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74話 一日目の終わりと

 

「とりあえずパパっと作りますね」

 

 出された食材(街を出るときに調達済み)を手分けして下処理し、準備してあった他の食材たちと合わせていく。

 

 パスタは予め水に浸けてあったものを取り出し、沸騰した鍋に入れる。熱したフライパンにオリーブ油を入れてから、適度に切ったニンニクと赤唐辛子を炒めた中に鶏肉を入れる。

 十分に火が通った鶏肉を一度だしてから、茹で上がったパスタを入れてかき混ぜ、再び鶏肉を入れたら完成。所謂ペペロンチーノパスタです。

 

 別の鍋には野菜とキノコのスープを。あとは肉気が欲しい人ように以前作ったオークの焼豚でおしまい。

 では、出来上がった料理達を運びますか!

 

  ・

  ・

  ・

 

「うん、やっぱりリアの作る料理は最高よね」

「まったくだな」

「完全に同意」

 

「そこまで美味しいと言ってもらえるのは素直にうれしいです、作り手冥利に尽きます」

 

 好評で皆が美味しいと言って食べてくれるのは凄く嬉しかったけど、最終的にやや量が足りなかった(マチュアさんを女性でカウントしたのが失敗)ことは次回に活かしたいかな。

 

 でも『食材には限りがあるしな~』って思っていると、ロイズさんから道中で少しぐらいなら食材調達の狩りをしても良いとの許可を出してくれた。

 ただし、狩りに時間をかけすぎて移動に遅れが出るのも不味いからということで、一時間以内が限界みたい。

 

 

「ハル、協力してもらっても?」

「構わないが、道中でも自動生活オートモードでいたら適当に狩りをしてるぞ?」

 

 ……あぁ、忘れてたわ。ハルにはそれがあったのよね。

 

「便利だよね、そのスキル」

「場所を選ばないことと、経験が関係することでレベルアップにも繋がるからな。もっとも、取得するまでが結構大変だったがな」

 

 そっかぁ、やっぱりスキル取得するの大変なんだ。でも取る機会があったら、わたしも挑戦してみたいな。

 

  ・

  ・

  ・

 

 その日の夕方。太陽が沈みかけた頃、予定通りの進行で目的地のキャンプ予定地に到着。道中では魔物とか出てきたらイヤだな~と思っていたけど、魔物どころか山賊一人すら出てこない状態にちょっとだけホッとしています。

 

 テントを張る場所を確認すると、やはりここでも街道沿いから少し離れた場所を選んだみたい。

 

 街道だからある程度の距離毎に寄り合い宿的なものもあるけど、そういった場所を嫌うマチュアさんの意見で使わないことになった。

 理由を聞くと「ゲスい男がいて半殺しにした過去を思い出すから」との事。まぁイヤな思い出を連想するような場所には行きたくないですよね。

 もっとも、

 

 『アルブラに向かう途中にゲーニスっていう村があるから、そこでは宿をとって休みましょう』

 とのことなので、キチンとした所であれば問題ないようです。


 

「でもこうやって野宿っていうかキャンプするのってなんだかワクワクするかも」

「最初のウチだけよ?今日は雨も降ってないから良いけど、雨や雪が降る中で野宿するってかなり辛いわよ」

「……あー、そうですね」

 こういった経験がまったくないのがバレますね。

 

「リアさんの言うこともわかります。私達の世界だと便利になる一方で、こういった手間がかかることは避けられるので、なかなか機会が無い」

 そうなんだよね。ちょっと憧れ的なこともあって、やっぱりなにか思うとこらが。

 

「ま、これからイヤでも野宿する機会も増えるから」

「そうですよねー……」

 

 良いことも悪いことも、楽しいこともつまらないことも、何事も経験だよね。

 

 

 荷物を起いたところで、ロイズさんから召集が。

 

「皆、今日はお疲れ様。こんな感じであと二日行くことで街道村のゲーニスに着く。そこで必要なものがあれば補充するし、普通のベッドで眠ることができると思う。

 まぁ、一部には楽しんでいるのもいるみたいだから心配はしていないが、ハメは外さないように」

「「はい」」

 

「あと、基本的にテントを使って交代で睡眠をとりたいと思う。俺とハルはそのまま午前二時まで見張りを行い、二時からはマチュア、リア、ロキシーが午前六時まで見張りをお願いしたいが良いかな?」

 

「二人もそれで良い?」

 マチュアさんがわたしとロキシーさんに確認を取るけど、わたしは良いけど……

 

 『ロキシーさん、わたしやハルは自動生活オートモードのおかげでログアウトしても勝手に移動してくれるけど、ロキシーさんって自動生活オートモード持っていないよね?』

 『無いけどこういうパーティ単位のような移動であれば、リーダーに追従する形で移動できるので大丈夫』

 なるほど、ソロで自動的に移動はできないけど、パーティだったら良いんだ。

 

 そんな事を二人で話していると、

 

 

 ピーンポーン♪

 

 

 《特別クエストが全冒険者に出ました。各冒険者は自分に出されたクエストを確認して下さい》

 

 

「えっ、なにこれ!?」

「こんな時に特別クエストかよ、一体なんだ?」

「ハルは知ってるの?」

 わたしの問いかけにハルは頷く。

 

「俺もまだ一回しかやった事が無いから完全にはわかっていないが、所謂ボーナスクエストの分類だって言われている。

 お題として出された内容をクリアすると様々な報酬が貰える仕組みで、報酬の一例としてはボーナスポイントやゴールド、レアアイテムなど多岐にわたる。

 ただ、人によって依頼(クエスト)の内容も変わるし報酬の内容も変わる」

 

「人によってクエストも報酬も変わるって、いろんな意味で大変よね?」

「ああ、実際に難易度も高めに設定されているから、クリア自体は全プレイヤーでも1パーセントにも満たないって言われていたはずだ」

 なんだかハードルが高すぎなんですが……

 でも、貰えるものが良いものならクエストに挑戦したくなるよね。

 


「たぶんゲーム(PAW)内でも、まだ二回しか出てないはずだが……ちなみに前回俺が達成した時の報酬は種族の上位進化素材で、それこそ死に物狂いでやったよ。おかげで灰色狼の獣人から、銀色狼の獣人に進化できたってわけさ」

 ハルが死に物狂いでやらなきゃクリアできないクエストって……すっごく無理そうな気がしてきた。

 

「ちなみにその時のお題は?」

「対戦百人斬り、まぁ百回対戦で勝つって内容だったけど、同じ相手はカウントされないからとにかく対戦相手を探すのでも大変だったよ」

「その時のレベルは……」

「おぅ、まだ20になりたてだったぞ。しかも自国じゃなくキャスティア連合にいたから余計に苦労したなぁ……」


 

 自分から好んで苦労しに行っているよね!?




枯渇する( ˙q˙ )



いつも読んで頂きありがとうございます。


いやぁ、ストックがかなりヤバイっす。かなりおろおろしております。


ネタを考えるよりも修正する量が多くて、二歩進んで三歩下がっています……あは。


が、頑張ってすすめる努力しまする。




はい、最後はいつもな感じで。


いつも読んで頂いている皆様方、とりあえず話が進んでいますが、まだまだ気を許さずに頑張ります。誤字脱字などありましたら、気兼ねなくツッコミお願いします。


新しく読んで頂いた皆様方、内容があわなくても温い目で見ていただければ幸いです。



ブックマーク、レビューありがとうございます。

総合評価もおかげさまで多く頂き、感謝の極みです。

まだまだ評価を頂けるよう、頑張っていかますので、よろしければ引き続き評価も含め、お願い致します。



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