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フォリナー族の最強戦士だね

宜しくお願いします。


プエルト国のある、大陸目指して船を進める前に、俺はチャコの為に、コッソリと作っていた弓を渡した。


「えっ?オラにか」

「ああ、使ってくれ、相棒」

チャコは、ピョンピョン跳ねながら喜んだ。男だと分かっていても、可愛い、可愛すぎる!


元々チャコには、戦闘はさせたく無いと思っていたのだが、本人はやる気マンマンでもう待っとくのは嫌だと怒り出していたのだ。魔法の得意な種族でもあるチャコに様々な属性の魔法を教えようと、鬼神の知識を得た俺はチャコに伝授するも、俺が伝えた事を即座に理解して、改善提案をしてくる、すると、俺の魔法まで強化される.....どっちが、教えているのやら.....

チャコは、物覚えも良く頭が良い、一度覚えた魔法を上手く組み合わせて更に強化していく。

魔法の繊細なコントロールは今や教えて貰っている程で、精神支配系の魔術は九尾狐のQちゃんに教わり、魅了等は得意な魔法の一つになったようだった。流石はエルフである。

しかし、未だに剣や槍等は苦手なようで、上達はしていない。ダメ元で渡した弓だったのだが、チャコはロビン○ットだったのである。遠距離からの攻撃でも正確無比、更に魔法を付与して摩擦抵抗をゼロにして、重力の影響もゼロにする事により、矢の威力は落ちずに突き刺さるのだ。後は威力のみとなったので、俺の出番となり、チャコだけが軽い力で(つる)を引けるように魔法を付与した。チャコなら連射も可能だが、この弦を引ける者は、鬼神になった俺でやっと連射できる感じの強さにした。

(強くし過ぎたかな?)


喜んでいたチャコは、試しに矢を放ちたいと言い出した。仕方がないので、出航して直ぐに見えて来た誰もいない小さな沖磯に決めた。

揺れる船上なのに、射法八節めちゃ美しい.....俺が見惚れていると....


[ ボシュッ ]


矢が放たれた!


[ ドッガ〜〜〜〜〜ン ]


「え?」


「チャコちゃん、その弓強過ぎたね」


「うっうん........オラっビビった!」


沖磯は完全に粉砕されていた。

しかも、矢の鏃はただの石を尖らせた物で魔法で強化すらしていなかった。


でも、俺はなんだか嬉しくなって、チャコを抱きかかえてクルクル回ってしまった。


「エヘヘへ、オラこれで一緒に闘えるな!」

「ああ、頼りにしてるよ」


沖に出た俺達は、鬼神の力を解放して、探索すると呆気なく大陸の方角と距離がつかめるので、もう迷う事は無いだろう。距離にして、3000キロメートル程だった。

大体、15日間の船旅になるかな?風魔法を使えば、短縮も出来るのだろうけど、強過ぎる風を起こして船を壊しかねないからな....


「チャコ、この先の天候の変化はどうだ?」

「ん?この先100キロ以上は晴天で風も穏やかだ」

「よっしゃ!」


航海は快適で、たまにチャコと海に入り、魚を捕まえたり、鬼神の力をよりコントロールする為に氷を鴉の羽軸位のサイズ迄小さくして魚や鳥の捕獲に使ったみた。同じように、雷、土を試しながら、更に強化し射出速度を上げていく事で、俺の使える武器になった。


チャコは、弓の修練を続けた。海中の魚まで矢で射るのだ、もう脱帽である.....


鬼神の力の解放には、神気を纏った鬼神化、各属性(火、雷、風、氷、土)を纏った鬼神化、最終的に意識を失う恐れもあるリミットステートとなり3段階の解放を覚えた。

鬼神状態であれば、プラズマを自在に操る事が出来のだが、リミットステート化でプラズマを作ると破壊力の調整が難しく実戦投入はまだまだ先だ。


修練を取り入れながらの船旅は10日が過ぎた。

そしてチャコと寝っ転がって空を見ていると、俺の索敵に引っかかる、フォリナー族の反応があった。

(彼奴ら俺達を追っているのか?それともスピルト村に向かっているのか?)

