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慰霊祭の前夜祭だね

宜しくお願いします。

昨日の騒動から一夜明けた。

サバナ国の獣人達は外壁や建物を破壊された瓦礫の撤去作業に追われていた。

しかしながら獣人の多くは笑顔を絶やさず動き回り慰霊祭の準備も概ね完了させていた。そう街は異常なほど活気があったのだ。


「キュラ...皆んな予想に反してめちゃくちゃ元気だな」

「うん、あっという間に、出店もどぉんどぉん、増えていくね♡  私あの肉串食べたい」

「はははは、そうだな買いに行こう」

「えへへへ、やったぁ〜」


いまだ街の所々破壊されてはいるが奇跡的に死者がいなかった事もあり、今の街は慰霊祭のお祭りムードになっていた。


昨日の騒動でジンとキュラはこの街だけでなく周辺でいったい何が起きていのかの情報を集める為にギルドへ向かったのだ。


[ カララン ]


2人はギルドへ入り真っ先に依頼ボードを見る事にした。

依頼内容の多くは家族や友人の捜索依頼が目に付いたのだが、昨日大暴れしていた奴らに、繋がりそうな依頼は特に見当たらなかった。


「んっ?」

捜索依頼の中に....


冒険者マスク&マスク・ド・レディの調査依頼で、特徴は銀髪の男女と書いてあり、マスクのスケッチも記載されていた。追記として、複数のマスクを所持していると思われるとも書き足されていた。依頼主はベッルーノと書かれていた。


( ベッルーノ?聞いた事があるような、無いような.......しっかし相変わらずマスクのスケッチ下手すぎ!)


等と思いながらキュラとボードを眺めていると....


「おいおいおい!か弱い人族の冒険者なんぞがサバナのギルドに何か用かよ」

「おいおい、そんなこと言っちゃあ薬草採集の受け手がいなくなっちまうぜ」

「ぶぁっはははははははは、そうか、そうか、そりゃあ悪りぃ!ぶぁっはははははははは」


まぁ何処にでもいる、感じの悪いゴロツキ冒険者が4人テーブルに座って麦酒を呷っていた。


「ふぅ〜」

「ジン、どうしたの?」

「いや、何でもないよ」

「情報を仕入れないとな...キュラ場所を変えよう」

「うん」


( ここじゃあまともな話は聞けそうにないな......まぁ情報と言えばやっぱり酒場だよな )


[ カララン ]


キュラとジンは、先程ギルドで獣人が人族に対しての態度から目立たない方が良いと判断し、極力目立たない席を選び酒とツマミをオーダーして近くに座る軽鎧を装備した獣人達の噂話に耳を傾けていた。


「おい、昨日の騒ぎを起こした奴らだけどよお、どうやらシャランが絡んでやがるってよ」

「あの教国かぁ.....」

「誰か入信してんのか?」

「ああ、子供を拐われちまった母親がな」


「そういやぁ、昨日の奴ら以外もとんでもねぇのが居んだろ」

「らしいな」

「噂じゃあ、あのアルゴじゃねぇかってよぉ」

「しかも竜人族の兵士1000人をものともしねぇで全員ぶっ殺しちまったらしいぜ」

「マジかよ。ありえねぇだろ」

「つぅ〜か、その話盛りすぎだろが」

「まぁあくまで噂だけどよ」

「何にせよ、あんな奴らにゃ関わらなぇ事だな」


「そうだ!カオカ様と比べたらどなんだ?」

「バッカ、カオカ様ならそんな奴、瞬殺だろ!目じゃねぇよ」

「だけどよぉ、カオカ様、最近ここらじゃ見かけてねぇってよ.......」

「なぁ〜に、慰霊祭には必ず来て下さるって」

「だよな。とっとと準備を済ませて迎えねぇとな」

「だな!」


「「「カオカ様に会いてぇなぁ〜」」」


「ったくよぉ....最近ではカオカ様のおかげで獣人狩りが減ったってぇのによぉ」

「お前たちゃ何だかお守りを貰ってんだろ?」

「ああ、まぁ」

「俺たちゃ最近越してきたばかりだからよ、お守り渡されんのが、いつになることやらだっての」


酒場は大盛況で、昨日の噂でもちきりだった。


「キュラ、情報に信憑性があるのか疑わしいが、中々面白い話が聞けたな......」


キュラに顔を向けると


「.................あらっ?」


いつの間にかキュラの姿が消えていたのだ。



「がっははははははははははははははははははは」


「あははははは、最高ぅ!」


やたら盛り上っているテーブルに目を向けると....


