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47話 なにをすべきか

名前が混乱してきた……

 

「それにしても、その【クレイジーニンニク】と【ゴーストトウガラシ】って聞いたことがないアイテムね。何からドロップするかは聞いたの?」

 あれっ、要さんでも聞いたことが無いんだ。

 

「確か推奨レベルが40で……サイクロンボアとレッドコカトリスだったかな」

「うーん、推奨レベルが40だとかなりキツい魔物ね。私達でも苦戦するかも、レア素材になるのかしら」

 

 要さんはそう言いながら手元の携帯端末(ポータブルデバイス)で調べると『寂れた古代遺跡と蜃気楼の森って、キツいとかのレベルじゃないし!』と怒っていた。話を聞いてた那緒も『ムリムリ』と手のひらをパタパタ振ってる。

 

「阿里沙はまだ知らないから説明すると【寂れた古代遺跡】は首長国に【蜃気楼の森】は帝国にある場所なのよ。倒すのも大変だけど、行くのはもっと大変ね。

 王国でもどこかにいるかもしれないけど、今のところ情報は無し……ね」

 

 調べた限りでは近くにいないということなので、どちらのアイテムも魔物を倒して手に入れるには厳しそう……

 とすると、やっぱりべリルさんから仕入れるしかないってことか。

 

「せめてもう何回かべリルさんの料理を食べてからチャレンジしたかったんだけどなぁ」

 

「いないの?」

「最初に訪れてから、何回かお店の近くは通っているのですが、一度も開いたところを見ていないんですよね……」

 

「とすると……依頼(クエスト)が発動する際にお店が開き、クエスト開始後は阿里沙の料理ができるまで閉まっている、そういうパターンかもね。他のクエストでも同様のパターンを聞いたことがあるわ」

 

 なるほど。だとしたら、もう味見のチャンスは無いからきっちり絞ってから決めないと。

 

「じゃあ、よく考えてから決定してみます」

「うん、それがいいわね」

「がんばれ~」

 

  ・

  ・

  ・

 

 その後しばらくしてから二人は帰り、わたしはべリルさんへ出す料理を考えていた。

 

『狙いすぎるのもイマイチだし、やっぱり水菱先輩が言う通り自分が納得できるものかな』

 でも、自分が納得できる料理って何だろう。

 

『一番納得できるのは和食だけど調味料が足りないし……そうすると洋食だよね』

 揃いそうな調味料と具材からできそうなもので、自分が納得できる料理か。そしてべリルさんが美味しいと言ってくれそうな料理。

 

「よしっ、決めた」

 とにかく好き嫌いとかはわからないから、その辺りはやってみるしかないし!

 

『そうと決まれば……』

 頭の中で描いた内容から材料を書き出し、向こう《PAW》で揃う材料かチェックする。

 

「ジャガイモ、小麦粉、トマトにあとは……うん、大丈夫」

 とりあえずイメージが崩れない内に家にある具材で作成してみないとね!

 

『あとは……べリルさんが了承してくれれば』

 料理とは違うスパイス。わたしの中で特別な調味料をべリルさんにも味わって欲しいかな。

 

 

―――◇―――◇―――

 

 

「さ、今日もログイン完了!」

 べリルさんに食べてもらう予定の料理を作り、家にいた那緒に味見をお願いし、実際に食べてもらうと『うんうん、すっごく美味しい!』と太鼓判を押してくれた。

 

 それからいつものように明日の準備を済ませてからログイン。うん、大分統合(インストール)にも慣れてきた。

 

『慣れてきたけど……なにコレ昨日のわたし!?めっちゃハードな修練をしてるし!』

 格闘の一種なんだろうけど投げの修練が増えてるよ……

 

 今日も心の中で、わたしと一緒に頑張ってくれるもう一人のわたしに『ありがとう』とお礼を行ってから一階に行き朝食の準備をする。

 

 その後皆さんが揃ったので朝食を食べながら話を聞くと、やはり毒絡みのクエストをクリアしたせいか、昨日なども治療に訪れた人達は一時期に比べ三割ぐらいに激減していた。

 もちろん、怪我する人が少ないのは良いことです!

