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カオカだね

宜しくお願いします。

今回、我々[ 緋き絆 ]が救出した獣人は総勢18人だった。兎獣人は女性が10人で奴隷市場で最も人気があるのだそうだ。

男性は皆身体が大きく体力のありそうな者達ばかりで、サイ・カバ・ゴリラ獣人がおり、8人捕らわれていた。


(助け出せたのは、トゥルスのお手柄だね)


朝食の用意をトゥルスとルクリウスが二人でやってくれた。いや、獣人達や騎士団員の方達の分も全てだ、又料理も種族毎に好みがあるのでそれぞれが違っているという、手の込んだものだった。


騎士団員、獣人達、緋き絆は、皆んな笑顔で舌鼓を打った。


「さて、先は長い、そろそろ出発いたしましょう」

騎士団の団長さんが声をかけてきた。


「「「「「「了解です」」」」」」


荷馬車が4台と馬が7頭での移動がスタートした。

荷馬車が4台になったのは、御者を除き荷馬車は6人乗りなので、獣人達は3台に別れて乗って貰ったのだ。

荷馬車の1台には、モナスが乗った続くように騎士団員の4人が監視の為に乗り込み、各馬車には御者として騎士団員がそれぞれ乗った。

結局、緋き絆 6人 獣人 18人 騎士団員10人 貴族1人 雇われ御者 4人と総勢39人の結構な規模になった。


トゥルスに食材の量は大丈夫か?を聞いたところかなり補充したので、充分との事だった。


あまり話をしようとしなかった獣人達も朝食を食べ終わった頃から、自然と話しが出来る様になった。

(やっぱり、美味しいご飯には、人の気持ちを和ませる魔法があるよな、トゥルスありがとう)


「ふふっ僕はいつでもジョウの為なら美味しいご飯を作るよ♡」


(はっ!月兎(ゲッシ)?.............いないか?)


「トゥルス、ありがとう、これからも宜しく」


「はっはい」 パァアア

(うん、その笑顔が最高です)


獣人の男達は、やたらとロッペン討伐の話を聞きたがった。そこでアレスが騎士団員と乗馬を変わってもらい獣人達のいる荷馬車に乗り込み得意になって話し始めた。合間合間に「おお〜〜」とか「ほほ〜〜う」とか「すげ〜〜」と馬で併走している俺の耳にまで届いてくる。少し恥ずかしいな......話しを盛って無いだろうな...

暫くするとアレスは騎士団の人と再度変わってもらい乗馬に戻った。


「エッヘン、獣人達にジョウのすんげー事をちゃんと伝えて来たぜ」


「おっおう、ありがとう、アレス」(少し不安だが...)


そろそろ昼食の時間だね。


馬車、馬の脚を止めて昼食となった。

昼食は量も多くて時短の為、トゥルス、ルクリウス、ラム、ディアと騎士団員1人とうささん5人が作ることになった。


「ん?」 並べられた食事に違和感を感じた。


「ちょっと、皆んな食べるのストップして」


「「「「「「え?」」」」」」


「どうしたの、ジョー君?」


「少し気になるんだ、ディア確認してもらえるかい?」


「分かったわ、少し時間を頂戴ね」


ディアは、手を翳すと緑色の光を発光させ、意識を集中させた。


「モナスのスープと、ラムのサンドウィッチと、俺のこのコップの中身と、ルクリウスのサンドウィッチと、アレスのローストビーフ、トゥルスのフォーク、ディアのフォークに何か体に良くない物が付着しているのかしら.........もう少し調べてみるね....これって.....あっ!私が飲まされた毒と似たものね、フォークには、塗り込んでいるわジョウ君」


「やはりな、この中に鴉が紛れ込んでいるらしいな」

「そして、モナスは口封じか」


「ひっひいいいいいい、のっのんのんよ、私を殺そうだなんて....」


「さぁて、誰なのか白状してもらうよ」


ルクリウスの真義の開示魔法は、未だ 弱く高度な隠蔽魔法か施されていた場合は開示出来ないとの事。しかも無理に開示を行使すると、相手の精神が壊れて錯乱してしまうとの事だ。


「此方は、毒を盛られて、殺されるところだったんだ、悪党がどうなろうと....」


「分かったジョウ、補助を頼む」


「オーケー!」


ルクリウスの肩に手を添えて、ゆっくりと魔力いや、神力を流した。


「はっぅぅ...ひゃっ...」


「さっさて、皆に問おう」


「「「「「「「「「「え?」」」」」」」」」」


「良いか?質問するぞ、毒を盛ったのは誰だ?」


「「「「「「「「私達じゃない」」」」」」」」


「何故?」 何か、白い光が発した気がした。


皆んなの目がトロンとしだして...


