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53話 振り返りとこれからと

言葉使いにまだブレがみえるる……


 ガシャガシャ、キュッキュッ



「ごめんね、食器洗い手伝ってもらって」

「いや、居候の身分だから手伝えることがあったら遠慮なく教えてくれ」

「了解~」


 食事が終わったあと、皆の食器を洗いながら今後のスケジュール的なものをハルと話していた。


 その中でログインのタイミングなどを話す流れから、お互いの年齢だけ教えあうと一つしか変わらないという事実が。

 マナー的なこともあるからそれ以上の個人情報を晒しはしないけど、お互い学生ということでログインは主に三日おき(現実(リアル)で毎夜)で似た感じにちょっと嬉しかったり。


「じゃあ、ハルも大体は夜に一日分をログインする感じだね」

「まぁリアル次第でログインできない日もあるし、一日ログインし続けるのもそうそうないかな。あんまり長くいるとリアルの方が眠たくて寝落ちするからさ」

「あはは、なるほどね~」


 ログインしていない時は自動生活オートモードを職業の狩人ハンターで活動しているとの事。狩人ハンターだと魔物と戦うこともあるから経験値が貯まるし、運が良ければ魔物肉もゲットするらしい。

 あと罠とかも作れるようになれるらしく、材料さえあれば大型の魔物すら苦にするような罠を作れると聞いて、ベリルさんに聞いた魔物と戦うのに使えるかな~と思ったり。



狩人ハンターの職業、羨ましいなー」

「確かに使える職業だとは思うけど、そこまでか? 俺から見たら門下生の方がよっぽど羨ましいが」

「んー、生産性がないというか、有り体に言えば魔物肉とか食材が確保できるのがね」


 元々は要さんとの話にあった『料理スキルの熟練レベルを上げるためには食材が必要』という話の流れであり、食材を確保するには狩人があると色々助かりそうだな~という話。

 ただし、改めてハルの話を聞く限りでは欲しい職業なのに変わりはないけど、ゲットするまでの道のりがなかなかに大変そうだった。


 まず弓のスキル確保。そこから熟練レベルを20以上にしたうえで、冒険者ギルドが指定する魔物を狩り、それを捌いて食材にできるまでがセットとの事。そしてその後は罠の作成テストもと……結構大変!


『弓スキル取るだけでもいつになるかがサッパリわからないし、捌くのは自信がないかなぁ』

 今まで下処理された食材を使っていたから、血がドバーっと出るような獲物の捌きには、ちょっと抵抗があるというのが素直なとこ。


「まぁ捌く云々は別にして、とりあえず今度一緒に狩りへいくかい?」

「あ、それは是非!」

 うん、せっかく色々なことが出来るゲームなんだから、遊んだり試したり出来ることはやってみたい!


「とりあえず明日(ゲーム内では三日後)はベリルさんのことがあるから、それ以降でお願い」

「オッケー、こっちも予定確認しておくよ」


 ・

 ・

 ・


 洗い物が終了し、暫くしてからマチュアさんとの夜の修練へ。


「今日の対戦、自分でもわかってたみたいにあくまでも奇策だから『勝ったという経緯』よりも『勝つための手段は色々ある』ということだけわかればいいかな」

「はい」


「じゃあ基礎の部分、朝教えた【鎧通し】を実戦で使えるレベルにしようか。もし今日の対戦の時に使えていたら、きっと有効打になったはずだからね」


 というわけで朝に教わり闘技として登録された【鎧通し】を使えるようにひたすら練習。足の運び、腰の捻りから力をどう流すかを教えてもらうことに。

 マチュアさん曰く「これが基礎として出来るようになると次の闘技も覚えられるから」と説明が。

フロー的に上位の闘技を覚えられるのかもしれないけど、いったいいつになるのやら……



 あと格闘の熟練レベルがアップしたことで新しく覚えた二つの闘技についても、マチュアさんにレクチャーしてもらうことも出来た。おかげで使えるようになったものの、覚えることも一杯で、頭と体かがパンパンに……


 ちなみに二つ覚えた闘技は【金剛体】と【息吹】。【金剛体】は自分の防御力を飛躍的に上げるかわりに攻撃動作がとれなくなる技。

 【息吹】は魔法スキルの【祝福(プレス)】と似た効果で、全てのステータスを一時的に向上させるバフ的な技。どちらも攻撃ではなく補助でした。


 とにかく強い攻撃をしたいなら、マチュアさんから教わった【鎧通し】を使いこなせるようにして、そこから派生する勁の技を覚えていくしかないのかな?



「さて、今日の予定も無事終了したし、バトンタッチの前にステータスとか振り返っておこうかな」

鏡に向かってそんな独り言をいいながら、ステータスを確認する。


============

名前:コーデリア・フォレストニア

職業:神官見習い 緋蒼流格闘術の門下生

戦闘職業:格闘神官

レベル:7

種族:ヒューマン

筋力:14(+2)

器用:20

敏捷:28(+2)

知力:17

魔力:14

生命力:22(+2)

精神力:28

 運 :6

HP:860/860

MP:880/880

所有スキルポイント:-3

戦闘スキル:白魔法(LV18) 魔力増加(LV10)

 格闘(LV18)

PAスキル:リペア(LV1) 精密操作(LV6)

生活スキル:料理(LV18) 見極め(LV5)

クロススキル:速度の加護(2.0)

魔法:ヒール ミドルヒール エリアヒール

 キュアポイズン キュアパラライズ リカバリーフィアー

 プロテクション

特殊:大地共鳴 

闘技:痛覚耐性 闘気練精 鎧通し 金剛体 息吹

所有PA:(タイプ):ハマル

称号:豊穣神の祝福 ???

============


 うん、こうして見てみると格闘の熟練度が上がったことで筋力やHPがガンガン上がってる。当初のまったり路線はどこに行ったと言うぐらい、まったく別方向にキャラが成長しているけど、それをまた楽しいと思っているだよね……


『これが素だったりするのかなぁ』


 ディメール様との話にあった【自分を華としたい】という思い。きっとPAWを始めた頃のわたしには明確に無かったからこそ、フレリアさんもわたしのステータスをあんな感じにしたんじゃないかと思う。


 あれからこの世界で生活するようになり、自分の思いが明確化することにより、ステータスやスキルが目立つというか、ハッキリするようになってきたような気がする。



「この先わたしはどうなっていくんだろう」

『違うよ、「わたしはどうなりたいか」だよ』

 鏡の中のもう一人の自分が、そうわたしに話しかけている気がした。


「どうなりたい……か」

 その声が何度も自分の中でリフレインしていた。


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