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鴉だね

宜しくお願いします。

早馬に跨り数刻が過ぎた。昼食は、軽く済ませて林の中を駆け抜けて行く。林を抜け出ると、其処には二度目となる大きな支流を横切る大きな橋が架かっていた。


橋を渡り始めて暫時(しばらく)すると...


「ん?何だ」


大きな荷馬車が三台猛烈な勢いで向かって来る様だ。


[ 助けて... ]

「ん?」

[ おーい、ジョー ]

[ 何か聞こえたが? ]

[ あの荷馬車からだね ]

[ あの馬車は、なんなんだろう? ]

[どうやら、獣人族の奴隷を乗せているみたいだね ]

[ そうか...俺達の出る幕ではなさそうだね ]


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド


前を走る荷馬車は見た目が豪華で綺麗な黒い馬車で、2台目3台目は見た目からして、ボロかった。


すれ違い側に見た御者は、黒フードを被った何だか見た事がありそうな風貌だったので腕周りを凝視した。

タトゥーがチラリと見えたのだが、邪眼とは特定出来なかった。


「僕は、許さないよ」

俺がその言葉を聞いた直後、あの温厚なトゥルスが馬の手綱を引き脚を止めて月兎(ゲッシ)を肩に乗せて瑞獣獬豸(カイチ)を召喚した。

「カイちゃんお願い、あの馬車を止めて」

[ 余裕で止めてやるよ! ]

慌てて、メンバー全員も馬の脚を止めた。

「トゥルスどうしたのだ」

「おい!トゥルッチやるね〜〜」

「僕、ゲッちゃんから、馬車の中の人の事を聞いちゃったんだ」

「トゥルス、双方が納得しているのならば、我々は何も出来ないし、手出しをすると我々が法で裁かれてしまうのだぞ」

「違うんだ、ルクあの馬車の人達は誘拐されたんだ」

「何!」

「証拠はあるのか?」

「ゲッちゃんが教えてくれただけだから、何にも無い」

「う〜〜む......それだけでは.....動け.....ジッジョウ何処へ」

「決まってる!僕はトゥルスやゲッちゃんを信じてるからな!ちょっと行って確かめて来る」

「あら、馬車の中に怪我人の気配を感じるわ、私もご一緒します」

「サンキュー」

「ジョー君私も行くよ」 バチチチチチ

「ラム、危なくなったら必ず引くんだ」

「うん、分かった」

「アチシがカイちゃんに負けるかよ」

アレスはすでに荷馬車へ向かって疾っくに走って行ってしまった。

「しょうがないな」

ルクリウスは、皆んながほったらかした早馬全てを一ヶ所に纏めてから、追い掛けてきた。


獬豸(カイチ)とアレスは、先頭を走る黒馬車を止めるべく、獬豸(カイチ)は金色の粉を撒き、アレスは、炎を馬車に向かって放った。

驚いた、馬は急停止した。

「何事のん?」

「いえ、此処は・・・卿・・・お任せ下さいませ」

「とっとと、急いでのん」

やっぱりこの二人は決断が早いな。やっと追いついたよ。


黒馬車から、ゾロゾロと黒いローブを着た奴らが8人降りてきた。

「お前達は、何者か?」

「我らは伯爵閣下の従者である、閣下の運行を妨げるなど、極刑に値する。分かっているのか?」

「アチシが聞きたいのは、お前らは何処の何て名前の伯爵なんだよ」

「お前は、精霊使いか?」

「アチシが精霊使いに見えるか?ちげーよ」

「そっそうか」

「ならば余計に話にならんな、無礼は死をもって償え馬鹿女!おっとっと、チッコイ猿もな」

「ん?何故僕に話しかけて来ない?」

(あっ気配を消す隠蔽魔法の効果かな?どんどんレベルが上がっている気がするなぁ〜)