「もう一度聞くが毒を盛ったのは誰だ」


寸秒して騎士団員の一人が手を挙げて前に進み出て来た。


「アンタは鴉か?」


コクリと頷いた。


「何故、騎士団員の中に鴉が紛れ込んでいるんだ?」


「普通に試験を受けて入団したのだ、騎士団の中には未だ未だ仲間がいる、お前達は必ず殺す」


「ほぅ、僕が受けてやるよ」


「ぎゃっはははは、大した自信だなぁ〜〜」

「お前らは間も無く死ぬんだよ」


「あの、飛んで来てる彼奴らか?」

「よく分かったな、隠蔽の魔法を施しているのだがな」

「もう間も無く我等の同胞が、俺を回収しに来るのだ、俺に何かあったらお前らは確実に全滅だ」


「ギャハハギャハハギャハハハハ〜〜〜」


ボコン! 取り敢えず、軽く拳骨で殴った。


「おっおい、人の話を聞いて無かったのか?」


「アンタ、何か勘違いして無いか?僕は人じゃ無いんだよ!鬼人だからお前らの脅しはサッパリ分からん」


「お前は、バカなのか?」


バチチチチチ

俺の横から電撃が飛んだ。


[ ドサッ ]

(あら?意識を刈り取られたみたいだな)


後ろを振り返ると、ラムさんが、とても美しい雷鼓の連鼓が見えますです。


「私のジョー君を、罵る者はナ・ン・ビ・ト・たりとも許さないんだから」

(ラムさん、あざーす)


一応逃げない様に、バウンダリゾーン [ 結界 ]で包んだ。

「さてと、魔獣が近づいている、ここにいる皆んなを守っていてくれるかい?」


「「「「「了解です♡緋き絆の名にかけて」」」」」


「OK、頼んだよ」


ここら全体を一応バウンダリゾーン [ 結界 ]を張った。


雨雲が近づいて来るかの様に黒い影を纏って近づいて来た。


その数は30疋程だった。

近づくにつれて、姿の確認が出来てきたが大きさは、ロッペン程大きくは無く2メートル位の肉食獣に翼が生えた魔獣だった。


地上からは超大型犬が土煙を上げ押し寄せて来ていたのだ。

空からやって来ている魔獣は、マンティコアと思われ、走って来ているのはヘルハウンドかな?まぁどっちにしろ何とかして早く決着を付けたかった。


「うむぅ〜〜〜〜」

腕を組んで悩んだ........


「よし、あれをやるか!」


「一気に方を付けさせてもらうぞ」


上着を脱ぎ、今の俺のできる最大の闘気を放出させると、15メートル位の人影ができ、俺の身体に吸い込まれていく、俺の身体は大きくなり、一番使いやすい2メートル程の体格のとなった。

(おや?角も犬歯も肌の色も変化無しだな..何でだ?」


「んん?」


ヘルハウンドは怯えて、尻尾がお尻にピッタリとくっ付いて立ち止まり、プルプルと震えていた。


マンティコアは、未だ此方に向かって来ていた。


ヘルハウンドには、威圧が有効だったのでそのまま威圧をぶつけてバウンダリゾーン [ 結界 ]で生け捕りにした。

ガラスケースに入れられたワンコと同じように結界を手で引っ掻いている姿は、意外と可愛いと思えた。


マンティコアは、俺の周りを周回して飛び様子を伺っている様に見えた。

特に攻撃をして来る様子がない為、静観していた...


