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スピルト村の強化だね

宜しくお願いします。

深夜まで続いた宴もお開きとなり、ほろ酔いの俺は、スピルト村に俺が出来る事を考えていた。

酒に酔った頭では考えが纏まるわけも無く、ユラユラと景色が歪んできて、気持ち良くなってきた俺は意識を手放した。


チュン、チュン、チチチチチチ、チュン、チュン


目覚めは、良かった。

今日はやる事と伝えたい事があるからだ。

顔を洗い朝食を食べ、村長の元へ急いだ。


「おはよう、ジン 今日はえらく早いな」

「はい、実は話があるんです」

「ほう、どんな事かな」

「昨日闘った魔族にも、魔力そして膂力が桁違いの新種フォリナーが混ざっていました。きっと今の結界では想定していない者が生まれてしまったようです」

「何と、本当なのか」

「はい、指揮官クラスの一体が新種フォリナーで、残った兵隊が今まで通りの魔族だけならば、問題ないと思うのですが、昨日乗船していた兵隊も全て新種フォリナーでした.....」

「その新種は、又来ると」

「はい、間違いなく来るでしょうね。此処は魔神を屠った場所であり、魔神復活の地としているようですので...」

「そうか、そしてフォリナーはもう既に軍隊を作れるだけの数にまで増えているのだな」

「そう思います」

「ふぅ〜〜・・・どうしたものか」

「そこで、俺にあの遺跡から展開される結界を強化させて欲しいのです」

「そんな事、で来るのか?」

「俺は、あの遺跡から知識が流れ込んできたので、少し時間はかかりますが出来ると思います。しかし壊してしまう可能性も少なからずあるので村長が決めて下さい」

「何度もこの村を救って頂いている恩人様がこの村の存続を願っての事であれば、断る理由など何もありません。それどころか、此方の方が、お願いをするべき事と思います」

「信用して頂いてありがとうございます」

(大事な、遺跡をポッと出の男に弄らせる何て普通は許されない行為だろう...失敗は許されないだろうな...)



村長との打ち合わせも終わり、一息つく為に波打ち際をチャコとゆっくり散歩した。

「なあなあ、この貝綺麗じゃね?」 薄桃色の巻貝だった。

「ああ、綺麗だな」

「この貝貰っても良いのかな?」

「ん?砂浜に落ちている貝だから問題無いと思うけど、一応後で村長に聞いて見ようか?」

「エヘヘ、ありがとう」

「チャコは、綺麗な物が好きなのか?」

「おう、変かな?」

「いや、そんな事は無いと思う.........よし!じゃあ少し待ってろ!」

俺は、海に飛び込んだ。海底を探していると、あったあった少し大きめの塊だった。

魔族と闘った時、海底が一瞬見えた時に見つけていたのだ。

海から上がった俺はその塊を少し千切って掌に乗せた。

「フッフッフ...チャコ、見ていろよ!」

「おう!」

掌の上に乗せた燻んだ色の小さな塊は、ポコポコと動き出し、くすんでいた塊が黄金色に光輝き出した。そして造形を変えリリーフレアの形状に変えた。

ペンダントにして、チャコへ贈った。

男に同士で気持ち悪がられるかな?と思ったのだが、意外と喜んでいて俺も嬉しくなった。

そのペンダントには、仕掛けを施させて貰った。今俺の出来る最強強度の結界を仕込んだのだ。

「常に身につけておくように!結構カッコイイだろ?」

「.........カッコいいよ」


「そろそろ、帰ろうか」

「おう...あの、ジン」

「ん?何だ..」

「ありがとう!」

「気に入ってくれて嬉しいよ」


そして、宿屋に帰った。

早速風呂に入ってくつろいだのだが、やっぱり宿屋選びの条件は貸切が出来て、デカイ風呂だよね。

「ジン」

「何だ?」

「背中流してやるよ」

「ああ、悪いな。終わったらチャコの背中は俺が流すよ」

「そう?ありがとう」


(はぁ〜〜、風呂はイイねぇ〜〜最高だぁ)


結界強化の為の山籠り前に村人達の武器へ魔法付与を施した。今まで魔法付与して行くと、200個程で疲れてしまっていたが、身体の内なる力を解放して魔法を発動すると、疲れる事なく村人全員分の魔法付与が終わってしまった。

(成る程、少し分かった気がする、力を解放してからの方が断然効率が良いんだな)


疲れは無かったが、流石に村人全員分の武器の魔法付与には時間が掛かってしまい陽が傾きかけてしまっていた。本日の遺跡行きは取りやめて、明日の早朝から始める事とにした。

いちいち宿屋に帰るのは面倒なので、テント、寝袋、カトラリーや皿、鍋等を持ち野営の準備をして明日からの遺跡調査、結界強化の為に備えた。


朝を迎え、遺跡に向けて、出発しようとした時.....