黒ローブの奴らが詠唱を始めると、持っていた杖に炎や雷や黒い霧や紫色の光等が出現した。

詠唱する声に力が入ると、杖から出現したものは、アレスと獬豸(カイチ)へ向かって一直線に飛び出した。

「あっヤベ」飛んで逃げようにも、遅れてしまった。


「クッソ、避けられねえ!」


身構えた所で、アレスのブレスレットが輝き出し、リィパルシャン [ 障壁魔法 ]に雷を纏って展開された。

リィパルシャン [ 障壁魔法 ]に当たった魔法は悉く術者に跳ね返り、ダメージを負わせた。


「ばっ馬鹿な、無詠唱でリフレクションだと!」

「あっあり得ぬ、ならば!」

「まっ待て!あの猿何処かで見た覚えが......」

「おい、臆したのか?馬鹿馬鹿しい」

「あんなのは、我らの魔法が一点に集中して勝手に反射したのであろう」

「よいか、今度は同じ属性にして、魔法を放つのだ」

「「「「「「「御意」」」」」」」

8人が同じ属性にした為、紫色の光はドンドンと大きくなり、やがて放たれた。


アレスの横には、ラム、トゥルス、ディア、が立ち4人はブレスレットを翳した。


カッ!


辺り一面が、黄金色に輝いた。


紫色の光は黄金色の光に包まれ霧散した。


「またしても、無詠唱だと!」


「お前達は、いったい何者だ」


「あんた達に名乗る義理は無いがな」

ルクリウスがやっと追いついた。

「ところで、あんた達のそのローブの肩の刺繍の紋章は、最近犯罪行為を繰り返して、ビンゴブックに載っている、犯罪組織[ 鴉 ]のメンバーであろう」

「チッ、知られちゃ帰すわけにはいかねぇなぁ〜〜」

「あははははは、貴方達、何か勘違いしていないかしら?今までの貴方達の攻撃魔法なんかが私達にダメージを負わせたかしら?」

「実力差が分かったら、とっとと失せなさい」

(ディア凄え、迫力だ)

「くそッ一時撤退だ」

「必ず戻るぞ」

奴らは尻尾を巻いて逃げて行った。

「さてと、あの馬車に乗った伯爵なんちゃらと言われていた奴に直接聞きますか」


[ コンコン ]


「し〜〜〜〜〜〜ん」


[ コンコン ]


「し〜〜〜〜〜〜ん」


[ カチャリ ]


「はわわ、貴方たちは、のんのんよ!」


「はぁ?」


「私の馬車なのよ!のんのんなのよ!」


大きく太った、人族なのだがアザラシみたいな顔つきで如何にも頭の残念な感じのおっさんだった。


「さあ、話して貰うぞ」


「後ろの馬車の積荷は何だ」


「獣人奴隷ですのん」


「ほう。で、どの様にして連れて来たのだ?」


「借金が返せないとの事で、私が善意のつもりで買い取ったのん」


「馬車の中の獣人達の前で同じ事が言えるのか?」


「ほぁ?」


「アンタだけを荷馬車に叩き込むのも、面白そうだな」


「ばっ馬鹿な事を言うで無いのん」


「殺されてしまいますのん」


「何故?」

(ん?段々とアザラシ男の目がトロンとしだした)


「酷い事をしたからに決まっておりますのん」


「酷い事って?」


「攫って来たからですのん.......」

(流石ルクリウスだな、何かの魔法を使っている様だ。情報の聞き出しは頼りになるな)


「アンタの名前は?」


「私の名前は、モナス・アプルトンなのん」

(ん?アプルトン?聞いた事があったな....)