「いったい何がしたいんだ?」

俺は索敵の範囲を広げ、更に捉えた鴉の仲間を探った。

中々見つからなかったが、理由は直ぐに分かった。


「マジかよ!」


マンティコアの1体に狙いを定めて、炎弾を飛ばした。


「ぐあぁ〜〜っ!」「あっあぢぃ〜〜あぢぃ〜〜」


黒いローブを着た二人が落ちて来た。


マンティコアの群れの中に着ぐるみを着て紛れていたのだ。(マタギか!)っと心の中で突っ込んでしまった。


コイツら、馬鹿っぽいなぁ〜〜と思いながらも、落ちて地面とぶつかる直前、風魔法?でフワリと着地した。中々やるもんだ、奴らのダメージは火傷くらいのものだろう。


「さてさて、鴉どうする?闘うか?」

「待て待て、何故分かった?」

「あんな不細工な着ぐるみなんぞ直ぐ分かるわ!」

「なっなんと、隠蔽魔法も効かぬとは」

「所で何であの、マンティコアは襲って来ない」

「お前が、何かをしたのではないのか?」

「いや、な〜〜んもして無いぞ」

「ばっ馬鹿な!」

「早く降りて、闘え[ グリフォン ] !」

黒ローブの男達は、魔獣に向けて何かの魔法を放った。

「ん?」

「グリフォン、だと?」

「どう見ても、伝説の魔獣グリフォンであろう」

「こらこら、こらこら、伝説の魔獣 [ グリフォン ] ならばこんなに群れてる筈無いだろ」

「こっコイツ、本物のグリフォンと会った事があるのか?」


「ある訳ね〜だろ!伝説の魔獣だぞ?ひょいひょい会えたら伝説にならんだろうが!」


「何だ、グリフォンを知らんのか、あの飛んでおるグリフォンは、我らの秘術により作り出された最強の魔獣なのだ」


「どうだ、臆したか?」 ニヤリ


「いや、別に.......」

「ところで何時になったら、闘うんだ?」


(鴉の着ぐるみはっと、あと4体か...)

炎弾を作り着ぐるみ全てに狙いを定めて、炎弾を飛ばした。


「ぐあぁ〜〜っ!」「あっあぢぃ〜〜あぢぃ〜〜」

「ぐあぁ〜〜っ!」「あっあぢぃ〜〜あぢぃ〜〜」

「ぐあぁ〜〜っ!」「あっあぢぃ〜〜あぢぃ〜〜」

「ぐあぁ〜〜っ!」「あっあぢぃ〜〜あぢぃ〜〜」


着ぐるみ4体分の黒いローブを着た8人が落ちて来た。

その内2人は、風魔法?が間に合わず、そのまま地面に落ちた。多分骨折位はしたのだろう。かなり痛がっていた。(アホらしい...)


「いったい、どーなっているのだ、グリフォンどもはいつまで経っても旋回しているだけで、闘おうとしないでは無いか!何故なのだ!」

落ちて来た奴の中でもこの五月蝿い鴉は金糸の刺繍が入った凝ったデザインのローブを着ていた。


「隊長それが、あの鬼人がおかしな事ばらららりら」


[ ガン、ゴン、ガン、ゴン、ゴガン! ]


隊長と呼ばれた男と隊長に話しかけた男を殴り倒した。


「なっ何と卑怯だろ!」


「はぁ?アンタ達は、何しに来たんだ?仲間らしき奴は、僕達を殺すと言っていたがな、違うのか?」

(残りは8人か)


「くっ」


「あの、グリフォンはお前達が勝手な都合で作ったのか?」


「グリフォンは、我々の兵器であり道具なのだ」


(元いた世界にいた軍用犬みたいな子達なのか......)