 ただ……

 

『なるほど、だから修練の時間が増えていたんだ』

 治療の時間が減った分、マチュアさんとの修練時間は倍増……ま、そうなるよね。

 でもありがたいことです、わたしのような格闘の才能がない人間には必要なものだし。

 

 

 というわけで。

「さぁ今日も張り切って鍛えましょう!」

「はぃ」

 

 自動モードでやっていたことは統合(インストール)したことで吸収してるとはいえ、やっぱりキツいです。しかも基本の時間はそのままに応用の時間が出来てました、所謂組手です。

 

「そうそう、足の運びは良いけど、その分目線がお留守さん」

 

 

 ビシッ

 

 

「イタッ」

 足に注意が向きすぎ、サッと移動してきたマチュアさんに反応できず、頭にデコピンがヒット。

 

「強化種トロールとの戦いじゃもっと凄かったって聞いてるよ~なんなら私も殺気マシマシでいってみようか!」

 

「ヒィ!」

 一気にマチュアさんからの圧力(殺気)が高まったかと思ったら瞬く間に近寄られ目前に突きが来る。

 

『わっわっ、わっ!』

 ギリギリで避けるも、そのまま二手三手と連続で肘や蹴りが向かってくる。

 

「おぉ~良い避け! その調子その調子」

 

 

 シュッ! ピシッ! ブォッ!

 

 

 ギリギリで避けては至近距離で何かが斬れる音や、拳が唸りを上げている……

 

『ヒィィィ』

 心の中で悲鳴を上げながら避け続けるも急にマチュアさんの動きが変わり、釣られてわたしの動きにも変な間ができると、

 

 

 トン

 

 

「うん、かなり良くなったからご褒美」

 今までのスピードとは異なる緩やかな突きが胸に当たる。

 

「……あ」


『あれっ??』

 胸に当たった拳を見る間もなく、足に力が入らなくなりその場に崩れ落ちる。痛みより体の中を何かが通りすぎた感覚が強く残り、その感覚が抜けるまでしばらく動けなかった。

 


『前に受けた突きと似ているけど、その効果も威力もまるで別物……』

 

「今のが【鎧通し】って言うの。剄を使った技の一種よ、覚えておいてね。ちなみに以前あなたにしたのは、今のをわざと散らしたものよ。で、こっちが本来の姿。もっとも威力は最小に絞ったから、そこまで痛くなかったと思うけど?」

 いえ、十分痛いです。

 

「前とは違う……本来の姿、ですか」

 食らってみてわかるマチュアさんの技の深さに驚くとともに、前の時とは習う内容が変わっていることになんとなく嬉しさを覚える。

 

「いいね、やられてもその笑顔」

「えっ?」

 しまった顔に出てた!?

 

「その笑顔にこたえて、私ももう少し頑張ってみようかな!さぁいつまでも座ってないで、立った立った」

 

 ……うぅ、前言撤回したいかも。

 



いつも読んで頂いてありがとうございます!


日常パートって、やっぱりウケが良くないのかな〜と悩んでみたり。


土日のびっくりするアクセスから一転、日常パートはアクセスが緩やかになりますね〜

現状だと結果的に


・ゲームパート(日常)

・ゲームパート(戦闘)

・ゲームパート(料理?)

・日常パート


と、『話があっちこっち行くのも読みづらいかな』と思いつつも、結局書いてますし。

バランスとか難しいですよね(´・ω・`)



さて、いつもので恐縮ですが。


初めて読んで頂いている皆様、毎日アップすることを頑張っている拙い書き手ではありますが、目に止まりましたら、引き続きよろしくお願い致しますm(_ _)m


継続して頂いてありがとう皆様、こんな流れになっていますがいかがでしょうか? 色々足らない点や不足な箇所がありましたら、ツッコミがてらコメントいただければ幸いです。



コメント・ブックマーク・評価、あと感想など数文字の内容でも構いませんので、一つよろしくお願い致します┏〇))




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