「アプルトンと言えば、王都一の歓楽街を納めているあの伯爵家と繋がっているのか?」


「もがもうもがががが・・・・・」


「ふむ、余計なことは喋れない様にしてあるみたいだな」


「では、今の言葉は、この先に有る厩舎に常駐している王都の騎士団に伝えアンタの身柄を預かって貰うからな」


「はい、ですのん」


「奴隷を乗せている荷馬車には、何かしているのか?」


「はい、呪いを掛けているのんよ、勝手に降ろすと男は心臓が止まり、女は足の先から壊死して行き、10日程で死ぬのん」

「女のソレは、呪いなのか?」

「毒を固めた物を飲ませてあるのん、無理に外に連れ出すとその毒が女の身体に溶け込むのんよ」

「その毒はどこで、手に入れたのだ?」

「鴉が持って来たから知らないのん」

「呪いの解除方法は?」

「この鍵と、解除の呪文が必要なのん」

「分かった」

「すまないが、コイツを縛っておいて欲しい」

「アチシがキツ〜ック縛っておくぜ」ニヤニヤ

「やっ優しくして欲しいですのん」

情報をある程度まで、聞き出せた俺達は呪いの解除にトゥルスと俺 が担当して、毒を固めた錠剤の回収はラムとディアが担当する事になった。

「先ずは1台目だな」

「うん」

トゥルスが荷馬車の周りを注意深く見ていくと、ピタリと動きを止めて、呪いの掛かった場所を見つけた。


「トゥルス、流石だね」


「エヘヘ、僕見つけられたよ」


「ヨシヨシ、偉いぞ!」 ナデナデ


「「「じぃ〜〜〜〜じぃ〜〜〜じぃ〜〜・・・」」」


何か背中に視線を感じて、ゾクリとした。


「さっ早速解除をしよう」


「うん」


先ずは俺が呪いの術式に、手を翳しトゥルスが俺の腕を掴むのだが、背中から手を回してきて、抱きつく感じで俺の手首にそっと手を触れてきた。

背中にトゥルスの双丘の感覚が伝わり、耳には息遣いまで、トゥルスの柔らかな感触はとても新鮮だった。

しかも、俺の魔力もゆっくりとトゥルスに流れて又トゥルスの魔力もゆっくりと流れ込んでくる感覚は、何処かで....


(あっ!泉で感じた感覚だ!)


[ はい、当たり〜〜 ]

[ ん?ゲッちゃん? ]

[ そうだよ〜 ]

[ ところで、僕の魔力ってどれ位相手に流せるの? ]

[ 難しい質問だね、でも今位が限度だと思うよ ]

[ これ以上、流されたらトゥルスは気を失っちゃうよ ]

[ そっか、ありがとう ]


呪いの術式を押さえていた手から黒い霧が立ち上り、手を擦りながらずらすと完全に消えていた。

荷馬車の扉を、そ〜〜〜っと開くと、薄暗い庫内にキラキラと目だけが光っていた。


「あの〜〜大丈夫ですか? 一応助けに来た、者です」


「赤い髪.....小さな.....男の子....」


「えっとぉ〜出てきてもらえませんか?」


ピョコン


ピョコンピョコン


ピョコンピョコンピョコン


ピョコンピョコンピョコンピョコン


(この子達は、まっまさか、ウサ耳の美しい、女性達が出てきた)


「「「じぃ〜〜〜〜じぃ〜〜〜じぃ〜〜・・・」」」


「うっこっこっこっコンニチワ」


ウサ耳の美女達にハグをされそうになったのだが.....


「はい、はい、はい、はい、ジョー君は次ね、はい、次の荷馬車へどうぞ〜〜〜〜」


バチチチチチチチチチチチ ジロリ


(あの〜〜ラムさん背中に雷鼓の連鼓が見えますが..)


「........トゥルス、2台目やっちゃおう」


「うん♡」


何だか、トロンとした目になってきたけど、大丈夫なのかなぁ...


2台目の呪いの解除は少し手こずりはしたが、無事に解除が終わった。


荷馬車の扉を、そ〜〜〜っと開くと、薄暗い庫内にキラキラと目だけが光っていた。


「あの〜〜大丈夫ですか? 一応助けに来た、者です」


「赤い髪.....小さな.....男の子.....ウッホホ?」


「えっとぉ〜出てきてもらえませんか?」


「ウッホホ」


「え?ウッホホ?もしかして」


一番始めに降りてきたのは、ゴリラの獣人だった見た事がある気がしたが、ゴリラの獣人の区別が付くほど親しくもないので特に声も掛けずに次々と降りてくる攫われた獣人達を見送った。

捕らわれていた全ての獣人達に一度集まってもらった。


「私は、貴方達の国と三カ国同盟を結んでいる、プエルト国の者です、怖い思いを一杯一杯されたと思いますが、どうか安心して欲しいの」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「良ければだけど、私達はこれからサバナ国へ向かう途中だったので、一緒に行きますか?」


「ほっ本当か?」


「ええ、鬼人の誇りに誓って」


「所で、其処に居る....いや...いらっしゃる赤い髪のお方は、ジョエ・カオカか?ロペン討伐した、お方か?」


「ああ、ロッペンの討伐は僕達だよ」


「おっおお!ロッロペンを...カオカ、カオカ〜〜」


「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」


獣人達が全員揃って膝をつきながら崇められた。


「なっなっ何?これは何?」 ディアが戸惑った。

「何だろうね、僕も分からないや」 トゥルスも??