気になったので、鬼神化して更に探索をかけると、100キロ程先に魔族船団を探知した、しかし俺達ではなく大陸へ向かっている様だった。


「チャコ」

「ジン、どうした?」

「フォリナー族が又出たんだよ」

「えっ?」

「俺達を狙っているわけではなさそうだが、大陸に向かって進んでるんだ」

「はぁ〜〜、でっ?......ジン....どうせ行くんだろ」

「ああ、少し様子を見て来る」

「もう、無茶はするなよな」

「ああ、分かった」


(さて、どうやって魔族船まで行こうかな?)

[ クウ.... ]

「ん?」

Qちゃんが出て来ていた。

「どうした?」

[ クゥ〜〜クウォ〜〜・・・]

子狐が吠えた後、子狐の体に魔力譲渡の術式が浮き上がった。

魔力を譲渡すると、子狐は大きくなっていった、更に尻尾が9本に分かれ美しくも神々しい九尾狐になった。

[ パパ......乗って...... ]

「え?大丈夫なのかい?」

コクリと頷いた。

「ありがとう、宜しく頼むよ」


体長6メートルにもなったQちゃんの背中に乗って九尾は足元に炎を纏うと.....フワリっと浮かび上がった刹那 音速並みの速さで魔族船までは一直線だった。

飛行中に、俺とQちゃんの気配を消して、不可視可の魔法を展開した。

そして、俺は魔族船の甲板に降り立ったのは飛び出して10分後の事だった。

Qちゃんは魔獣化を解きパッと消えた。

(さてと、一応最も魔力を持っている奴の乗る船に降り立ったのだけど....先ずは、情報だな)


(魔力は船底の部分に集まっている様だな)

魔力が集中している船底に向かった。

船内は途轍もなく不衛生で、悪臭が凄い。働かされている者は魔族や獣人だった。

魔力を探知して行くと、扉の前に行き着いた。そして、不可視可を使ってはいるが、一応物陰に隠れた。

扉の奥へと意識を集中させると、魔族の声が聞こえてきた。


獣人族「魔神の核は王都なのか?」


魔族「ああ、そうらしいな!」


魔族「ふん、ならばスピルト村には今は用は無い!結界が張られたらしく近付けないようだしな!」


獣人族「全く何奴が、余計な真似をしたのかしら」


フォリナー族「スキュラは、聞いていないのか?」


魔族「何がよ」


獣人族「新たに鬼神の如き強さの男が、生まれたらしいぞ」


魔族「まさか!あり得ないわ」


フォリナー族「だが、こう考えてみろ魔神が蘇るからこそ、鬼神が生まれたとな!」


魔族「ふん、どうせあんた達フォリナーは戦いたいだけでしょ」


フォリナー族「当たりだ!」


魔族「カリュブディス、アンタは何処まで強くなりたいのよ」


フォリナー族「俺は、魔神を超えスキュラに俺の子を産ませる!」


魔族「はぁ?アンタ、バカなの?」


フォリナー族「至って真面目だ!」「カッカッカァ〜!」


魔族「ところでだ、カリュブディスの馬鹿な話は置いておいてだな、早いとこ魔神の核を見つけねばな」


獣人族「しかし魔神の核を回収出来ても、復活にはアルゴ彗星の接近のタイミングでしか叶わないのだろう?未だ27年しか経っていないのを忘れたか?それに彗星は99年毎しか来ないぞ」


魔族「おい、獣人族はまだそんな知識しか無いのか?」


獣人族「何だと!コラ」


魔族「我ら魔族が調べた結果、27年前に戦った魔神アルゴ、実は完全体では無く、アルゴの分体だったのだ」


魔族「本当の話よ」


魔族「魔神の分体は別の世界に送られていて、完全に滅ぼされてなど無いのだ。そしてその分割している魂は3つあり、一つは核になってしまったが王都にあり、別世界の一体は眷属が探し当てた様でこの世界に連れてくるそうだ」


獣人族「眷属が連れて来るだと?」

獣人族「眷属が既に召喚されているのか?」


魔族「ああ、ちと厄介だったがな!フォリナーがいなかったら、作戦は失敗していただろう」


獣人族「失敗?」


魔族「ああ、相手はあの藍鬼(あおおに)だ!しかも頭のおかしいバルバド帝国のパウラ皇后とアンデットのマイリ皇女更に藍鬼(あおおに)の兵士500人を攫い、そして奴等の養分を頂いた」


[ クッカカカカカカ・・・・・ ]


