
「アレス息が上がってるぞ」
「ああ、どうだ参ったかよ!」
「いや、俺ノーダメージだぞ!」
「ふぇっ?........ばっバカな!」
「だってホレ、受けてただけだし」
「クッソォ!まだまだだ!」
「アチシの最終奥義!」
(何だ何だ?)
思いっきり息を吸い込み、口を大きく開けて....
「キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン」
「音波攻撃か!」
鬼神化によって聴力が向上した俺には堪らない攻撃だ、平衡感覚を奪われ立っているのか浮いているのかもよく分からない程に麻痺状態にさせられた。
アレスは間髪入れずに、肌の鱗が更に鮮明に浮き上がり完全に鎧と化したその姿は真紅の竜人となった。
「へへ、遂にジョウに勝てる時が来たぜ!」
アレスの拳による渾身の一撃が放たれた。
[ ドッパ〜〜〜〜〜〜ン ]
俺はモロに打ち下ろしてきた拳を喰らい、地面にメリ込みクレーターを作った。
「イ〜〜ッヤッタァ〜〜!どうだジョウ!」
俺は大の字に寝っ転がって、空を見つめていた。少し意識を飛ばしていたのだろう、顔に砂をかぶっていた。
「ははっははははっフハハハハハハハハハハハハ」
「強いな、アレス!」
「へ?もう起き上がれるのかよ」
アレスは俺の鼻先5センチ位迄 顔を近づけていた。
「お前は何をしようとしていたんだ?」
「いや、何でもないぜぇい........」アセッアセッ
アレスは何故かいそいそと居ずまいを正した。
「今のは何だ?」
「咆哮の事か?....アレは [ 竜のスクリーム ] てんだ」ヘヘン!
「そうか、鬼人の弱点は目と聞いていたんだが、耳でもあそこまでダメージを受けるんだな」
「つーか、ジョウはダメージねーのかよ?」
「ダメージは、かなり受けたぞ」
「今ピンピンしてんじゃん」
「ああ、鬼神になると回復も早いんだよ」
「ずり〜ぞ!そんなんありかよ」
「じゃあ、俺も以前より強くなってるか確認してくれよ」
アレスの美しい姿をもっと堪能したかったが、俺は更に神気を解放して全身に雷を纏いプラズマを発生させた。そしてアレスに威圧をぶつけた!
大気が震え、雷鳴が轟き暴風が発生した。地中に潜んでいたであろう蚯蚓やら蠍やら、蜥蜴の魔獣が飛び出してきて一目散に逃げて行く。
[ ババババババババッチチチチ ]
「さぁて、アレス耐えてくれよ!」(一応3割程度の力まで抑えているから余裕だろう)
プラズマボールを発生させて、俺の頭上に展開させた。
「へっ?」
「おっおい!ジョウ......あのぅ、あのぅ、ジョウ...さま?」
俺は構わず、アレスに投げつけた!
「ウキャ〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・」
着弾させると見せかけて、アレスの目の前で爆発させた!
[ ドッカ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン ]
途轍もなくデカイクレーターが出来上がった。
縮地を使いアレスに接近して、ハイキックのモーションに入った。黄金色の丸い物が爆炎の中にキラリと光っていた。構わず蹴りつけた。
[ バカンッ! ]
黄金色の玉は更に地面にメリ込んでいき、クレーターを作ってしまった。すかさず黄金色の玉の中を見ると.....「よっしゃ!」 ガッツポーズ
「ジョウ、アレスは!」
「アレスーーーー!」
「ジョウなんて無茶な事を、洒落になっていないぞ!」
爆煙と土煙が収まって来ると、黄金色の丸い物が見えてきた。
その球体は、俺の結界だったのだ。
ルクリウスは、慌てて近寄り結界の中を覗いた......
俺もルクリウスの隣に立ち、先程確認したがもう一度覗いた......
「.........汚ねぇ......」
アレスは倒れて失神していたのだ、白目を剥いてヨダレを垂らし......美しい顔が台無しだった。
「あはははははははは、冗談だよ!本気なんて出さないよ!」
「へぁ?ほっほっ本気では...無い....だと.....」
「ジョウ、貴方はどこまでも、規格外だな...」
「そうか?まだまだ だと思うぞ さもないとルクリウスを守れないだろ?」
「そっそんな、こんなところで告白とは....」 ポッ
「え?ルクリウス何だって?」(よく聞きとれなかった)
「ギヨェェェェェェ!」 アレスはやっと目が醒めた様だ。
「アチシ、アチシ、死んだかと思ったんだからな!」
(おっ元気になって来たな)
「あははははは、本当にアレスは強いな!驚いたよ」
「ところで障壁が効いているから身体は無傷だろ?」
「あっ本当だ!」全身を手で叩きながら確認した。
「障壁の展開スピードも申し分なかったな」
「全く、ジョウは無茶ばかりして、アレスが怪我したらどう責任を持って取るんだ?」
「アレス、やり過ぎたな.....大丈夫か?」
「大丈夫なワケねーだろ!アチシのとっておきの攻撃だったんだ!数秒で起き上がりやがって!もう少しで.............」
「もう少しで?」
「へぁ?なっなななな、何でもねーよ」 アセッアセッ
「でっでもよジョウ、更に強くなったな!」
「まだまだ、だがな!もっと俺は強くなりたい」
「へへへ、流石はジョウだぜ!アチシももっと強くなるからな」
「ああ、楽しみだ!」
アレスが飛びついて来た。
(うっ、汚ねぇ.....) ヨダレと涙でぐちゃぐちゃにな顔だけど...でも、可愛いから許す!