「アイツらをどうするんだ?」


「我らの道具が不良品ならば、廃棄するのみだ」


鴉の黒ローブ8人は、一斉に詠唱を始めグリフォンとヘルハウンドへ魔法を放った。


あのグリフォンとか言われていた魔獣は、少し離れた場所で、マッタリと水を飲んでいて、とても殺人兵器には見えなかったが、魔法が放たれると頭が爆ぜ、頭を失った魔獣はパタリと横たわっていった。

ヘルハウンドは、結界を張っていたおかげで、無事ではあったが、今まで使役して来た魔獣をあっさりと殺し、平静で居られる鴉に強い怒りが湧き立った。

骸になったグリフォンの身体から白い煙が吹き出し始め辺りの草が枯れ果てていく。


「なんだ、あの煙は」


「ぎゃっははははははは....死ね、死ね、死ぬが良い」


「このガスは、生物の細胞を喰らい成長していく、お前達の細胞を喰らい尽くすまではな、動物だろうが、植物だろうが、あらゆる物を喰らい成長していくのだ」


「精々お前ら助かるように祈るんだな、鬼人の兄ちゃん、お前が死ねば結界の奴らもお陀仏だぜ!」


[ ギャハハハハハハハハハハハハハハ ]


「あばよ!」


「おい、隊長や仲間は、どうするんだ?」


「使え無くなった者は捨てるだけだ」


黒ローブの鴉達は、完全に仲間を見捨て逃げるつもりの様だ。


バウンダリゾーン [ 結界 ]を張って閉じ込めた。

「何だ、此れは、何なんだ!」

「副隊長、何かの結界の様です」

「早く、解除しろ!とっとと離脱だ」


「おい!逃げられると思ったのか?」


[ バチチチチチ ]


鴉どもに電撃を放ち、意識を刈り取った。


そうしている間にも更に、ガスは成長していく.....


「相当ヤバイガスなのか?」

俺はガスの範囲を囲む様に、バウンダリゾーン [ 結界 ]を張った。


「さてと、どうするかね」

「ジョウ君」

「なんだい、ディア」

「その毒ガスは、私が作ってしまった物かもしれないの」

「は?マジか!」

「本当よ、虫除けより強力な殺虫剤を作ろうとして、偶然出来上がってしまったの、でもその作り方とサンプルは厳重にギルドの金庫室に保管されているはずなのよ」

「僕はどうしたら、良いかな?」

「無害化するには、時間がとても掛かるけど増殖を防いで、太陽光に当て続けるか、時間を掛けずに無害化するには自然現象の雷並みの電撃で分解するかのどちらかだわ」


(俺の出せる最大の雷をぶつけてみるか...)


鬼神モードの状態で、最大級の闘気を纏う為に意識を集中させた。身体に力が漲り溢れ出してきた。よし、意識を保ててるかな?そして更に闘気をと思った瞬間に、辺りの空間が歪み、空間の先にドワーフの美味しそうなブッシュドノエルの家が見えた気がした。更に俺の意識が飛びかけた為慌てて抑えた。 (ヤバッ)


パリリリリ

黄金色の雷鳥が肩にとまった。


「ジョー君 お願い無理をしないで、ジョー君のすぐ側の結界内にいる大型犬や、獣人達や、騎士団員の数名を見て欲しい皆んな倒れだしたの、私達も、とっても苦しい...」


「あらら、本当だ......ラム、すまない...」

獣人の皆んなは、白目を剥いて泡を吹いていた。


「うううん、ジョー君がジョー君であれば良いの」


「サンキュー」


(よし、再度仕切り直しだ)


鬼神モードのまま、更に力の解放を優しくゆっくりやってみた。


身体が熱い、心臓の鼓動が早くなる、心の中に有る暴力的な何かが目覚めてしまいそうになる.......

(......抑え切らなければ.....駄目か?いや、何とかなる、いや、何とかするんだ!俺は鬼神だろうが〜〜)


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

咆哮を上げていた。


[ グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ ]

大地が揺れる、地割れが起こる、空から光が無くなって一帯が赤黒いまるで臓器の中に入り込んでしまったかの様な空間になっていた。


俺の頭の角と犬歯が成長していく、身体に纏う闘気も漆黒の色になっていた。鬼神モードに成り立ての頃は力の解放と比例して無尽蔵に身体のサイズが大きくなっていただけだった、最近では身体を動きやすい2メートル程にに抑えて力のみの増大に成功していた。しかし、今回の鬼神モードからの更なる力の解放は、破壊衝動に駆られてしまう。

(未だ未だ未熟者なんだな......情けねぇ.......)

身体は際限無く大きくなろうとしているが、何とか少しの成長で押さえ込めた。パンツが弾けるからな...


