魔神の誕生?だね
宜しくお願いします。
俺に挑発されたカリュブディスは闘気が溢れ出し全身を包み込み船内に冷気が立ち込めた。
「おい、カリュブディス付いて来い」
船室の壁をぶち破り別の船の甲板の上に立った。そして、神気を纏い鬼神になった。
「何だこの魔力の波動は...お前........本物の鬼神なのか?」
「さあな?俺は鬼神もどきなんだろ?」
「.......そうか....だがまあ...その程度の力では、残念だがお前は俺に勝てねーよ」(何だよ、値踏みされたのか?)
「へぇ〜〜」
「フンッ!」「終わりだ」
カリュブディスは、先程藍鬼を屠った技を繰り出した。
[ ギィィィィィィィン! ]
金砕棒で薙ぎ払った。 薙ぎ払った衝撃波がカリュブディスを襲い、左肩を切り裂いた。
「グヌゥッ」
「きっ貴様!今何をした」
「棒で払っただけだが?」
「おい!見てないで、たたみかけろ!」
魔族の集団が、船の甲板に集まって来た。その集団を掻き分ける様にキュクロープス 、グラウコス等フォリナー入り込んで来た。
金砕棒を使い、奴等の腿の骨を粉砕していく、バタバタと人形のように倒れて行く....
スキュラが心配そうな声で
「カリュブディス、あの鬼人何だかオカシイよ」
「ふん、こんなのかすり傷だ!それにアイツらはフォリナーであってフォリナーでは無い、俺こそがフォリナーなのだ!」
カリュブディスは、魔法陣を展開した。
「遅い!」
縮地で近ずき展開された魔法陣を金砕棒で粉砕、カリュブディスの腹部に火炎弾を打ち込み、爆発させた。
[ ウガァアアアアアアアア ]
「この、糞ガキがぁ〜〜」
「あの鬼人は、ヤバイ!アンタの手に負えないんじゃ?」
「何だとぅ!」
[ シュバッ! ] 「きゃっ」
そんな会話の最中に、豹獣人の爪がスキュラを襲った。
カリュブディスは、豹獣人へ向かってダガーを両手に持ち、飛びかかって行った。
「おい、俺と闘ってんだろ!よそ見すんなよ!」
カリュブディスより早く懐に飛び込み蹴り上げた。
[ グチョッ ]
(うっ何だか気持ちの悪い感触だったな....)
「ゲボゥワ〜〜〜・・・」 カリュブディスは盛大に胃袋の物をぶちまけた。
(おやっ?.....此奴最強じゃ無いのかよ)
「おい、カリュブディス本気を出せよ!」
「なっなっナメやがって!」
カリュブディスは、左右を見渡し虎の獣人に目をやった。
「お前が突っ込め!」
虎人族の首筋を鷲掴み何かの詠唱を唱えてから俺に目掛けてぶん投げて来た。
(何だ?)
俺に目掛けて飛んで来た、魔族を軽く避けてカリュブディスを見やる.........つもりだったが......
俺の目の前まで飛んで来た獣人は、[ パァーーーン ] 軽く弾ける音と共に臓物や体液をブチまけて爆ぜた。
「ぐおおおおっ」 「目が!」
「フヒャハハハハハハハ」 「腐食させた獣人の臓物はどうだ!鬼は目が弱いんだってな!」
「ちぃっ!」
「どうだ!スキュラ俺は博学だろう?」
「さぁ〜〜て、ねぶる様に殺してやる」
「フヒャハハハハハハハ」
「俺さぁ〜魔法も得意なんだわ!」
[ グラビティ ]
俺の体が突如重くなり集中力が散漫になってしまったところをカリュブディスは見逃さず、キュクロープスを転移させ棍棒を振り下ろしてきた。
気配で察知出来たのだが、間に合わない腕で受け流すが想像以上に重い打撃で、俺は甲板を突き破り、船底にまで落ちた。
(受け流してこれかよ、何にせよ目も少し見える様になったか...)