[ コンコン ]


「チャコ、すまないが、出てくれるかい?」

「おう!」


[ ギイイイイイイ ] 玄関ドアを開けた。


「はい、どなた?」


「こんにちは」


「だれ?」


「あっ失礼致しました。私ですタエです。リカです。私達はこの度の遺跡調のお手伝いをさせて頂く事になりました」


「ジン様チャコ様どうぞ、宜しくお願いします」

「マジで?」

「ウフフ、マジですよ♡」

「えへへ、私は晩酌部隊です」

「コラ、リカさん真面目にして下さい」

「ごめんなさい....」

「私達は、なにぶん田舎の村娘です、至らない点ばかりだとは思いますが、何卒宜しくお願い致します」

「そこまで言われてしまっては....チャコどうする?」

「オラ、チャコ様って言われちまった....」ホワ〜ン

「ダメだ、チャコの奴は今正常な判断が出来ないと思う、しかしお給金はどうするんだ?」

「この度の依頼は、村長様自らのもので、ドミトリー・ドンスコ様がお支払いになられますので、ご安心を」

「村長......そこまで、気を使わなくても....」

「あっ村長も同行されるのですよ」

「へ?...そうなの?」

「はい、ですので身の回りの事は全て私達にお任せ下さい」

「そういう事ならば、甘えさせて貰います」

「「はい!」」

(こんなにスタイルが良くて、美しい方が同行してくれるなんて信じられないよ)

何だか、ウキウキしていたら、チャコに睨まれました。


「さあ!出発〜〜つ」

「お〜!」

(村からそんなに離れていないけどね♡)


早速遺跡に到着した俺達は、先ずはテント、炊事場、そして、近くの川に酒瓶を沈めて冷やして、準備完了だ。

周りを見渡すと、結構な人数が集まっていた。

既に水着になって遊んでいる者や、酒盛りを始めている者.....

(全くここの人達は何て、何て、危機感のない人達なんだ!まっそこも良いところだよね)


さて、俺は遺跡の、前に立ち手を翳して目を瞑った。

(俺の中に入り込んだ、知識を使うんだ。さあどうすれば良いのか教えてくれ)

様々な情報が一気に流れ込んで来てパニックになったが、一つ一つの積み重ねだな!と思い自分の中の魔力を少しづつ使いながら、まるで鬼神様と会話をする様に、ゆっくりと進めていった。


周りの者からしたら、手を翳して動かなくなった俺を気遣ってくれていたが、流石に2日目になった時に、チャコが少し強引に俺を、遺跡から引き離した。


「ふう〜っあっチャコか、どうした?」

「どうした?じゃね〜だろ!ジンは遺跡に張り付いて動かなくなっちまって2日だぞ!2日!何にも食べないし、心配するだろ」

「ああ、2日間も張り付いていたのか、ごめんな」

「ん?ああ、無事で良かったよ」

「なんだか、お腹が減ったな」

「じゃあ、ご飯にしよう」

「そうだな」

俺が遺跡から離れようとした瞬間、フラついて倒れかかった。

「あぶねっ」

チャコがすかさず支えてくれた。

「サンキュー」

「へへっ!初めてジンを助けた気分だ」

「ははっ、そんな事ないぞ、俺は何時もチャコに救われているよ」

「はあ〜?オラが?」

「そうだ」

「.........」 何故かチャコの顔が真っ赤に染まった。


しっかりと食事をして、俺は少し仮眠をし又遺跡の前に立った。


「さて、始めますか」


手を翳して集中した。


今度は、どこかの空間に転移した様だった。


真っ黒な空間で何も見えない、でも壁はあった。段々と目が慣れてくると、少しばかりの光が見えたが、光量が足りない。

俺は指先に火を灯して辺りを見渡した。

空間は、決して大きくはないが、正方形のつくりだった。

扉を探しながら壁づたいに歩くと、壁に寄りかかった人物が俺を見て苦笑いをしていた。


「驚いた、アンタは誰だ?」 (結構な年だぞ、この人)

「ふむ、儂を知らんのか?」

(あっこの声は...)

「鬼神様?」

「ん?鬼神様じゃと?キビ爺じゃよ」

「キビ爺?キビ・アル・インダストリ様ですか?」

「ふむ......そうじゃが....」

「お主名前は?」

「ジン」

「ジンとな?」

「はい」

「そうか」 (選択性記憶欠損じゃな)