「さぁ〜〜私には分からないな」

「ルクリウスでも分からないか...」


「ん?」

「おっ良いぞ良いぞ、そうだ、アチシを拝むのだ、そして最高のローストビーフを[ ガツンッ! ]たべらぺらぶりぷろ〜」


俺は振りかぶってアレスの頭に拳骨を食らわせた。


「痛いじゃないか、ダーリン」


「「「「「「おおっ!カオカ様の」」」」」」


「はい、違います、違いますよ〜〜絶対に違いますよ〜〜」

(ラムさん、可愛い!もう最高でぇす)


「俺達に、感謝してるのかな?」


「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」


「サバナ国まで、皆んなを送り届けよう!」


「ふむ、依頼の仕事では無いが[ 緋き絆 ]にとっての初仕事だ!気を引き締めていこう」


「「「「「おー!」」」」」


「では、皆さん私達と一緒に参りましょう」


「「「「「「カオカ〜〜」」」」」」

(もう、ええやろ!恥ずいわ!)



橋を渡った先に厩舎が見えて来た。


厩舎に常駐されている、王都の騎士団に獣人誘拐の首謀者と見られるモナス・アプルトンの身柄を引渡したのだが、騎士団員からの要請でサバナ国にある騎士団サバナ支部にて収監したのち騎士団本部からの応援を待って、王都へ護送するのだそうだ。よってサバナ国まで[ 緋き絆 ]にも護送の応援要請を受けたのだ。サバナ国までであればの条件で快諾した。


「[ 緋き絆 ]の初の給金の出る仕事だ、皆気を引き締めていこう」


「「「「「おー!」」」」」


(やはり、こういう時ルクリウスは頼りになるなぁ〜)


早馬ならば、2日の距離だが、荷馬車の移動速度だと、4日の距離との事だった。


まぁそこまで急ぐ旅でも無いし、ゆっくり行きますかね。


そして既に辺りは暗くなり、厩舎の宿泊施設に獣人達に泊まってもらうと、満室の為[ 緋き絆 ]はテントを張った。

流石に騎士団員が恐縮してベッドを勧めてきたが、メンバーは、満場一致でお断りした。


厩舎から少しだけ離れた場所にテントを張った。

此処には、露天風呂があるとの事で、何と!我ら[ 緋き絆 ]の為に貸し切りしてくれるとの事だった。

(嬉しい、心遣いだ日本人気質の風呂好きは抜けないな)

この世界には街灯も無く、夜になると、辺りを照らすのは月明かりと松明ぐらいで明かりはほとんど無い。その為、星が本当に良く見える。夜空を見上げると本当に降って来そうな景色であまりにも美しい。今の時期は、天の河も良く見れた。露天風呂の気持ち良さと星空に見惚れている内に、ウトウトとうたた寝からストンと寝入ってしまった。


「キャッキャハハ、アハハ、フフッ」


「ん?」


可愛いらしい声が聞こえて来たのだが、湯けむりで眼前は見えにくい、スキルを使っても良かったが、リラックスしているし、危険は無いと判断してそのまま湯に浸かりながら、気を緩めていた。


「あれ?ジョー君?」


「んん?」 (この声は....)


「へ?.......ちょっちょっちょっと待ったぁ〜〜〜〜」

(ヤバイ、ヤバイよ、タオルが近くに無い!)

(そうだ、此処は冷静に、冷静に)

「あっラムなのかい?」

「うん」

「あの〜長湯し過ぎたね、僕は上がるからタオルを放ってくれないかな?」

「うん、良いよ〜〜」

「じゃあ、行くよ〜〜エイ!」


[ ザバァ ]


(おや?ザバァって)


何かが此方に飛んで来た。


煙りで良く見えないが、明らかにタオルよりデカイ!

段々と近づいてきたそれは........



ラムでした....



俺は思わず、ラムをお姫様抱っこでキャッチした。


「タオルだけで良かったのに...」


「エヘヘ、一緒に入りたかったんだもん」


「そっか、じゃあもう少しだけ入っておこうかな...って」


「ちがーーーーーーーーう」


「......何故裸なのかな?」


「だって、お風呂だよ?」


「そっそうだけど、僕は男なのですよ」


「うふふ、だってジョー君とだから良いの」


この状況で抱きつかれてしまったら、もう俺に抵抗する術は無かった。


「ラム、星空は良く見るのかい?」


「う〜〜ん、たまにかな」


「でも、ジョー君と見ている今日の星空は今までで一番綺麗に見えるよ」


「僕も同じ気持ちだよ。」


俺達は、とても良い雰囲気になっていたのだが....