(さてと、今できる最大限の雷を起こしあのガスを無害化させないとな)

意識を集中させた。


[ ババッバッバッバッチッバチッバチッバチッチチ ]


今までで、見たこともない稲妻が全身を包み出した。

白い繭に包まれたかにも見えるが、俺の周りの土や石が浮かび上がる、そのまま左拳をガスを閉じ込めたバウンダリゾーン [ 結界 ]へ突き出した。


[ バッバッバチッバチッバチッバチッバチッバチッ ]

ドドドド〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン

雷鳴が轟き、結界は煙に包まれた。

耳が酷く、キーーーーーーーーーーンっとなり暫くは何も聞こえなくなっていまった。

耳に防御系の何かを施さなければと反省した。


闘気を解除し、何時もの鬼神モードになった。


爆煙が収まり、辺りが見えだすと結界内のガスは無色透明になっていた。


「皆んな、大丈夫かい?」


「「「「「うん」」」」」


「ディア、どうだろうか?無害化されているかな?」


「結界から出るよ」


「ああ」


ディアは俺の横に並び立ち、空中に浮遊させている結界を見上げた。


「あと、もう少し」


ディアは、手を結界に近づけた....


[ バチッ ]


「痛っ」


「ディア、大丈夫?」


「帯電してて、駄目分からない」


全てのバウンダリゾーン [ 結界 ]を空中へ浮かせ、俺はディアを抱っこして飛び上がり、ガスを囲んだ結界を地上に下ろしてアースをした。


結界に纏っていた電気が流れて行き安定したよう様に見えたので、俺から地面に降りた。


「よし、大丈夫そうだな」


「うん、そうだね♡」


皆んなのバウンダリゾーン [ 結界 ]をゆっくりと下ろした。


「ぐぎぎ、ディアちゃんだけ良いなぁ〜〜私も抱っこして欲しかったな〜〜」 プンプン

(ラムさん、丸聞こえですよ〜)


「さてと、ディアどうかな?」

ディアは、結界へ近づいて手をかざした。


「すっ凄い......本当に無害化されています」


「やった!成功だね」


俺はガスを包んでいた結界を解除した。


「何故、奴らがディアの毒ガスを作れたのか聞き出さなくちゃだな」


鴉の奴ら8人を拘束している結界へ近づいた。


「ん?どうやら意識が戻ったらしいな」


「あんな所に雷を落とされれば誰でも気が付くわ!」


「お前はなっ何者なのだ、ありえないぞ、たかだか鬼人の分際で、かの大魔法使いである [ ティアトマ ]様の御業であるかの如くあの様な雷を使えるなどあってはならないのだ!」


「目の前で起こった現実が受け入れられ無いとは、滑稽だな」


「じゃあ失礼するぞ」


鴉の奴ら8人が入っている結界の中へと入った。


「質問に答えろ、あのガスはどうやって作ったのだ」


「ブッハハハッハハハハ」


「なっなんだぁ〜」


「鬼人の癖に知らんのか?」


「鬼人がリーダーを務めるパーティ[ キャッツライト ]の一人メルキ とか言ったな、アイツから渡されたのだ」


「なっ何だと、そういう事だったのか?メルキ は何処だ?」


「アイツなら俺達のところじゃ無くて、藍鬼(あおおに)の所だろうよ」


「それで、お前達の本拠地は何処だ」


「そっそれは!うららららばぶらららうがぁぁぁぁ」


「結界内だから、魔法攻撃では無い筈だが.....む?あれは....」


鴉達の胸元が光り出した、寸秒で体がボコボコと内側から、何かが湧き立つ様に身体の至る所が歪な形に膨らんでは萎む......

途轍もなく、気味の悪い光景だった。

寸秒して、目が飛び出し、口から泡を吹き腕が取れ、湯気を纏って肉塊になり、徐々に液体になっていった......