即座に甲板に戻ると、キュクロープスが2撃目を振りかぶっていた。
足場に、障壁を展開して金砕棒で受け止めた。その衝撃波で甲板の上に出ていた、魔族達デッキ等が吹き飛び、カリュブディスも海に落ちた。
「その棍棒只の棍棒じゃ無さそうだな」
「サバナ国の獣王が使っていたダグザの棍棒だ!まぁお前のその華奢な棒も何時まで持つかな?」
「お前ら、頭悪り〜な〜〜・・・」
「あああっ!」
金砕棒でキュクロープスの腕から棍棒を叩き落とした。腕の骨を粉砕した様で、両腕がくの字に折れ曲り、絶叫した。
カリュブディスに向き合うと、先程腿の骨を粉砕した奴らが、魔族の回復魔法によってヨロヨロと立ち上がって来た。
(魔族のヒーラーも厄介だな)
「カリュブディス、コソコソ隠れて無いで出て来い。俺とやり合いたいんじゃ無かったのかよ!」
フォリナー達が俺の言葉に反応して向かって来た。
獣人族は魔族とフォリナー達によって全滅状態で、魚型獣人は海の中へと消えていった。魔族、フォリナー達が俺の元へ集まって来た。
「さぁ〜てどうするかな?」
フォリナー達が飛び掛かって来たと同時に...
「ピーピー騒ぐな!小僧ー」 海から青龍刀を片手に飛び出して来た。
「ちぃ!」
カリュブディスに向き合うと、フォリナー毎俺に斬りかかってきた。
「馬鹿め!今更遅い!」
フォリナーの胴体が切り裂かれ、俺に刃がギラリと光り切り裂かれる瞬間、雄叫びと同時に黒紫色の炎を全身に纏った。振り抜いてきた刀をカリュブディスの右手ごと消し去った。
全体重を乗せ振り込んできた得物更に手も消失したカリュブディスは、そのままの勢いで回転して倒れ込んだ。
その場でゴロゴロと転がり....
「○X△□!○X△□!○X△□!!!!!」
はい、何言ってるか分かりません......
右手を失ったカリュブディスは、ノソリと立ち上がり、初めての敗北感を味わっているかのようだった。
「フハッフハハハハ......ブワッハハハハハハハハハ」
「コレが、コレが、コレがぁ!味わいたかったのだ」
「だがなぁ、お前は鬼人の変異種だ!鬼神如き力は感じないぜぇ〜〜」
「鬼人の変異種?だと??」(失礼じゃね?)
カリュブディスは、詠唱を唱えだし足下に魔法陣が浮かび上がり、冷気を更に帯びだした。
天空より落ちてきた氷の塊がカリュブディスの体を直撃した。
「お前は運が良いな、俺がこの姿を晒すのは、魔神アルゴまで取っておくつもりだったのだがな....まぁお前は何も出来ずただ死を待つのみだ」
「フハッフハハハハ・・・・」
外見、骨格が変わり、其処にはカリュブディスはいなかった。悪魔そのものの外見で魔力が大幅に増大したその姿は顔は蛸?顎から伸びた蛸の足がウネウネ動いて気持ち悪い....
カリュブディスの失った腕は、元に戻らなかったが、闘気が漲っていた。そのまま垂直に跳ね上がり、船の甲板に降り立った。
俺も後から甲板に立ち、蛸と向き合った。
「それが、本来の姿なのか?」
「ああ、そうだ!まぁ死ねや!」
カリュブディスは、海水を操り俺を海水で出来た球体の中に閉じ込め!喜んでいる。そして空中には直径50センチ程の氷の結晶が数百と浮かんでいた。
(まぁ、予想はつくけどな....)
その結晶が一斉に回転しながら、俺目掛けて飛んできたのだ。球体ごと切り刻むつもりらしい.....
(予想通り過ぎて面白く無い!)