頭を撫で撫で撫でした。
「それだけじゃ、許さん!」チュッ♡
「おい、せめてヨダレを拭え!」
「嫌だ!これは、アチシをビビらせた罰だ!」
(はぁ〜〜〜〜・・・でも、アレスなら何故か許せるな....汚ねぇけど.......)
「さて、そのペンダントの効果の確認も出来たから、次はルクリウス剣を取ってくれ」
「ほぅ!私と剣技で勝負か、面白い」
「ルクリウス、ジョウを負かしてやれ!」
「ルクリウス、強いのか?」
「ああ、剣技は半端ねーぞ」
「よし!」俺は、雷を解除して、金砕棒を手から出した。
「うっ!その棒ってレオン陛下から受継がれた時と比べて、格段に纏うオーラが上がっているな。別物になった様だな、ジョウ」
「まぁな!金砕棒は俺の身体の一部になった得物だからな」
「フフフ、相手にとって不足は無い! いくぞ!」
[ ガイ〜〜〜〜〜〜ン ]
ルクリウスは、一気に間合いを詰めて打ち込んで来た。
剣撃は重くて早い!フォリナー族並だ。
連撃からの無詠唱による衝撃波を使った連携は、厄介だ俺のシャツが切り刻まれていく。
「まだまだぁ、ジョウ本気を出してくれ!」
「ちぃっ!結構いっぱいいっぱいなんだが....」
俺は、金砕棒を少し細くした....
一気に斬撃速度が上がり、ルクリウスを超え出した。
「なっ何をしたの」
「すっすごいわ♡」
「へっ?」
何故かルクリウスがいつになく、女の子の言葉使いに...
「私だって、修行したのよ」
「10連撃!」
ルクリウスの剣が3本に見える。鬼神の目で追っても追いつかないとは.......驚きだ。
「ルクリウスは........っとぉ、あぶ.....」話の途中で連撃を繰り出してきた。
「ジョウ、集中していないと負けるぞ」
何だ?ルクリウスは右手に剣を持つと、左手の周りに黒い霧がモヤモヤと出てきた。その霞は徐々に形取られいき。剣の様な形の霧になり視界から消えた。
[ ズビュ! ]
ルクリウスが左腕を振るうとまるで長剣でも持つ様に、俺の右太腿を切られた。勢い余って大地にも傷が入った。全く間合いが分からないしかも、得物の気配すら無いときた。厄介すぎる.....しかも辺りが暗くなり視界も悪い。
ルクリウスは、二刀流の構えをとって、仁王立ちした。凛とした立ち姿は俺の心を魅了した。
「では、参ります」
高速の剣撃更に不可視の剣、流石に頸動脈は狙って来ないから、立っていられるがもし俺が魔族だったら、鬼神の回復が間に合わないぐらいに切り刻まれて、意識を失ってしまうだろう。
ルクリウスは、剣技もさる事ながら俺と同じで先読みを習得しているのだろう。俺の神速の先を読んで、衝撃波を繰り出してくる。
俺は金砕棒を地面に叩きつけて地面を揺らした。
ルクリウスは少しだけバランスを崩した。
(チャンス!)
土魔法でルクリウスの足場を少し柔らかくして踏み込みを甘くさせた。俺は縮地を使い距離を縮め金砕棒を振るった。
「甘い!」
「何!」
ルクリウスを舐めていたんだと思う。ルクリウスの先読みの能力は俺の想像を超えていた。
金砕棒の軌道が読まれてきたのだ、避けるのは容易い、俺の振り抜き越しを狙い、不可視の剣で刻まれた。
「ウフフフフ、峰打ちだ!」
「ぐおおおおっ.....痛え!」
刃側なら俺は真っ二つになっていた....
「ルクリウスも強いな。それに俺が負けたのに清々しい気持ちだ」
「ウフフフフ...ところでジョウ何故闘気を纏わなかった?」
「ルクリウスの大事な得物が蒸発するぞ?」
「え?」
「それに、修練だろ?実戦じゃ無いし、俺はもっともっとこの棒術が上手くなりたいんだ。これからも修練に付き合って欲しい」
「ああ、こちらこそ」
「ありがとう、ルクリウス先生」
「ばっ先生などと.....」 ポッ
「よっしゃぁ!本日の修練は終了だな!さあ、帰ろう....」
「むぁて!ジ・ヨ・ウ・!」
「ナンデシヨウカ?アレスサン」
「へっへへ、アチシ、腰が抜けて立てんのですよ!抱っこ♡」
アレス、抱っこしてテントへ戻る予定だったが、ルクリウスも抱っこと言い出したので、鬼神に戻り、左腕にアレス、右腕にルクリウスを抱っこしてテントへ戻った。
「あ〜〜ズルいんだぁ〜〜!ジョー君私も♡」
「ラム、しっーーー!修練で疲れたんだろう、二人とも寝てしまったんだ」
「ラムも後でね」
「もう!」 プーッ!
(可愛いな)
ルクリウス、アレスを寝袋の上にそっと寝かせて、横に座ってアレス、ルクリウスの顔を眺めて濡れたタオルで顔を拭いて綺麗にした。
この二人は、本当に強い!頼りになるが怪我はさせたく無い!リィパルシャン [ 障壁魔法 ]とバウンダリゾーン [ 結界 ] の更なる強化を考えてみた......
ディア、トゥルス、チャコ、ラムと一緒に夕食を食べた。
今夜はスピルト村の話を聞きたがり、チャコと俺は寝ている2人を除いて、楽しかった思い出中心に話をした。
「さて皆んな寝ようか?」
「うん」
ラムに頭を撫でられた。とても落ち着くし気持ちが良かった。不安が和らぎ俺は意識を手放した......
読んで下さり、ありがとうございました。
次回も宜しくお願いします。