皆んなには見せられないと思い、紫炎で灰にした。


全員の結界を解除して、集まり鴉のしていた首飾りを外させ、呪刻印が無いかを確認して隊長と呼ばれていた奴を含む3人を拘束した。


「殺生はしないで、解決したかったけど無理だったよ......」


「ジョウ......あの状況では、仕方が無いと言わざる得ないだろう......それに、あの魔獣との戦いは戦いにすらならなかったな...」

「本当だよね....何だか凄すぎて良く分からなかった」

「トゥルスの言った通り、僕にも良く分からなかったよ」

「毒ガスは、早めに結界で囲めて良かったよ」


「さてと、この3人の鴉達をどうするかだが.....」


「そうだな、サバナ国の騎士団へ連れて行こう」


「騎士団員の方達もそれで良いですか?」


「・・・・・・・・・・」


「ん?」


「貴方は、いえ、その貴女様のお名前を伺ってもよろしいのでしょうか?」


「ピクッ」


「あっジョー君平気だよ」


「では、団長様だけに、ゴニョゴニョゴニョ」


「なっなななんと!いえ、はぁ、やはり、左様でございましたか」


(そんなに、恐縮されたら、バレバレやん)

(皆んなの注目が、騎士団長とラムに集まっている.....どうしようかな)


「ま〜〜なんだ、僕はカオカって事で!」


「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」


「え?カオカって、本物ですか?」


「ああ、僕はカオカだ」

(騎士団も知っているのかよ、カオカってなんなの?)


「おおお〜〜!」 俺は右の拳を突き上げた。


「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」


「おおお〜〜!」


「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」


「おおお〜〜!」


「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」


(何だかとっても、気分が良いな.....)


ラムの事を誤魔化す為とはいえ、やり過ぎたなこりゃ。


騎士団員や、獣人達も、何だか目付きがキラキラしている。


(マジで、カオカってなに?)

[ おーい、ジョー元気ー ]

(あっ妖精なのか?)

[ そうだよ ]

(ところで、名前は有るのかい?)

[ 有るけど、言葉にならないんだ、何か決めてよ ]

(いいのか?)

[ うん ]

(なら、エリイでどうだ?)

[ エリイかぁ〜、うん気に入ったよ、ありがとう ]

(ああ、気に入ってくれて、嬉しいよ)

[ そういえば、カオカの事知りたいの? ]

(ああ、スンゴク気になる)

[ 魔法使いや、怖い人やアンデット等が好んで着ているフード付きのローブは、この大陸に伝わる伝説が元になっているんだ ]

(伝説?)

[ アスプと言う水の神とティアトマと言う海の神の戦いの伝説でね、二人の神々は生命の創造主だったんだよ、そんな二人が戦ったものだから世界は生命を生み出さなくなり暗黒に支配されて混沌に陥っていったんだ。その時一人神が降臨して混沌とした世界に終止符を打ち、生きとし生けるものがともに繁栄していける世界を創造されたんだ。その大梵様が[ カオカ ]って訳さ。そして、混沌を引き起こした張本人であるティアトマがフード付きローブを好んで着ていたことから、魔法使いや力を欲する物、恐怖の象徴?のアイデンティティになった様だよ ]

(そうだったのか.....だいたいは理解できたよ、エリイありがとう)

[ いいって、いいって、でもジョーがカオカかぁ〜そうなのかもね ]

(おいおい、そんな創造主になれる訳ないだろう...)


「ジョー君、大丈夫?」


「ああ、大丈夫だよ」


「庇ってくれて、ありがとう」 チュッ♡


「びっびっくりした!」 頬にキスをされた。


「エヘヘ、迷惑だった?」


「いや、嬉しかったよ」


「うむ、良い心がけである♡」


昼食を終えて結局40人にもなってしまった、一行は一路サバナ国まで向かった。4日で到着する予定だったが、鴉が増えたせいで、1日増え騎士団員と合流してから5日目にサバナ国へ到着したのだ。


サバナ国までの道中でも就寝前、ディア先生の魔力コントロール修練はかなりの精度で微調整が出来るまでになっていた。

そして、俺は間も無くキビ爺に会いに行けるかな?と思い出していた。

ラムに、キビ爺の事を聞いても、俺と出会えてからは一度も念話が来ないし、話かけても返事はないそうだ。


サバナ国の騎士団本部へ我ら[ 緋き絆 ]は向かった。



読んで下さり、ありがとうございました。

次回も宜しくお願いします。

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