獣人族「皇女に皇后だと?」


魔族「内通者が手引きしてくれたからな、しかし藍鬼(あおおに)の兵士500人の拘束はとてもじゃ無いが、二度とゴメンだな、我等魔族の部隊が1000人は軽くやられた」


獣人族「......藍鬼に内通者だと?」


魔族「何だ、やけに聞きたがりだな!良いぜ教えてやるよ」


魔族「元々藍鬼共も魔神の復活を目論んでいたらしい、魔神の核の保管場所まで掴んでいたらしいが、核を収める器が見つからなかったらしいぞ!そして...」


鬼人族「おい、此処からは俺が話す」


黒いフードを被った奴が出てきた。

フードを外すと、其奴は右腕を義手にした鬼人だった。


(おおっマジか!初めて俺以外の鬼人に会ったぞ......)


鬼人族「俺は藍鬼のアグリコールだ」


フォリナー族「同族を裏切る奴は、信用出来ねーな!」


鬼人族「ふん、まぁ聞いてくれ!鬼神もどきの緋鬼(あかおに)がバルバド帝国のパウラ皇后に魔神を復活させる計画を潰し又それに関わる者を排除するように強力な呪いを掛けていきやがった。そして復活計画を続ける者は逆賊として公開処刑となり、組織・施設は解体されたのだ」


鬼人族「魔神復活計画の技術者だった俺も、公開処刑となる所を、神族の賢者メルキが俺を連れ出したのだ。俺は藍鬼からウォンテッドを掛けられているのさ、あれ程バルバドに尽くしてきた俺を簡単に切り捨てやがったあの国に未練も何も無い」


魔族「アグリコール、今は我等と血の盟約を交わした仲なのだ、我等を信用して良いぞ」


獣人族「ほぉ〜〜血の盟約までか?」


鬼人族「ああ」


フォリナー族「なら、この藍鬼を自害させろ!」


鬼人族「なっ何だと?」


フォリナー族「血の盟約を本当にしているのであろう?」


魔族「ああ、そうだ」


フォリナー族「ならばせよ!」


鬼人族「おっお前にそんな事が....」


魔族「ワリーな藍鬼の男、俺達魔族は、カリュブディス様には、逆らえないんだ」


フォリナー族「死ね!」


鬼人族「ぐぬぬぬぬ、謀ったな!......はぁはぁはぁはぁ.......俺はまだ使い道がある筈だ!魔神の核の移植する為の魔道具は俺しか使えない!」


フォリナー族「バカだろ!核さえ手に入れば、魔道具なんてオモチャは要らんのだ!」


フォリナー族「眷属を召喚したのはお前の魔道具だったのだな?」


鬼人族「そうだ......はぁはぁはぁはぁ.....うっぐぅ......」


フォリナー族「ならば、慈悲を与えてやる!おい!」


魔族「はっ!」


フォリナー族「一撃で仕留めよ!」


魔族「はっ!」


大鉈でアグリコールと呼ばれた男の首が飛んだ......

その骸を、愛おしそうに眺めている、下級魔族達.....