「おっ!アンタ、いけるねえ」

「エヘヘへへ♡」

「おいっ!酒だ!樽で持って来い!」

「何ダ!面白ソウダナ!オレモ混ゼロ!」

「うん?オメエは?ドワーフかよ!良いゼェ来いよ」

「ダハハハハハハハ」

「ガハハハハハハハ」

「所でぇお嬢ちゃん、慰霊祭の音楽祭目当てか?」

「それもあるよぉ」

「オッヤッパリ、ソウダヨナ!」

「実ワヨオ!音楽器ハ俺様ノ作品ダ」

「本当?凄ぉ〜い♡」

「あらららら、ドワーフのオッサンにスイッチが入っちまったよ」

「ウルセェヨ!」

「後ナァ、オ嬢チャン、コノ店ノ隅ッコ二アル ピアノ モ! オレ様ノ作品ヨォ」

「ピアノ?」

「アア、ジョーッテ 奴ト一緒ニ作ッタンダ」


( うおっ!キュラの奴ヴォワーズと話なんかして盛り上がってるし........しかし何であいつがいるんだ?)


「ジン、ジン〜ピアノがあるって」

「はぁ〜、そうらしいな.....」


ジンは、いつの間にかお友達になってしまった、サイの獣人、ヤギっぽい獣人そしてドワーフが座るテーブルに移動した。


「見ねぇツラだな」

「この国には最近到着したばかりなんだ」

「ほぉ、じゃあ昨日起こった事も知ってんだな」

「ああ、丁度宿泊してる宿屋の前で争ってたからな」

「見タノカ?」

「まぁ、おっかなくって顔は出せなかったけど...」

「ガハハハハハハハ、チゲェネェ」

「オレハ、ヴォワーズッテンダ」

「俺はジン、そして連れのキュラだ。一応冒険者をしている」

「人族の冒険者がサバナ国にねぇ....」

「アンタ、人族にしちゃあガタイはしっかりしてそうだな」ジンの身体をペタペタと触りまくるヤギ獣人。

「んだけどよぉ、獣人族の村でこなせる依頼なんざぁたかが知れてんだろ。もしかしてお尋ね者なのか?」

「ウォンテッドリストには載ちゃあいないよ。それに世界樹を見たくてね」

「何ダヨ、プエルト国ヘ向カウノカヨ」

「ああ、そうだが何か変か?」

「いいや、最近じゃあ鬼神様人気で人族がやたらとツノをくっつけていやがるからな、観光目的の奴も多くなった」

「へぇ〜」

「おっ!ニイちゃんは違うのかい?」

「ああ、ツノは別にどおでも良いんだ」

「エッエエエ〜〜私は欲しい。可愛いんだもん」

「ほれ、ヤッパリ」

「じゃあアンタは何でだ?」

「俺は、各国を見て回ってるだけだが?」

「何だ、流浪かよ」

「オイオイ、冒険者二アレコレ聞イテンジャネェ」

「悪リィナ、ジン 気ヲ悪クシネェデクレ」

「まぁ、楽しく飲もう」

「ガッハッハッハ」

「アンタラ人族ニシトクニャ勿体ネェナ」

「何でそう思う?」

「オレノ見テキタ人族ッテェノハ、何時モセカセカ働イテル、集団行動ガ大好キナ奴ラダナ」

「へぇ〜、そんな風に見てたのか」

「まぁヴォワーズの言う通りだな、だからよぉコイツ(ドワーフ)やらオレ達とこんな風に気軽に酒を飲める奴らなんかそう居るもんじゃねえんだ」

「そんなもんかね」

「ツレの嬢ちゃんが、こっちのテーブルに入ってきた時には驚いたぜ」

(おいおい、キュラから入っていったのか........まぁキュラのおかげで、獣人そしてドワーフと気軽に話せる様になったけどな..........一応後でお説教だな)


「ところで昨日の暴れた奴らだが.......................」

その後、昨日の件に戻り獣人、ドワーフが得ている情報を聞き出す事ができたのだった。


結局、晩飯までヴォワーズと獣人達話し込んでしまったのだった。お開きになったのは、いつもの様にキュラが潰れた為だった。

宿屋に帰り、キュラを、優しくベッドへ寝かせた後ジンは亜空間へ入っていった........

読んで下さり、ありがとうございました。

次回も宜しくお願いします。

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