数十の結晶は、やはり球体を切り裂いて飛んできたが、そんな物が効くはずも無く.....ところがその他の結晶は球体にペタペタと貼り付き出したのだ。
その刹那、球体は一瞬で凍りついた。
「ガッハハハハハハハハハ!」
「マンマと罠にハマってくれたようだな!」
「さぁて、砕いて終了だな」
カリュブディスは、意気揚々と氷漬けにされた俺に近づいてきた。
[ バキン ]
「グアアアアアアアアアッ!」
氷から右腕を出して、カリュブディスのニョロニョロと動いていた蛸の足の様な物を鷲掴み、引き千切ってやった。
「何故、その氷の中で窒息せず、更には動けるのだ」
[ バキキキキキン ] 閉じ込められていた氷を破壊した。
(んなもん、いちいち教えられるかい!アホが...)
「さてと、大体お前の力は把握できたかな?しかしそんなので、魔神を殺すとか言ってたのかよ、まぁ魔力は結構あるが、攻撃が単調過ぎて読みやすいな」
「グヌヌヌヌヌッ」
其処へ魔族が甲板に出て来た。スキュラと言われていた者だった。
「へっ良いところに!」
カリュブディスは、俺の足元を凍らせてから、スキュラへ飛び掛った。身体をくねらせ、巨大化した蛸になった奴は、スキュラをゆっくりと捕食し始めた。
「鬼人よ、その余裕が命取りになるのだ!」
「ああ、そうかい」
捕食は見ていて気持ちの良いものでは無かったが、スキュラは徐々にカリュブディスに吸い込まれていき、遂には全てを喰い尽くしたようだった。
「ウホホホホ〜〜ウ!最高だ!最高だ!スキュラの奴此処までとは!」
(此奴そういえば、魔神の力を喰らって強くなるとか言っていたか...)
大蛸から人型に戻ったが、体のサイズはデカくなり、顔は蛸のままだが、筋骨隆々で無くした右腕に土佐犬の様な魔獣の頭が3つ生えていた。
左手には、禍々しき青黒いオーラを纏った青龍刀を手にしていた。俺は金砕棒を出し構えた。
「行くぜ!鬼人」
(はっ速い!)
[ ゴガン! ]
青龍刀での斬撃を金砕棒で受け止めたのだが、俺の足場が崩れ落ち、船底をブチ抜き海の中へ落ちていった。
海底についた俺は海面に向け飛び上がった。
空に飛び上がったのだ、即座にカリュブディスは同時に飛び上がり、右腕の魔獣で殴り噛みつき、吹き飛ばす時には俺の皮膚を食いちぎた。
(痛って〜な〜!)
俺も水系に雷だな!と思い全身に雷を纏った。
(ヤッパリ、この状態になると更に力が漲ってくるな)
食い千切られた皮膚も既に再生され痛みも無くなった。
カリュブディスは、右腕の魔獣の口をこちらに向けると、火、雷、水の属性攻撃を、放ってきたその3属性の一撃は融合し、更に威力を増した。
俺は金砕棒で薙ぎ払ったが、消し飛ばす迄は行かずに、切り裂いただけだった。裂けた魔力弾は左右に分かれ一つは俺の後ろにいた、船団の一隻に被弾して燃え上がった。もう一方は、俺の左肩に被弾して肩を焦がした。
(ちっ!舐め過ぎたようだ、結界は必須だな)
「おやぁ〜〜どうした、鬼人顔が引き攣ってるぜ」
「イラつく奴だ!」
障壁魔法を展開して奴の攻撃に備えた。
金砕棒を振り回し、気持ちを落ち着けカリュブディスに意識を集中させた。
(油断なく行こう)
相手の動きを観察して、間合いをジワリと詰めていく、フェイントを混ぜながら、修練を重ねた棒術で魔獣の口から放たれる魔力弾を撃ち落としていく。そして伸縮自在の金砕棒で先ずは右腕の魔獣の目と犬の弱点である鼻を潰した。
カリュブディスはどうという事はなさそうだが、右腕の魔獣は苦悶の表情を浮かべ、更に俺は喉を潰した。
奴の右腕は機能しなくなった。
「チィイイイイイイッ!」
右腕の魔獣は既に意識が無く、ただブラブラとぶら下がってくっ付いているだけのお飾りになった。
「役立たずが!」
思った通り、奴の精神年齢は幼く、癇癪持ちだ!怒り狂い自分の右腕を切り落とした。
「俺は負けん!負ける筈が無い!俺が最強だぁ〜〜」
俺は金砕棒を仕舞い、両腕に紫炎を纏わせ、滅多撃ちにした。
[ ゴババババババババババババババババババババババ ]
「カリュブディス、確かに強かったが俺の敵じゃ無かったな」
「グゾガァァ................」
紫炎で焼かれ塵となって消えていくまで叫び声を上げ続けていた。
(自分が最強だと信じ込んでいたんだな.....)