フォリナー族「良いぞ、食いたければしっかりと残さず食え!腹を壊しても知らんぞ!ガハハハハハハハハ.......」


魔族「まだ、利用価値があったのでは?」


フォリナー族「ふん!要らんわ!...俺は同族を売る奴は信用しないのだ」


魔族「ごもっとも....」


獣人族「ああそうだった、話の続きを話せ!して、眷属の名前は?」


魔族「ベリアル様だ」


魔族「あの魔族の癖に妙に他の人族に肩入れしたがる魔人族共も魔神の眷属を、召喚したと聞いたが?」


魔族「ああ、ベリアル様が言っていたが、奴等はアセディと名付けていたが、ベルフェゴールと言う眷属だが、そもそも戦闘系では無く料理長らしいぞ」


獣人族「なんだ!料理人を呼んで喜んでいやがったのか」


「「「ダァッハッハッハッハ!」」」


魔族「しかも、その眷属は殺されたらしいぞ!」


フォリナー族「何だと!馬鹿な!魔神の眷属をか?いくら料理人だからって....」


魔族「魔神の幹部7人の内の一人だったらしい」


獣人族「一体どんな奴だ!」


魔族「そこまでは分からなかったが、噂では鬼神の再来とか...」


フォリナー族「はぁ〜?鬼神はいったい何人いるんだ?」


魔族「鬼神の核はブラックホールに飲み込まれたからな」


魔族「ならば良いが、もし本物の鬼神は厄介だな」


フォリナー族「ふん、魔族も弱腰だな!俺、カリュブディスが余裕で殺してやるよ」


獣人族「お前は、鬼神を知らぬからな....」


魔族「フォリナー族は、どれ程になったのだ」


フォリナー族「戦士として使える15歳以上の者達で1200を超えたところだ」


魔族「まだまだ、少ないな!」


フォリナー族「魔神アルゴを殺すだけなら十分だろう?」


魔族「おい口を慎め!本気で魔神を倒す気か?」


フォリナー族「当たり前だろ、んで俺が魔神アルゴの力を喰らって世界の頂点になるんだよ!俺にはその力があるからな」

魔族「全く、フォリナーというのは.......」


フォリナー族「そろそろ、グラデ国を我らフォリナー族の領地にするか」


獣人族「我等には、ベンガール王がおられるのを忘れたか?」


フォリナー族「ベンガール?いっそ殺すか」


獣人族「おい、いい加減にしろよ!」


フォリナー族「何が、[ いい加減にしろよ!]だ、獣人族ってーのは自分の立場が分かってないねぇ〜〜・・・」


魔族「我等と見た目は似てはいるが、獣人族の殆どは人型から獣にもなれず、基本的に獣の力を宿しているだけ、魔力も魔族程では無く、はっきり言って我等の兵卒が関の山だろに...」


フォリナー族「フハハハハ、スキュラの言い分は最もだ!フハハハハ」


獣人族「くっ!」


魔族「何だよ、悔しいのかよ?フォリナーを生み出すためにはお前らが必要だったが、もうヨウナシだ!」


獣人族「おい、口を慎めと言ってんだよコラ!」


フォリナー族「何だ?死にたい獣人がいるな!まぁ主従関係をしっかりさせないとな」


[ ズバッ! ] カリュブディスが腕を横薙ぎに動かした。

[ ゴトリ.... ] 威勢の良かった獣人の首がいとも簡単に切断され肩から落ちた。


魔族「あ〜あ....やっちまったか!一応政務官だったんだが.....」


フォリナー族「もう獣人の弱っちい癖に偉そうな話し方がきにくわなかった」


魔族「はぁ〜〜、カリュブディスどうすんのよ!」


フォリナー族「もうすぐ魔神アルゴが復活するんだろ?だったら獣人共なんか奴隷以外に使い道があるのか?そっちを聞きたい」


獣人族「コラ!それが本心か?」


フォリナー族「ったりめーだ!」


獣人族「お前の話はベンガール獣王にお伝えする!」


フォリナー族「構わないが?」


[ キィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン ]


フォリナー族「何だ、この音は!」


途轍もなく不快で高周波の音波が部屋を襲った。

音波が収まった後、獣人族は、船内でフォリナーに与する魔族とフォリナーに襲い掛かった。

魔族船は、20隻程の船団だったが彼方此方の船で火柱が上がった。


(何だ?仲間割れかよ!俺の出る幕は無いかな?いや、カリュブディスそんなに強いのならば、闘ってみたくなったな...)


「おい!」


「ん?誰か居るのか?」


(あっ不可視化を解くのを忘れてた....)


「こほん!......おい!」


「ああっ!何だテメーは! 」


「まぁ、何だ!お前らは大陸に行かせてやれねーんだわ」


「はぁ?小僧が何言ってやがる!」


「その小僧に今まで気が付かねーお前は小物かよ!」


「........何で出て来るかなぁ?馬鹿なの?」

「気付かれない内に帰ってれば助かったかもな?」

「あはははは、ナイナイ!」

「探知系の奴らはどうした?何故探知されなかったんだ?」

魔族共が騒がしくなった。


「お前はフォリナーの中で最強なのか?」

「まあな、俺より強え奴はいねー」

「ふ〜ん」

悪党だとは思ったが、同族である鬼人のアグリコールを殺した此奴は許せなかった。

「そうか、フォリナーの中で最強なのか.......」

「鬼神もどきと闘いたかったんだろ?」

「ああ?お前がそうだって言いて〜〜のかよ!笑っちまうが、まぁ良い殺してやるよ!」

「かかって来いよ!」

(俺って、こんなに好戦的な奴だったっけ?)

読んで下さり、ありがとうございました。

次回も宜しくお願いします。

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