59話 お誘い
栗きんとんたべたい(ノД`)
「ふぁ~あ……」
昨晩寝る時間が遅くなったのが要因となって、朝から欠伸がなかなか止まらない……はぁ~ふぅ。
お弁当食べたから余計に眠気が。
「阿里沙眠そうだねー」
「誰のせいだとおもっているのかなぁ、だ・れ・の」
「てへっ」
いや、そんな可愛いポーズ取ってもダメだから。
夕食会が終わってから神殿内で入浴し、出てから髪を乾かしついでに窓の外を見てみると、虹色の壁が視界一杯に広がっていた。そしてその壁の向こうでは、ニーナとハルが戦っている姿が。
しかもハルは獣人化した状態であり、よく見たらあの綺麗だった銀色の毛の半分以上が焼け焦げた状態に。またニーナも片方の腕が肩から先ごと無くなっている信じられない有り様。
端から見たら立っているのがやっとじゃないかと思うぐらいの状態に焦ったわたしは、着の身着のままでその場へ。
だけどその場に着いて二人を見ると、まったくの無傷な状態で話していたから、そこにいるわたしだけが大混乱。
「いやぁ、まさか阿里沙が気がつくと思わなくって」
「そういう問題じゃないよね!?」
意味がわからなかったから聞いてみたら『お互いに腕試しがしたくてやり合う内に、つい本気でやったらあんな状態に』とか理解不能な言い訳に、思わず激怒して説教タイムに突入。
「あんなに怒った阿里沙なんて久々だよね~」
「どれだけ心配したと思ってるの!」
「ごめんち……ってイタイ! こ、こめかみをグリグリしないで」
ログアウトしてからもなかなか落ち着かず、やっと眠気に襲われたのが午前2時過ぎ……
そりゃ、眠たくもなりますよ。
「それにしてもアイツ強いね、ムカツクけど強さは本物だったよ」
そう言う那緒は言葉とは裏腹に心底悔しそうな表情で、早くリベンジマッチをしたいと息巻く。
「まぁ対戦用の舞台で、終われば元に戻るっていう話なら良いけど、あんまり心配させないでよ?」
「はーい」
そんな時、
「阿里沙~これ~」
「さんきゅ」
クラスメイトの紅葉ちゃん(本名、浦原紅葉)が封筒を手渡してくれた。
「誰から?」
「2-Aの岸さん! さっき教室の前まできてた~阿里沙ってAクラスに知り合いがいたんだね! しかも岸さんだなんて……何時の間に?」
Aクラスは所謂成績上位者が集められたクラスであり、しかも岸さんと言えば高級車で送迎される生粋のお嬢様。学年すら異なるわたしなんかとは世界も違うから接点なんて全くなし!
しかも折り畳まれたとはいえ、触っただけで普通の紙とは違うってわかるほどの高級紙。
『アドレス知ってたらメールでくるのかな、それともやっぱり手紙なのかな?』
そんな事を考えつつ手紙を読んでみると『話をしたいから帰りに時間が欲しい』との事が達筆な字で書かれていた。
『なんだろ、どこかで会ったとか記憶無いし、本当にわかんないけど……って!?』
文末に小さく書かれた文字が、どこで会っていたかを瞬時に思い出させる。
「どったの?」
「あ、うん、どこかで会ったかな~て思い出してただけだよ」
「ふ~ん」
さすがに那緒も手紙を覗く趣味は無いだろうから見てはいないだろうけど、何かあったのかは推察されたかな。
とりあえずは『きちんと話せるようになったら話す』と言うことで、今日のところは突っ込まないよう那緒にお願いした。
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「えーっと、確かここよね」
放課後、料研には顔だけ出して岸さんから指定のあった茶道部へ。ちなみに料研の水菱部長も今日はお休みとのこと。
部長のアドバイスのおかげでベリルさんに喜んでもらえた料理を作れたお礼言いたかったけど、それはまた今度にしよう。
茶道部の部室は校庭に建つ一軒家、ではなく普通に教室でした。火を使う部活は消防の観点からなるべく低階層に作るルールだったと思うけど、茶道部は校舎の四階角部屋。ちょっと意外かも。
部室の入り口には札が掛けてあり、そこには『本日貸し切り、責任者岸』と書かれてあることから間違いないだろうけど、なんだか仰々しいと言うか余計に入りづらいような……
そんな感じで、ちょっとだけ中へ入るのを躊躇していると中から、
「鍵は空いていますのでお入り下さい」
と声がかけられる……中から見えないはずなのに、なんでわかるのかな!?
「お、お邪魔します」
恐る恐る扉を開き中へ入ると、そこには畳と茶道具、そしてその近くには着物を着た綺麗な女性が。
「こうやって実際に顔を合わせるのは初めてですね、如月阿里沙さん」
「そ、そうですね、岸さん」
肩口まで届く黒髪、くっきりとした目鼻立ち、肌は健康的でありながら驚くほど白い。
『要さんとは別方向に綺麗な人』
要さんがアンティークな西洋人形なら、岸さんは日本人形……尾山人形っていうのかな?
それが2-Aに在籍し、一年から学年トップを維持し続ける才女、岸綾音さんを初めて見た印象。
「どうぞこちらでお茶でも」
こちらが警戒しているのが伝わるのか、岸さんは困ったような顔をしている。
「あ、双葉園の和菓子がありますよ」
「是非いただきます!」
ハッ、つい高級銘菓として有名な双葉園のお菓子に釣られてしまった。
だって一個五百円からの和菓子だなんてなかなか食べられないし、そもそもあのお店って一見さんお断りだったような?
座ってしまったものは仕方がない、あとはこの先なるようになっちゃえ!
いつも読んで頂き、ありがとうございますm(_ _)m
ここ最近はアイポンに入れたChromeで書いていたのですが、通勤時に調子よくて一話分ぐらい書いてから、ついメールを見てしまい、もどったら書いたものがすっかり跡形もなく消えてました……
ええ、自分がわるいのですが、かなりテンション落ちました……でも、思い出してかきます。
ただ、これが意外に覚えていなくて、話が違ったものになったりして(´・ω・`)
こまめに保存します。
さて、話はゲーム内日常パートの締めです。
なんだか方向性が近しいような二人は自然とパチパチやりあってしまうようで。
そんな二人を傍から見て疲れている人も合わせて入れてみました。
この二人が次絡む場面なんて、いつになるやら……
では〜最後にいつもの。
読んで頂いた皆様、なんとか五十話超えたのにまだメイン? のメカだせずスミマセン。
いまラフってるところにはありますが、まだまだ悩み中でして。もう少し煮込んでみます!
ブックマーク、コメントに、評価も頂き感謝感激でございます。おかげさまで、日刊・週刊ともに二十位に入ることができました。
これもひとえに読んでいただける皆様方のおかげでございます、本当にありがとうございます┏〇))