「さぁて、魔族船団を消滅させるか」
魔族船団は、20隻程向かって来ていたが、残るは17隻まで減っていた。
プラズマボールも考えたが、少し話を聞きたい、取り敢えず、偉そうな奴を5人程結界に閉じ込めて、殲滅戦と行くか....
魔族船団をすっぽり囲む程のバウンダリゾーン [ 結界 ] を張り一人残らず消し去る。
先ずは索敵だ、魔族のヒーラーを探し出し紫炎で焼き払い、厄介なフォリナー族の相手をした、残すは80体だな。
カリュブディスはフォリナーの中では最強というのも、嘘では無い様だ。残されたフォリナーは、魔族2〜3体分の強さでしか無かった。
俺は身体から黒紫炎を纏い、拳に黒紫炎を纏わせて、殴って霧散を繰り返した。
鬼神になると、好戦的な性格になるのだろう、闘いが面白く、笑みが溢れる。
「フフフフフッ、フハハハハハハハハハハハハハハ」
「消し去ってやる!全てを消し去ってやる!」
「まだまだ、まだまだ、足りない、足りないぞ〜」
「フハハハハ、かかって来い!」
1隻ずつ、殲滅しては、紫炎で焼き払い、また殲滅しては船を焼き払いを繰り返して行き遂に残すはあと1隻となった。
「はぁ〜〜.....もうお終いか.....」
「ばっ化け物め!」
(フォリナー族に化け物って言われたが.....ちとショックだ)
「お前らには、言われたくね〜〜な」
「スピルト村での虐殺覚えてねーのか?」
「アイツらは、神聖な土地を汚すゴミだ」
「ああそう...んで異界から悪魔供を連れて来てこの世界をその異界の奴らに差し出すんだな?」
「馬鹿な!アルゴ様は我等の真の王であり、我等に住み良い世界を作ってくれるのだ」
「魔族ってーのは、頭の中お花畑なんだな.....」
小船を2隻だけ残して、全ての魔族、フォリナーの兵隊を消し去った。
「さぁ〜てと...残すはあんた達だけだな」
結界を解き小船に乗せた。
残したフォリナー族は、キュクロープスと名をサテュロスとゴルゴンと名乗った三体と、魔族を二体乗せて、奴等の脳を弄った。
(コイツらには、王都の魔神の核によって、この世界の鬼神どころか魔神が生まれた。名をタルタロスとでもしておくか。眷属のベリアル達が聞いたら驚くかな?まぁ時間稼ぎにはなるふだろう....)
闘いの記憶は少し残して、コイツらはとにかく戦意を無くして、逃げ帰るだけを考えるようにしてっと....
さあコイツ等を小舟に乗せてっと。
「とっとと帰れ!」
脳を弄った時に、奴等の記憶や思っている事が流れ込んで来たのだ。
魔族は、やはり魔族だな。
ニヤリ.....
俺は、Qちゃんをも呼び出して、チャコの待つ船に戻った。
「チャコ、ただいま」
「ジン、お帰り」
読んで下さり、ありがとうございました。
次回も宜しくお願いします。