「え〜〜コホン」


「我ら[ 緋き絆 ]も揃っているのだ、ほっとかれては困るぞ」


「ほえ?」


「えっと、皆さんは、ご結婚前のうら若き乙女では?」


「ははは、私達[ 緋き絆 ]の心は既に決まっているしな」


男前な発言をしたルクリウスだったが、話終わった後、頬を染め俺の横へ来てお猪口にお酒を入れて来た。

ディアとルクリウスは、お酒の呑める年齢なので一緒に冷酒を楽しんだ。


「何だろうな、幸せ過ぎる」


「え?」


(思わず、口走ってしまった)


「私達もだ」 ポッ


「うふふ、私もです」 ポッ


「あはっあははは」


「取り敢えず、楽しいお酒を飲もう」


「うぬぬ、私も飲んじゃうからね!」コソコソ

「アチシは、初めてだぜ」ヒソヒソ

「僕は、お料理の時少々」 ゴニョゴニョ

彼女達はブツブツ言いながら何やら相談していた。


「ブッヒャヒャヒャ」


「ん?どうしたんだ?」


「アレスちや〜んがぁ〜・・・オ・モ・シ・ロ〜イ」


「ヘラヘラ、ヘラヘラ、ジョー君!だ〜〜いしゅき」


「僕は、エヘヘ、エヘヘ、ジョウと一緒にいたい」


「一体誰がお酒を飲ませたんだ!」


「え〜ジュースと勘違いれした、テヘペロ〜ン」

ラムが俺のほっぺを舐めて来たよ。 ドキドキ


「うぃっヒック、ジョーキュンは、ワタシタチュ・トォ・・ズットォ・・イッショニ・・」ブクブクブク


(あっもう、ラムさん出来上がってます)


「危ないので、皆んな上がりましょう」


「「「「は〜〜い」」」」


テントに戻り、皆んな疲れていたのだろう寝床に入った瞬間、まるでスイッチを切るかの様に眠りについた。

チュン、チュン、チチチチチチ、チュン、チュン


朝日と小鳥のさえずりで俺は意識が覚醒した。

まるで花畑にいるのでは無いかと思わせる程の良い香りが鼻孔をくすぐる。

目を開けると、ラムが仰向けになっている俺に馬乗りになって顔を除き込んでいた。


「ラム?脅かさないで欲しいな」


「うううん、昨日の皆んなの言葉覚えているの?」


「ああ、全てでは無いけど大体は」


「ジョー君は、どう思っているの?」


「[ 緋き絆 ]として?」


「う〜〜ん、少し違うかな?」


「どう言う事?」


「う〜〜ん、やっぱり良いや」


「何だよ、ラム言いかけておいて、ずるいぞ」


「......ズルいのは、ジョー君だよ...」


「へ?」


「だって、異世界から来たって言っていたけど、いつ帰るのか?とか、帰らなきゃいけないのか?とか何にも言ってくれないんだもん」ウルルルル


「あっ!」


俺は、余りの自分の身勝手さに気が付いたのだ、確かに異世界から来たのは事実で、それは伝えたけれど、帰るとかの話は一度もしていなかった。

俺は、本当に大馬鹿野郎だ!何と伝えれば良いのかすら今は思い付かない。


唯、唯一言える事は......


「僕は、この世界に、ラムや、緋き絆や、セスさんやモーラさん、ドワーフの皆んな等、沢山の人達との繋がりが出来た。以前の世界では考えられない事なんだ」

「だから僕こそ、この世界にいつまでも、そういつまでも、ラムや緋き絆の皆んなと一緒に居たいんだよ」


「う〜〜む、緋き絆と一纏めにされたのは、何となく寂しい気もするが、ジョウの気持ちも分かった」


「うっうっうっ、ありがとう、ジョー君....」

(ラムは、泣き出してしまい言葉が出ない様だ)


「アチシはもう決めていたからな」 サムズアップ

「あっっっぼっ僕もだよ」 ニコッ

「うふふ、私もよ」 ♡♡

「私だって、ジョウに、操を....もがむがもがが..」

慌てて、トゥルスがルクリウスの口を塞いだ。


「この先もずっと僕と一緒に旅を続けてくれますか?」


「「「「「オッケ〜〜だよ」」」」」


「ありがとう、本当にありがとう」


さあ、朝食を食べて出発だね。


読んで下さり、ありがとうございました。

次回も宜しくお願いします。

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