「まぁそのうち、思い出す時が来るじゃろう」

「ところで、ジンは何をしたいのじゃ?」

「スピルト村の結界を強化したいのです」

「何故じゃ?」

「村人達を守りたいからです」

「結界だけで守り通せるものなのか?」

「多分無理だと思います」

「なら、何故するのじゃ?」

「少しでも、時間を稼げば手を打てるかもしれないからです」

「元から、断たなきゃダメではないかの?」

「それも考えましたが、数が多過ぎて私一人での殲滅は無理な事だと思います」

「では、強い仲間を欲するのかの?」

「はい、ですが怖さもあります」

「ほう」

「仲間がもし傷つけられてしまったら、俺はその怒りを抑える自身がありません」

「ふむ、なるほどのう.....では、どうする?」

「この村の結界を強化する事によって、俺が付与する結界も強化して、闘う仲間を守りたい」

「ふむ、未だ力に対する思いは弱いが、まぁ良かろう」

「と、言うと?」

「この先は、禁断の魔術じゃが、お主ならば問題なかろう」

「禁断?」

「そうじゃ、選ばれんかったら死ぬだけじゃ」

「おいおい、気軽に言うじゃないか! マジ?」

「マジじゃ!」

(はぁ〜〜 もう、後には引けないし、 諦めるしか無いか......)


「キビ爺!聞きたいことがあるのですが」

「何じゃ?」

「記憶を無くす前の俺をご存知のなのですよね」

「さあ、どうかの?」

(教えては、くれないか.....だが名前とか知ってそうだったけど......)

「ところで、キビ爺は思念体なのですか?今生きているのですか?」

「さて、始めるかの」

(あら?しれっとスルーされたよ)


「うおっ!」

四角い部屋から飛び出して、ブラックホールに引き込まれていった。

其処には、何も無い..........


真っ暗な空間の中で、キビ様もいない.......


閉じ込められたのか?............


いや、不快な空間でも無い..........


むしろ気持ちが良い..........


心地の良い温度だ.........


少し先に小さな光が見えた........


手を伸ばすが、届かない........


両手、両足をバタバタと動かし藻搔いた......


黒く大きな塊が俺の体を包み込んだ......


それは、とても大きな塊で潰されると思ったが、俺を優しく包み込み、光の場所に届けてくれた..............



「ジョ、いやジンよ! ここは、儂の魂の中なのじゃ」 (姿は見えないが、確かにキビ様の声だった)

「鬼神の完全なる核の適合者として最後のテストだったのじゃが、合格じゃな」

「その核を受け取るが良い」

「え?俺は鬼神なのか?」

「本当にそんな事まで忘れたのか?」

「じゃが、核の不足している状態でプラズマまで使えたのは、見事じゃ!」

「そしてこの空間はの、お主がアルゴの様な破壊神になる要素が無いか見させてもらったのじゃ」

「俺が、破壊神に.....」

「いや、もし今お主が破壊神になってしもうたら、この世界も他の世界もどうなるか、分からんぞ」



「さて、これでジンの希望は叶ったのじゃが....どうじゃ?」

「え? まだ結界が....」

「あんな物の強化何ぞ簡単じゃ!遺跡に手を翳してもう少し神力を流してみたら良い......問題解決じゃ!」


「ジン、ところでのう、お願いがあるのじゃ儂をプエルト国へ連れて行って欲しいそして、ビッケにこの首輪を嵌めて欲しいのじゃ。 頼めるかの?」


「ああ、やるだけやってみるよ」



(ジョー・タカオカ.....面白い人生じゃの。それにジョーの鬼神としての器が大きくなっとった、もう高校生位の身長になっとったの.....それに、あの魔力量と神力は桁が違うの...しかも未だ25歳前だと言うのに.....)


俺全体を真っ白な光が包み、暗闇から解放された。


そして、遺跡の横に立つ俺は意識を取り戻したのだが、その場でぶっ倒れてしまった。


「ジン、どうした?」

「ああ、何だか力が入らないんだ.....」

「あら、ジン様如何なさいました?」

「少し疲れただけだ。それにお腹も空いたよ」

「何だ、食事か」


どうやら、俺は又体感時間と実際の時間にずれが生じてしまっていたようだった。


みんなでゆっくりと食事をした。

食後は、少し寝っ転がって休息を取った。


その後、結界の強化も無事に終わった。


そして、3日程の間で戦闘訓練メニューを村民と共に作りあげ、俺の依頼された仕事はひとまず完了となった。


俺とチャコはプエルト国へ向けて出発するべく、旅支度を始めた。準備をしていると、ドミトリー村長が宿屋にやって来た。


「もう、旅立たれてしまうのですか?」

「はい、鬼神様に託された事もありますので...」

「村の人達には、沢山お世話になりました」

「いえいえ、こちらの方こそ何から何まで.......これで安心して暮らして行けます」

「結界は強くなりましたが、油断は大敵ですよ」

「そうだな.....忠告、受け取っておくよ」

何時も元気な、村長が気落ちしてしまっていた。


「永遠の別れでは無いのですから、湿っぽいのはやめませんか?」

「そうだな...いつでも帰ってくるといい」

「ありがとうございます」


そして、俺とチャコはプエルト国へ向けて出航した。


読んで下さり、ありがとうございました。

次回も宜しくお願いします。

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