77話 ビックリからの
「阿里沙〜上級生のお客さんが来てるよ〜」
「はーい、あり〜」
誰だろう、要さんかな?
「いえーい、元気してるかね?」
「うぇっ、水菱部長!?」
まさかの料研部長が……ということは多分、
「阿里沙〜料研にキチンと顔出さないとダメだよ〜チミは副部長なんだから〜」
「あ、はい、すみません! 必ず行きます!」
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「と言うわけで、今日は最近サボり気味だった阿里沙にスペシャルメニュー用意したデス」
授業終了後、慌ただしく料研の部室へ行くと、水菱先輩が不敵な笑顔を浮かべて待っていた。
『あっれ、なんか語尾が【死】に聞こえるのは幻聴かな……』
水菱先輩の背後に手招きするアリクイが見える……
「ジャジャーン、【あん肝と酒盗のデリシャスピザ〜アンチョビソースかけ】さぁ、召し上がれ!」
うわぁ、酒飲みさんが好きそうなピザですね〜ハバスさんに作ってあげたいけど、向こうじゃ海の幸を手に入れるのが大変だしなぁ……
『一瞬、生臭そうに感じたけど』
スンスン
「焼いたことで生臭くなく、香ばしい匂いに変わって……これはオリーブ油で下ごしらえして、さらにセージかな、ハーブできっちり臭いを相殺している」
「さすが、よく匂いだけでそこまでわかったわね〜」
名前を聞いただけなら魚類系の生臭さを想像するけど、全然違うというか素直に
ぐぅ……
「おなかは正直者よね、物欲しそうな顔までして……コレが欲しいのかしら?」
くっ……わたしは、わたしは……
「ください、それをわたしに下さい……」
『あの二人って仲良いわよね』
『もしかしてデキてるとか』
『えっ、でも部長にはアノ人が』
『でも副部長も最近キレイになってきてるよね』
『もともと阿里沙っちはキレイだよ?』
『キレイというより、体のメリハリが……私から見ても揉みたくなるし』
『ワンランク上がったんじゃない、アレ』
「ねぇ、その脂肪の塊を一モミ」
「お断りします!」
というか、なんだかまわりにスゴイこと言われている気がしますが……
ま、今は置いておくとして。
「いただきます」
ぱくっ
美味しい、美味しいけど
「か、からひ……」
くっ、具とピザ生地の間にハバネロソースが隠してあったとは。
「んふー、名前と見た目、匂いに隠し辛味の四段ビックリピザは好評みたいね!」
水菱部長は凄く満足気にストンとした胸を張っている。
「悪かったわね、幼児体型で!」
「そ、そんなこと言ってないじゃないですか」
「目は口ほどに物を言うって知らないわけないわよねぇ、阿里沙?」
『……』
あ、ヤバイかも。
「やっぱり揉ませろぉぉぉ、Eカップぅぅぅ!」
「ひぃっ!」
ガシッ
「あ、はい冗談だって……イヤだなぁ松澤」
「言いたいことはそれだけか、榛歌?」
わたしの胸に触れるまであと数ミリの所で、毎度松澤先輩が水菱部長のクビ根っこを掴んでいる。いやぁ、今のは結構危なかったかも。
「さ、如月さんは今のうちに」
「ありがとうございます!」
わたしは荷物を片付けると、松澤先輩に一礼して部室を後にする。
「ギャー、頭が二つになるぅぅぅ!」
水菱部長の断末魔が聞こえた気もするけど、ここは聞かなかったことにしよう。
―――◇―――◇―――
「ふぅ、大変な目にあった……」
いや、ピザは美味しかったよ?
なんであんなピザを作ったのかは聞いてみたいけどね。
とりあえずログインの準備して……
「ん?」
携帯端末が点滅して……あ、メッセージが来てる。
ハルからだけど……なになに。
『なるべく急いでログイン』
……何かあったのかな!?
「とにかく急がないと!」
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「何があったの!?」
「おっ、リア」
確か今日の夕方には街道の村に着くって話だったはず。だから何かが起こるかもなんて思ってもいなかった。
『まさか……戦争が』
「慌てさせたようでゴメンね」
「マチュアさん、いったい何が?」
とりあえず周りを見渡すと、わたし達と同じように街道で止まっている荷馬車や冒険者達の姿が。
『あれっ、ここまで人が沢山いた風景なんて見てないのに。これは一体……』
ログインから自然な流れで統合した限り、これほど人がいたのは記憶がない。
村へ着くにはまだかなりの距離があるはずだけど、どうしてこんな所で渋滞に?
「とりあえず今ロイズのが調べに向かって……あ、戻ってきたわ」
「待たせたな、情報仕入れてきたぞ。ちょっとばかり面倒な事になってるようだ」
面倒なこと……何だろう?
ハルも馬車の中に入り、ロイズさんからの報告を聞くことに。
「今日、俺達が行く街道村ゲーニスで被害者が多数出る事件が発生したようだ。幸い死亡した住人はいないようだが、問題はその事件に冒険者が絡んでいるようでな。
現状我々は問題ないが、冒険者が村に立ち入る事が出来ない。冒険者に対しては完全に拒絶している状態だ」
「それってかなりヤバイな」
「どうして?」
ハルの呟きに思わず聞いてしまう。
「シーレフからアルブラに進む街道で、この馬車が通れそうな幅の広い道は無いはずだ。
かといって、今からそれなりに道幅がある街道まで戻るとすると、シーレフ近くまでもどる必要があるし、そっちのルートじゃ最低でも十日はかかる計算だ」
「じゃあ、このままここでゲーニスの封鎖が終わるのを待って……」
「いつその封鎖が解けるかわからないのが問題。まぁ私達は待ちぼうけしても良いけど……」
そう言いながらロキシーさんは二人を見る。
『そっか、王家から依頼で移動になるマチュアさんとロイズさんは問題が出るかもしれない……』
確かにそう考えたらマズイかも。
「ちょっと良いかな?」
マチュアさんが挙手して発言する。
「どうしました?」
「今の話の中で、ゲーニスに怪我人が沢山いるってことだけど、あそこには神殿とか無いはずなの」
「そうすると、怪我人は……」
「今はまだ亡くなった住人がいないってことだけど、もし一人でもそんな事態になったら封鎖どころの騒ぎじゃ済まないわ。最悪封鎖が解けないどころか」
「冒険者狩りすら起きかねない」
「そんな……」
マチュアさんの【もしも】に対し、ロキシーさんの返答があり得ないと思いたい反面、そうなりかねないかもしれない状況に心の奥底が冷える。
『どうしたら良いのよ……』
頭の中で必死に考えるも、それに対する明確な答えを出すことが、わたしにはできなかった。
いつも読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
やっと頭の整理が出来たので、アップ予定の校正をしてから頭の中をまとめようとすると、すでに時間は午前一時過ぎ……もう寝なきゃ(。ρω-。)
誰か頭の中を吸い出して文章にする未来マシン作り出してくれませんかねぇ……ドラ○もんに期待かな(´・ω・`)
感謝、ブックマークありがとうございます┏〇))
色々詰め込んだものを日々文章にできるように頑張れるのも、読んで頂き、ブックマークなど頂ける方々のおかげです。本当にありがとうございます<(_ _)>




