3話 世界の入口
やっとログインまで書けた(ノД`)
※1/15 文頭部おかしいところを修正しました
※1/21 誤字・脱字修正しました
「キレイ……」
PAWへログインしたわたしは、目の前に広がる満点の星空を見上げながら呟いた。
こんな景色、もう国では見れないかもしれない。うん、これだけの景色を見られただけでもこの世界にログインしたかいがあったかも。
足元にも地面は無く、ぱっと見自分が浮いているような錯覚を覚えるものの、浮遊も落下もする感覚は無い。
逆に地面が無いことによる360度全てが星空となっている方が、感じたことの無い特別な世界を演出し、まるで自分が宝石箱の中にいるような不思議な錯覚を感じる。
『喜んでもらえて何よりです』
自分の背後から鈴を転がすような声が聞こえたので振り返ると、そこには自分が今まで生きてきた中で見たことがないほどキレイな女性が立っていた。
『申し遅れました。私はこの世界を司る十二柱の一柱、フレリアと言います。この世界にいらっしゃった異邦人の方々を我々の大地へ導く担い手をしております』
一柱っていうことは……この世界の神様!?
『大丈夫ですよ、あまり畏まれても寂しいのですし。様付けとかはナシで、普通にお話し下さいね』
う~ん、とりあえずフレリア様じゃなくフレリアさんと呼ぼうかな? ……っていうか心の声が聞こえているじゃないですか!
『うふふ、一応それぐらいの力はありますから。さて、私の自己紹介は終わりましたので、こちらの世界におけるあなたのお名前をお伺いしてもよろしいですか?』
あ、そう言えばまだログインしただけでした。
「はい、名前はコーデリア・フォレストニアと申します。リア、と呼んで下さい」
『リアさんですね……はい、記憶しました』
フレリアさんがそう言うとわたしの前に《コーデリア・フォレストニア》と書かれたステータス画面が出てくる。
『では次にリアさんのステータスを決めましょうか。リアさんがどのような冒険者を目指すのかで値は変わりますが、どのようにしますか?』
やりたいことは決まっているかな。
まったりとした生活と、この世界の素材を使って料理すること。あとは現実ではペットを飼うことができないから。犬とか飼ってみたいかも?
『なるほど、ではこのような感じでいかがでしょうか?』
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名前:コーデリア・フォレストニア
レベル:1
種族:ヒューマン
筋力:5
器用:15
敏捷:10
知力:15
生命力:10
精神力:10
運:5
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「はい、問題ないと思います」
フレリアさんが割り振ってくれたステータスは器用と知力寄りで、事前にわたしが決めていたのとほぼ同じ。また読まれたのかな? まぁ、いいけど。
『あとは所属国家とスキルですね』
そう言うとフレリアさんはいつの間にか手にしたタクトを軽く振り、何もない空間に一枚の立体的な地図を作り出す。
『先にリアさんが所属する国を決めましょう』
作り出された地図に亀裂のような線が走ると、大小で十に及ぶ国が形作られる。
『所属する国によって得られる力が変わりますし、支給されるPAにも差が出ます』
PAはこのゲームのメインコンテツの一つなのである程度のことは予習したけど、国によってそんなに差がでるものだったかまでは覚えがない……
『ご安心下さい、差と言ってもPAの能力的な面というより、PAに対する基本概念や仕様的な種別のようなものとお考え下さい』
んー、よくわからない。けどこれについては問題ないかな。だって、
「あ、国なら決めてます。『アステリナ王国』でお願いします」
那緒達がすでに『アステリナ王国』で遊んでいるならそこしか選択肢ないし。彼女達と敵対するのも面白いかもしれないけど、正直あとが恐い……
『王国ですね、承知しました。王国なので種族はヒューマンのみとなります。ちなみにはこちらの世界におけるリアさんの容姿についてはどうしますか?身体的な特徴などを変えたいのであれば行えますが……私はそのままでも充分問題ないかと』
うっ、なんかキラキラとした視線で見られてるけど、さすがに素のままでVRMMOをできるだけの強心臓は持ってないですよ!
「え~っと……」
うん、なにをどうイジるかまで考えてなかった。
『お困りでしたら、私がリアさんをこの世界に溶け込んだ自然な容姿にセットしてみましょうか?』
「あ、はい!お願いします」
意外な言葉に思わず即答しちゃった。
『ではそちらは今から準備しますので、その間にリアさんが所有する初期スキルを決めましょう』
フレリアさんが再度タクトを振ると、戦闘スキル・PAスキル・生活スキルの一覧が表示される。
プレイヤーを作成する経緯で三種類のスキルが入手できるのは予習していたので大丈夫。
え~っと確か……